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著作権 について

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  • このサイトでの漫画の引用は著作権法第32条(引用)にもとづくものであり、同法第20条(同一性保持権)や第21条(複製権)、第23条(送信可能化権)などの著作権を侵害するものではない、と考えております。

  • しかしながら、「漫画の引用」について、「著作権侵害に当たる」とした例もあります。一部でのみ有名な、「ゴーマニズム宣言」をめぐっての判例・裁判例を中心にして、そのあたりを見ていきます。たまに、「脱・ゴーマニズム宣言事件」というニックネームがつけられている裁判例(判例)です。

  • まず最初に、原審にあたる東京地判平11.8.31(上杉聰VS小林よしのり)は、引用した全てのカットについて調査した上で、「著作権侵害にはあたらない」としています。つまり、「原告の複製権侵害の主張、同一性保持権侵害の主張及び不正競争防止法違反の主張はいずれも認められず、その余の点について判断するまでもなく、原告の請求はいずれも理由がないから、これらを棄却することとし、主文のとおり判決する。」との判断をしました。

  • しかし、この控訴審に当たる東京高判平12.4.25(上杉聰VS小林よしのり)は、同じく引用した全てのカットについて調査した上で、「漫画の引用」の一部につき、同一性保持権の侵害を認めています。具体的には、「当裁判所は、控訴人の本訴請求は、カット37に関する同一性保持権侵害を理由とする、被控訴人書籍の出版、発行、販売、頒布の差止め、並びに、慰謝料及びこれに対する遅延損害金の支払いを求める限度で理由があり、その余は理由がないと判断する。」として、一部について著作権の侵害を認めています。そして、この控訴審で確定しています。

  • この争いは、最判平16.7.15(別訴だけど、これも上杉聰VS小林よしのり)でも展開されています。

  • まず、この判決の第一審にあたる東京地判平11.5.31は、こちらも引用した全てのカットについて調査した上で、「原告の複製権侵害の主張、同一性保持権侵害の主張及び不正競争防止法違反の主張はいずれも認められず、その余の点について判断するまでもなく、原告の請求はいずれも理由がないから、これらを棄却することとし、主文のとおり判決する。」として、著作権侵害にはあたらないとしています。

  • しかし、その後に、上に書いた別訴の東京高判平12.4.25が確定します。それを受けて東京地判平11.5.31の上告審にあたる最判平16.7.15(破棄自判)の判決が出ます。しかし、この最判平16.7.15(破棄自判)での判決理由のうち、著作権侵害に関する部分については、東京高判平12.4.25に言及しているだけです。つまり、「原審が適法に確定した事実関係」として、「コマの配置を変えて採録した部分1箇所については同一性保持権を侵害したものであると認められるとして、上記採録に係る部分を含む被上告人著作の出版等の差止め及び20万円の慰謝料の支払を命じた控訴審の判決が確定している。」としています。ですが、この著作権侵害についてそれ以上は述べていません。つまり、著作権侵害の有無について、基準を明らかにして判定するところまで踏み込んだ最高裁判決ではありませんでした。

  • このようなことを総合すると、今までのところ、きちんとした明確な形でこの「漫画の引用」の問題を決着させるような最高裁の判例は出ていないものと思われます。つまり「漫画の引用」については、今のところ、明らかな判断基準を示す最高裁の判例は出てきていない、というのが私の見解です。

  • ただし一般論として、小説など普通の文章の場合について同法第32条の「引用」といえるためには、「明瞭区別性」と「附従性」が備わっている場合とすることについては、判例法としてほぼ確立しています。この点は例えば、「2ちゃんねるVS北川みゆき&小学館」(東京高判平17.3.3)の原審にあたる東京地判平16.3.11が、述べているとおりです。つまり、「著作権法32条1項にいう「引用」とは、紹介、参照、論評その他の目的で自己の著作物中に他人の著作物の原則として一部を採録することをいうところ、上記引用に当たるというためには、引用を含む著作物の表現形式上、引用して利用する側の著作物と引用されて利用される側の著作物を明瞭に区別して認識することができ、かつ、両著作物の間に前者が主、後者が従の関係があると認められる場合でなければならないと解される。」としていることからも推察できます(なお、この裁判の控訴審では、「引用」に関する点は審理していません)。

  • そして「漫画の引用」についても、この「明瞭区別性」と「附従性」を法律要件とする点は同じと考えてよさそうです。この点については、このページで一番最初にリンクをしている東京地判平11.8.31が述べているとおりです。つまり同判例では、漫画の引用についても「明瞭区分性」と「附従性」の2つが判断基準になると明らかにした上で、具体的検討をした結果をもとに判決をだしています。
    ですので、「明瞭区分性」と「附従性」の2点については、このサイトを作る上でも十分に留意しております。

  • 他にもこのサイトでは、同法第19条の氏名表示権(誰が描いたものなのかを明記する権利)や、同法第48条の出所明示権(何という題名の本のどこから引用しているかを明記する権利)についても、当然に遵守しております。

  • いろいろと書きましたが、現段階でこの「漫画の引用」に関する問題については、「間違いなく合法だ」とは言えません。なので、危なくなったらサイトを閉鎖して逃げましょう。
    恨みを買うような引用をしたつもりはありません。上に書いた「上杉聰VS小林よしのり」の裁判は、『ゴーマニズム宣言』についての争いの場外乱闘戦みたいなものです。両者とも裁判になる前から争っていて、事情が違っています。
    けれどこのサイトでは、コマの位置を変えたりしています。1つの画像にするためには移動せざるを得ない場合には、コマの位置を変えているということは明記しておきます。

  • まあ、内容証明郵便でも届くようになるくらい危なくなったら、さっさとサイトを閉鎖して逃げます。

  • …ここで書いたような細かいことを気にする人は、いないと思うけどね。

  • あと。上に書いた長々しい文章に、1つ間違いがみつかりました。「東京地判平11.5.31」と書いてあったものは、「東京地判平11.3.31」の誤りです。すいません。




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