|
乙女ゲーム日記。
(令嬢探偵 オフィスラブ事件慕 2次創作)
戒徒・裏ルート。その2 |
|
|
|
|
|
<11月14日(水)アフター5>
(自宅・居間)
乳母や
「お嬢様、こんな時間にどちらへ・・・?!」
和泉
「戒徒を探しに行ってきます!」
乳母や
「お嬢様・・・?!」
|
|
|
| (暗転)
和泉
(思いつく限り、戒徒が立ち寄りそうなところを探し回った。
でも、どこにも、戒徒はいなくて・・・)
(暗転終了)
|
|
|
|
(夜の公園)
和泉
「戒徒・・・!!」
(嫌だ。こんなの嫌よ、戒徒・・・!)
「お姉様ごめんなさい・・・!」
(私は、どうしても、戒徒を憎みきれない・・・!)
(戒徒がお姉様を殺めた人でも、私は・・・
私は、戒徒のことが・・・!)
ピピピピ・・・(着信音)
和泉
「!?・・・乳母や?」
乳母や
「お嬢様、大変です!戒徒が、戒徒が・・・!」
和泉
「戒徒がどうしたの?!」
乳母や
「今、ニュースで、由佳里様を殺害したのは
自分だと言って、警察に出頭したと・・・」
和泉
「!?」
|
UP↑ |
|
|
| (自宅・居間)
和泉
(すぐに家に帰ってみると、TVのニュースで、
確かに、戒徒が由佳里お姉様の殺害を認め、
警察に出頭したとの報道が流れていた)
乳母や
「ああ、なんてこと・・・!」
和泉
「乳母や、気を確かに・・・」
乳母や
「でも、お嬢様や旦那様にもご迷惑を・・・」
和泉
「私なら大丈夫よ。お父様も多分・・・」
(きっと、戒徒の方から
出頭前に連絡しているはずだわ)
乳母や
「お嬢様・・・」
和泉
「乳母や、顔色が悪いわ。今日は早く休んで」
乳母や
「でも・・・」
和泉
「私なら本当に大丈夫よ。
ほら、遠慮しないで・・・」
乳母や
「は、はい。申し訳ございません。
では、失礼致します・・・」
(乳母や、退出)
和泉
「でも・・・信じられない・・・
戒徒が、どうして、自首なんて・・・」
(自首すれば少なからず、私たちに累が及ぶ。
その事を一番危惧していた戒徒が、
なぜこんなことを・・・?)
「お父様が何かご存知かもしれないわ。
戒徒が、お父様の意向を無視して
動くことはないはずだもの」
(もしかしたら、自首は
お父様のご命令なのかもしれない。
その可能性だってあるわ・・・)
「お父様・・・」
(お父様が何を考えているのか、
私、全然分からない・・・。
昨日までは、何の疑いもなく
お父様を信じてこられたのに・・・)
「どうして、こんなことに・・・」
(・・・今まで信じてきたものが
信じられないなんて・・・
こわい、こわくてたまらない・・・)
「戒徒・・・、戒徒・・・」
|
UP↑ |
|
|
|
(暗転)
和泉
(そうして、その夜、
不安に押しつぶされそうになりながら
何とかお父様に連絡を取ろうと
何度もお父様の携帯を鳴らしたけれど応答はなく、
仕方なくお父様が帰ってくるのを待ったけれど
その夜、お父様は帰ってこなかった・・・)
(暗転終了)
|
|
UP↑
|
|
<11月15日(木)午前勤務>
(自宅・居間)
乳母や
「では、お嬢様、昨日は一睡もなさって
いらっしゃらないのですか?!」
「ダメです、
少しでも横になっていただかないと、
お体に触ります!」
和泉
「・・・・・無理なの。眠れないの・・・」
乳母や
「お嬢様・・・」
和泉
「それより、お父様は?
