【 農地の権利設定・権利移転には原則として許可が必要です 】

             農地法改正の概要

 

 改正農地法(平成211215日施行)による新たな農地制度が始まりました。農地転用

農地の賃借、売買には農業委員会の許可が必要となりますが、この改正により基準

大きく変更となりました。(国や都道府県村の間には運用に時差がありますので

口の実質的な用は平成23年かとなっています。)

 

 新たな農地制度の目的

 

  従来は農地を耕作者(農家)が所有することを前提とし、耕作者による農地取得の促進

基本としていましたが、改正法は貸借等による権利取得を進め、農地の効率的な利用を促

進することにより食糧生産の増大、安定供給を確保することを目的としています。

 

 農地の権利を有する者の責任の明確化

 

  農地の所有者、賃借権等の権利者は適正かつ効率的に農地を利用しなければならない

の責任が明文化されました。

 

 農地転用規制の強化

 

  従来は農地転用許可が不要であった公共施設の設置についても許可を要することとさ

ました。また違反転用に対する罰則が強化されました。

                                                        

 違反転用 3年以下の懲役または300万円以下の罰金(法人は1億円以下の罰金)

 

 農用地区域内農地の確保

 

  従来は除外が可能であった集団農地の辺縁部も農業の担い手の利用に支障がある場合

は農用地区域内からの除外ができないこととなりました。

 

 農地法改正の背景

 

   年間販売額1500万円を超える農家戸数は全国で84,000戸であると聞いて皆さんはど

 感じるでしょか。65歳以上の農業経営者が61%を占める現状では農用地域の減少は必

 と言えます。耕作者が有することに固執した場合、相続等によって自然発生的に農地

 が分散化すること。耕作放棄地が度的に増加しており、農地の利用集積を積極的に

 進めなければ農業の生産基盤としての農地が確保できず、効率的農業経営と食料の安定

 供給が確保できないと言う危機感がここにあります。左欄に示した【農業関係データ】

 ご覧になるとより一層ご理解いただけると思います。

  改正農地法は集団農地の確保と農業経営規模の拡大、食品加工販売企業等農業関連資

 の参加により耕作面積の確保と農業の経営効率の向上を目指しています。

 

 

             農地転用許可基準

 

   農地の現況、農地区分に応じて次のとおり許可基準が示されています。

 

  一 般 基 準  ・転用の確実性が認められない場合

(不許可となる場合)・他法令の許認可の見込みがない場合

          ・関係権利者の同意がない場合

          ・周辺の農地への被害防除措置が適切でない場合

          ・農地への現状回復が確実と認められない一時転用

  【農業関係データ】 

 

○日本の耕作面積の推移

 

 昭和36年  609万ha

 

 平成 7年  504万ha

 

 平成21年  461万ha

  


○世界の可住地面積と農地面積

           (万ha)

 

        (可住地)  (農地)

 

 日本    1,159   465

 

 フランス  3,913  2,942

 

 イギリス  2,133  1,765

 

 アメリカ  61,279  41,116

  

 

○販売農家戸数推移

 

 昭和60年  331万戸

 

 平成22年  163万戸

  

  

○販売額別農家数

 

家族経営

 

   700万円以上  20万戸

 

   1000万円以上  14万戸

 

   1500万円以上  8.4万戸

    

   2000万円以上  5.7万戸

 

   3000万円以上    3万戸

 

   5000万円以上   1万戸

 

    1億円以上  2400戸

 

    3億円以上   210戸

 

家族経営以外

 

    1億円以上  2,600件

 

  

○農業生産法人数

 

 平成 2年  3,816社

 

 平成15年  6,953社

 

 平成20年 10,159社

 

  

○農業総産出額

 

 昭和59年  11.7兆円

 

 平成20年   8.5兆円

  

 

 農地法による農地の定義

 

耕作の目的に供される土地


(耕作とは土地に直接労費を加

え肥培管理をして作物を栽培す

ることを言う。)

 

果樹園、桑園、わさび園、温室

ビニールハウス(室内の土地を

直接使用して耕作するもの)

