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| 挿入法 そうにゅうほう parenthesis | ||||||||||||||||||||||
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| ――『R.O.D―READ OR DREAM―』1巻89~90ページ (倉田英之・綾永らん・スタジオオルフェ・アニプレックス /集英社 ヤングジャンプ・コミックス・ウルトラ) |
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《定義》 挿入法は、文の流れをいったん中断して、ある程度の長さの言葉を割り込ませるレトリックです。 言いかえれば、文の途中で、文のメインになっていることばとは違ったことばを入れます。そして、そのあとでもとの話にもどるというものです。 そういえば。 上に書いた英語名の「parenthesis」を省略して書くと、「parens」になります。そして「parens」をカタカナ語に直すと、「パーレン」となります。物知りな方なら分かると思いますが、「パーレン」とは「括弧(かっこ)」のことです。 このことからもわかるように、挿入することになる言葉は、カッコ( )やダッシュ――などで示されるのが普通です。 《例文を見る》 例文は『R.O.D―READ OR DREAM―』2巻から。 ミシェール、マギー、アニタの三姉妹は、香港で探偵社をしている。その名前は「紙姉妹探偵社」。 なぜ「紙姉妹」という仕事をしているのか。それは、ミシェール、マギー、アニタの三姉妹は「紙使い」で、紙をあやつって自在に攻撃も防御もできる、そんな三姉妹の探偵社だから。 でも、引用したシーンは、それとはあんまり関係ないのです。 ただ、三女のアニタは、ミシェールのことは「みー姉」、マギーのことは「まー姉」と呼びわけています。これが分からないと引用した部分の意味が分からなくなってしまうので、この「みー姉」「まー姉」は覚えておいてください。 で、このあたりの話の流れを追うと、次のようになります。 暑い。エアコンを買う金がない。…となれば、ここは「怪談話」しかない。 そんなわけで、「怪談話」をすることにした三姉妹。だけど、いくら「ムードが大切」とはいっても、窓を閉めて毛布をかぶっては、よけい暑いと思う。 そんな中で、まずはミシェールがトップバッターで、 「これは友達の友達に聞いた話なんだけど……」(83ページ)と、「怪談話」をする。 で、次がマギーの番ということで、マギーが「怪談話」を始めようとする。そこが引用のシーン。 「…これは友達の友達の友達から聞いた話なんだけど……」(89ページ)と語り始めようとしたところ、アニタのツッコミが入る。 まー姉と、話を中断させるアニタ。そして、 ぐさっと思うマギー。ここが「挿入法」にあたります。なぜなら、アニタによって「怪談話」が中断されてしまったからです。 けれども、大切なポイントが1つあります。それは、中断された「怪談話」を、マギーは再開して続けている点です。 反対に言えば、もしここでマギーが「怪談話」をやめてしまったら、「頓絶法」に近くなります。 なお。 「これは友達の友達に聞いた話なんだけど……」というセリフと、 「…これは友達の友達の友達から聞いた話なんだけど……」というセリフが、かなり似ている。そのように考えると、「照応法」のレトリックも同時に使われていることになります。 《レトリックを深く知る》 あとは、「挿入法」についてのあれこれ。 【1.「挿入法」のグループ】 この「挿入法」の系列には、次のようなレトリックがあります。
【2.『レトリック事典』での、「挿入法」の説明】 『レトリック事典』は、「挿入法」を細かく分けることには否定的です。つまり、確かに伝統的なレトリックでは「挿入法」と「挿入句」とを区別していた。けれども、これを下位の種類に分類することが有意義かどうかは別である、と。 けれども、このサイトでは伝統的レトリックにしたがっておきます。つまり、いちおう「挿入法」と「挿入句」の区別をつくっておくことにします。 なお、念のために書いておくと。 『レトリック事典』は、「挿入法(parenthesis)」のことを「(自立)挿入語句」と呼んでいて、「挿入句(parembole)」のことを「(依存)挿入語句」と呼んでいます。 【3.『日本語レトリックの体系』での、「挿入法」の説明】 それから。 『日本語レトリックの体系』によると、「折挿法」というレトリックがあります。この「折挿法」は、「文の途中で他の文章をはさみ、そして再びもとの文に戻って続ける」という趣旨の説明がされています。 ですので。 この「折挿法」は、「挿入法」か、もしくはそれに近いレトリックと位置づけることができます。 |
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| 関連項目→断絶法、頓絶法、黙説法、疑惑法、懸延法、挿入句、挿入節、脱線法 | ||||||||||||||||||||||
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