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未決 みけつ sustentation(?)
不動産屋 ……それと
わたくし
伊藤様の
漫画を
読まさせて
いただきました!!」
伊藤理佐
(漫画家)
えっ」
不動産屋
―(沈黙)―
不動産屋
―(沈黙)―
不動産屋
おもしろかったです」
理佐
えっ」
――『やっちまったよ一戸建て』1巻36~37ページ
(伊藤理佐/双葉社 ACTION COMICS)


定義重要度

未決は、ある情報をすぐには出さないで、とどめおくというレトリックです。つまり、読み手が「知りたい」と思うようなことを、あえて言わずに留保して間をおいたあとで、その情報を出すものです。


効果

効果1未解決の感じを出す

「未決」では、伝えようとしている大事なところを示さない。そのため、大事なところを飲みこむことができないという気持ちにとらわれます。
:未解決、未決定、 未定、 不確定、 未確定

使い方
使い方1宙づりにする

 
いつもなら示されるような部分を「宙づり」にする。このように未決は作られます。
:宙づり、不十分、待機、待つ




例文を見る例文を見る(末尾)

例文は『やっちまったよ一戸建て!』1巻。

この漫画は、作者の伊藤理佐先生が一戸建てを建てるというストーリーです。まあ、フィクションとノンフィクションとが混じっているのですが、そのあたりは読み手の判断にゆだねられています。

作者の「理佐」は、一戸建てを新築することを決意。その一戸建てのために、いろいろな不動産屋を回った。だけれども、みんな断られた。

ただ、「星」の勤めている不動産屋だけが、「理佐」の無理な注文に何とか折り合いをつけようとしてくれることになった。
ということで、「星」という名前の「不動産屋」が、一戸建てをサポートしてくれることになった。

そんなある日。「星」は、こんなことを言う。
わたくし
伊藤様の
漫画を
読まさせて
いただきました!!
だが。そのあと、沈黙が続く。そして、
おもしろかったです
と言う。

このあいだにある沈黙が、「未決」というわけです。「漫画を読みました」と作者に言ったばあい、その評価を聞きたいと思うのが作者の心理。その「評価を知りたい」というキモチを心に持ったまま続いていく、沈黙。

この、なんともいえない「いやらしい」感じが、「未決」そのものです。




レトリックを深く知る

深く知る1「未決」と「中断法」
そういったわけで。
この「未決」は「中断法」に近い関係にあります。というより、「未決」と「中断法」とを別の項目としないで、いっしょにまとめたほうが自然なのかも知れません。




レトリックの呼び方

呼び方 未決


関連レトリック

反照法照応法、情報待機、伏線誤解誘導、断絶法、中断法頓絶法黙説法疑惑法省略法、懸延法

参考資料

●『日本語の文体・レトリック辞典』(中村明/東京堂出版)

この本には、日本語での「未決」の例文がたくさんあります。ですので、役に立つのではないかと思います。


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