 

非農地として扱うもの 


温室、ビニールハウス(室内に

コンクリートを敷き、鉢植え栽

を行うもの)

 

宅地敷地内の家庭菜園


  採草放牧地の定義

 

耕作又は養畜の事業のために直

接採草又は家畜の放牧の用に供

される土地 

 

 農業用施設用地の定義

 

温室、畜舎、ライスセンター 、農機

納庫等農業用の施設に供され

もの

 

 





 





 

  代表者 高木 日出

 相続コンサルタント/税理士/行政書士

  /宅地建物取引主任者

 明治大学政治経済学部政治学科卒業。

 関東信越国税局退官。在職中は国税調

 査官等として法人や個人の特別調査な

 どを担当。株式会社DO-TAX設立。


日本税理士会会員

            ( 登録番号 108800)

 

日本行政書士会会員

  ( 登録番号 10140312)

 

全国宅建業協会会員

            ( 登録番号 群(1)6894


− ソリマチSAAG会員 −

− 弥生会計 PAP 会員 −

− 大 同 生 命 代 理 店

− NTTデータシステム −


日本政策金融公庫

 農業経営アドバイザー試験合格者


国土交通省公認

 不動産コンサルティングマスター


JA甘楽富岡顧問税理士

ホームページTOP
事 務 所 ご 紹 介
相続手続のお客様に
土地評価の基礎知識
不動産税務のお客様に
相続対策のお客様に
Copyright(c)2010 Do-TAX Co. All Rights Reserved. 免責条項 個人報保護方針
         法人の農業参入と農地の利用促進

 

   農業生産法人への出資制限等の緩和と農地の賃借による権利設定を容易にする改正が行

 われました。これにより農業生産法人以外でも一定の要件を満たせば農地を借りられるよ

 うになりました。

   農地を借りるためには農地法3条により農業員会(または都道府県知)の許可を必要とし

 ますが要件は次のとおりです。

 

(農地を借りるための基本要件)

 

・農地の全てを効率的に利用すること

 必要な機械設備、労働力、技術が認められなければなりません。

・経営面積が一定(50アール)以上であること

・周辺の農地利用に支障を生じないこと

 農地の集団化、農作業の効率化その他周辺の地域における農地の農業上の効率的かつ

  総合的な利用の確保に支障がないこと。

 

(農業生産法人以外の法人が農地を借りる場合の追加要件)

 

・賃借契約に解除条件が付されていること

  契約書に原状回復義務、費用負担等の取決めの明示が必要です。

・地域における適切な役割分担のもとに農業を継続すること

  地域の農業の維持発展のための話し合い活動への参加や共同施設の利用規約を順守

 すること

・業務執行役員が1人以上農業に常時従事すること

   実質的に業務執行の権限を有し、地域の調整役として責任を持つ者が執行役員とし

 て1人以上必要です。

 

なお、農業生産法人の要件が食品関連法人の参入を促進するために緩和されました。

 

  

          農地転用規制強化が与える影響

 

 従来は集団農地であっても辺縁部(住宅地に隣接した土地など)については宅地等へ

の転用許可が可能でしたが今後は難しくなります。農地法改正の結果農地と宅地の線引

きが従来以上に明確になります。

 一方、宅地の側から見た場合幸か不幸か景気低迷で地価が下落している中で農地転用

による地価下落の一要因が減る結果となります。

 相続による遺産分割協議で法定相続分による分割を要求される事例がが多くなった昨

今、都市近郊宅・市街地農地については宅地として賃貸収入を得るか、売却し資産の

現金比率を高めるなどの対策が農業を継続するうえで大切になります。一方、農地貸借

制度の利用促進により耕作に必要な農地は借りることが多くなるものと思われます。

農業経営 の 皆様に
農地法改正 農地転用許可基準 規制強化と背景 / 農地の権利設定 権利移転 / 農用地区域内農地 甲種農地 第1種農地 第2種農地 第3種農地 / 前橋市 高崎市 群馬
相続【相談事例集】
遺産相続のお客様に