簡單生活節 2006 Urban Simple Life
2006年12月2−3日
華山文化園区(台北)

アンプラグドの音楽と、いろんな手作り・自然食などの個人、団体が集まって行われたイベント。李宗盛が呼びかけ人になって、たくさんの錚々たる顔ぶれが集まった。
音楽のステージは、全部で4箇所。屋内の「緑意舞台」、屋外は3つで、一番大きな「天空舞台」、中ぐらいの「微風舞台」、小型の「音楽自在」と、それぞれのネーミングにふさわしいデザインがされていた。広い会場の中、あちこちに舞台やお店が点在し、木々をすかしながら、草の上に座りながらのんびり見るステージは、今まで味わったことのない感覚だった。

伍佰さんたちは、二日目の一番最後、「天空舞台」の大トリで登場。このイベントは、基本アンプラグドということになっているけど、人によって完璧にアンプラグドでやる人と、形式はシンプルだけど電子楽器を使う人といて、伍佰さんたちはどうなんだろう、とすごく楽しみだった。一週間前の台中では、「こっそり繋いでやる」って冗談で言っていたけど。

結果的には、全部全く新しいアレンジで、アンプラグドだった。最初の「背叛」ではDJも入っていたし、大猫もグランドピアノに合わせてシンセサイザーも使っていたので、その辺が「こっそり」の部分だったのかもしれない。でも、フォーク調のものを想像してしまうアンプラグドが、こんな風にもなるんだ、という、驚きにあふれたスリリングなステージだった。特に、「我只要…」と「純真年代」はものすごくかっこよかった。その他には、「彩虹」「真世界」など。大猫のグランドピアノなんて、今後も聴く機会はなかなかないだろう。

今回、ゲストは二人いて、李宗盛とは、「生命中的精靈」と「台北孤兒」、范曉萱とは彼女の曲(たぶん)と、前に一度香港で披露したことがあるという「雙面人」の国語版を歌った。ゲストが出るといつもと違って新鮮ではあるけど、一時間ほどの短いステージでゲストに四曲は、かなり痛いというのが正直な気持ち。「雙面人」の国語版というのも全く違う曲になってしまっていて、受けも今ひとつだったから、今回で封印されてしまうのかも…。

最後はもうすっかりお約束になった(笑)「Ni是我的花朶」。このときになると、伍佰さんははずしていたサングラスをわざわざかける。踊りを教える必要があるか、と伍佰さんに聞かれて、たぶんみんなもう知ってるんだと思うけど、せっかくなのでありがたく伍佰さんから教えてもらう。周りの人とぶつからないように、全体的に下がれ、と言われたけど、やっぱりぶつかるので、あんまり大きくは踊れない。
アンコールは一曲やってくれて、「墓仔埔也敢去」だった。出演時間は1時間20分ぐらいで、9時40分頃終了。長くはないけれど、本当に稀有なステージだったと思う。アンプラグドでこんなステージができるなんて、改めて伍佰さんたちのすごさを実感してしまった。

二日間このイベントに参加して、私もいろいろと思うところがあった。今回は音楽イベントとしてもすごい顔ぶれだったのだけど、それだけではなくて、やっぱりテーマである「シンプル・ライフ」というものを考えさせられるイベントになっていた。「好きなことをしよう。好きなことに価値を持たせよう。」とキャッチフレーズにあるように、遠くに行くのではなく、自分の住む街で、自分の好きなことをして、楽しく、幸せに生きていけるのではないか、という、そういう問いかけ、提案なのである。
たぶん、ここで言う「シンプル」とは、物質的なことだけではなくて、自分にとって何が一番大切なのか、自分は何が一番好きなのか、やりたいのか、ということをはっきりさせて、自分にとって本当に必要なことをしていく、ということなのだと思う。結局は、そういうことなのだ。場所とか、外側の包装としてのライフスタイルではなく、自分にとって重要なことを見つけ、整理し、いらないものをそぎ落としていくこと。自分を見つめ、自分と対話していくことでしか見えてこないもの。それは一番難しいことでもある。

陳綺貞が言っていた。自分はステージ上で好きなことを叫ぶことができるけど、多くの人たちは言いたいことも言えず、日々をやっと過ごしている。このイベントに来れた人もいれば、来ることもできない人もいる。幸せとか、成功っていうのは、人によってそれぞれ違う。ステージに上がることだけが成功ではないんだ。そんなようなことを言っていたと思う。そして、自分の思いを叫ぶことができない人のための曲を歌っていた。

それぞれの人が、それぞれの幸せなシンプル・ライフを見つけていくこと。それは、果たして誰でもできることなのだろうか。
できると信じたい。

簡單生活節公式サイト www.simplelifetw.com

「微風舞台」(陳昇のステージ)

「天空舞台」(張懸のステージ)

会場内には、あちこちに手作り品やコーヒーを売る屋台が点在

伍佰&China Blueの15周年グッズも

(TEXT & PHOTO by 仁美)

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