TOPへ 50音順 使う目的別(作成中) 佐藤信夫『レトリック事典』の分類 中村明『日本語の文体・レトリック辞典』の分類
 
女房詞 にょうぼうことば ――
――『言の葉遊学』50ページ(わかつきめぐみ/白泉社 JETS COMICS)
先生(ネコ) うーん
うまいなー
のことを
女房詞では
こん
というのだ」
ごんというと
ごぼうになるから
要注意だ」
生徒 ……はいはい」
先生(ネコ) 団子のことは
いしいしという」
生徒 石?」
先生(ネコ) いし
という意味だ」
生徒 ――はあ」
(ますます脱力)
――『言の葉遊学』50ページ
(わかつきめぐみ/白泉社 JETS COMICS)

 《定義》

女房詞とは、もともとは宮中で働く女性のあいだで使われた、一種の隠語です。
禁中に仕える女房たちが活動するなかで生まれたものです。そのため、主に着るものや食べものに関する語のように、女房たちが仕事をする時に使われました。

室町時代に使われはじめた、といわれています。

ですが、時代が進むにつれ、将軍家や公家、さらに大名の屋敷で働く女房のあいだにひろまっていきました。江戸時代になると、町人の女性でも使われるようになりました。

なお、この「女房詞」は、日本の伝統的な古典レトリックです。なので、西洋から伝わってきたレトリックとは異なります。



 《例文を見る》

引用は『言の葉遊学』から。

ネコのすがたをした「先生」が、「女房詞と」は何かということについて話しています。つまり、
女房詞では
  • のことをこん
  • ゴボウのことをごん
  • 団子のことをいしいし
というそうです。引用した部分は、女房詞の説明の一部分にすぎません。ネコの先生は、ほかにも色々な「女房詞」をあげています。くわしくは、このコミックを読んでみてください。



 《レトリックを深く知る》


 【1.「女房詞」の典型的なもの】

『古典文学レトリック事典』(國文学編集部[編]/學燈社)によると、
  • 「お××」というかたち(例:なすび→おなす、さつま→おさつ)
  • 「××もじ」というかたち(例:しゃくし→しゃもじ)
といった、「お××」や「××もじ」のタイプが多いという説明がされています。

しかし、それ以外にも「女房詞」には多くのものがあります。これは、日ごろ生活するために必要な、いろいろな道具に使われたためです。ですので残念ながら、その全てを紹介することはできません。


 【2.「女房詞」と「隠語」「しゃれ」との関係】

なお、この「女房詞」は、一部の女性のあいだだけで通用するという意味で「隠語」の一種ということができます。

いちおう、
  • 隠語」であるということを強調する立場
  • しゃれ」であるということを重視する立場
を2つの説があります。ですが、「隠語」の一種として考えてよいと思います。
関連項目→隠語、忌詞、訛り古語法
このサイト全体からのサーチ
 
「使う目的別のページ」の中からサーチ
TOPへ 50音順 使う目的別(作成中) 佐藤信夫『レトリック事典』の分類 中村明『日本語の文体・レトリック辞典』の分類