素敵な着物の先輩「母」

晴れた日に、着物を着て 素敵な着物の先輩達
まず、着物に眼を向けてくれたのは母です。

★母★

母は現在80才、普段着る事はなくなりました。
50代でまさしく50肩になり、帯を結ぶのが難しくなったからです。
でも未だに、欲があって、私が
『今はね、素敵な柄の伸びる足袋がたくさんあるよ。』
というと、必ず『ママにも買っておいて!』と言います。
母は、お琴を教えていたこともあり、帯も着物もたくさん持っています。
でも残念な事に私と身長が10cmも違いますし、裄も短すぎて、母の着物をそのまま着る事は出来ません。
それに樟脳の匂いが凄いです。
どうして昔の人はああんなに樟脳入れちゃうのでしょうか?!
母から貰って嬉しい物は、帯締めです。昔、趣味で組み紐を習っていたので、締めやすく可愛い帯締めを何本か貰いました。
それは着るようになってからの事、、、。
つい7年前までは、母が一生懸命選んで持たせてくれた着物に手を通したことすらなかったんですから。

お茶の道具やお華の花器なども揃えてくれていたのに、さっさと結婚し家を出てしまった私は、かなり思いやりの無い酷い娘だったのだと思います。
母親の寂しさなんて考えても見なかったですし、いつも自分の事ばかり。
それが子供も育って、さあ時間が出来たわ、、、、と思った時に、母の持たせてくれていた茶道の練習セットが目に止まり、始めたのでした。

そして着付けを始め、母の揃えてくれていた着物を取り出し眺めてみて、
『お母さん、どんな思いでこの着物を選んだのかなあ、、、、。』
と、初めて遠い日の母の気持ちを考えてみたのでした。

嬉しいことに、今でも着られるくすんだピンクの小紋や、古さを感じない黒地の雨コートなど、私好みの物が入っていたのでした。
(これは、お気に入りのピンクの小紋の柄です。)
幸い20年近く経っていても何処にもシミも無く、着られるのだから、凄い!
改めて、母の愛を思い知った気がしました。
そして、それから少しづつ、着物のすばらしさ、楽しさに気付く事が出来たのです。