先ほどお電話があったって・・・」
乳母や
「ええ、夕方にはお戻りになられるそうです」
和泉
「そう・・・」
乳母や
「お嬢様、今日、会社は・・・」
和泉
「・・・無理よ。
こんなひどい顔では、行けないわ。
それに、戒徒のことが気になって、
仕事どころじゃないもの・・・」
乳母や
「お嬢様・・・」
和泉
「そんな顔しないで、乳母や。
大丈夫よ、きっと戒徒は大丈夫・・・」
乳母や
「お嬢様・・・ありがとうございます・・・。
息子のことを、そんなに気にかけていただいて・・・
そのお気持ちだけで、あの子も私も救われます・・・」
和泉
「乳母や、泣かないで・・・」
「・・・泣かないで、お願い・・・
私も泣いてしまうから・・・」
乳母や
「お嬢様・・・」
和泉
(戒徒・・・、戒徒・・・)
|
|
UP↑
|
|
<11月15日(木)午後勤務>
(自宅・居間)
お父様
「ただいま」
和泉
「お父様!!」
お父様
「!!
桜子、お前、今日会社は・・・」
和泉
「こんな時に、行けるはず、
ないじゃないですか・・・」
お父様
「うむ・・・そうだな・・・
すまん・・・」
「マスコミはまだ、
ここまで来てはいないようだが、
もう、時間の問題だろう・・・」
和泉
「・・・・」
「お父様、私、お話があるの。
私のお部屋に来て頂けるかしら」
お父様
「ああ、構わないが・・・」
|
|
|
|
(自室)
お父様
「どうした、桜子。
そんな深刻そうな顔をして」
和泉
「・・・お父様、どうか、包み隠さず、
すべてを話してください」
「戒徒はどうして自首したのですか?
それも、今頃になって・・・・
お父様は、何かご存知なのでしょう?」
「いいえ・・・知らないとは言わせません・・・」
お父様
「桜子・・・?」
和泉
「・・・私、知っているんです、お父様。
お姉様の事件のことも、
お父様と友菱とのことも、
すべて・・・」
お父様
「!!」
「・・・桜子・・・お前・・・
どうして、それを・・・」
和泉
「戒徒に、聞きました。
お姉様の事件のことに、私が、
気付いてしまったから・・・」
お父様
「!!」
「・・・そうか・・・そうだったのか・・・」
「・・・ああ、・・・できることなら
お前だけには、最後まで
知られたくなかったよ・・・」
和泉
「お父様・・・?」
お父様
「すまない・・・
謝ってどうにかなるものではないが
どうか言わせてくれ。本当にすまない・・・」
和泉
「お父様・・・?」
お父様
「・・・・昨日のあれは・・・」
「・・・・戒徒の自首は、
彼がそれを望んだから、
起きたことなのだよ・・・」
和泉
「?!
戒徒が・・・望んだ・・・?!」
お父様
「ああ、そうだ・・・」
「・・・いきなり昨夜になって戒徒が、
状況が変わったから自首したいと言ってきた」
「友菱の社長・・・金剛寺君にすべてのことが
知られてしまったからと・・・」
和泉
「!!」
お父様
「普通なら、彼が事件のことを知った時点で、
すぐに、すべてのことを
世間に公表されても不思議ではなかった」
「ただ、彼も友菱という大会社を背負う身、
すべてを明らかにするには、
会社が負う傷が大き過ぎると分かっている」
「だから、会社を守るために、
すべてを世間にさらすわけにはいかない」
「だが、愛するものを失った苦しみが
・・・すべてを見過ごせない。
だから・・・」
和泉
「だから、戒徒に、自首を・・・?」
お父様
「ああ、そうだ」
「すべてを世間に公表しない代わりに
戒徒に自首を迫ったそうだ」
和泉
「!!」
お父様
「私の側近には、
いっそのこと金剛寺君を亡き者にしようと
恐ろしいことを考えた者もいた」
「だが、もし彼の身に何か起これば、
彼の信頼の置ける筋から、この情報がマスコミに
流れるからやめろと戒徒に言われてね」
「一応、彼の言う信頼の置ける筋が何なのか
探ってみたが・・・・」
「裏の世界では名の通った方で、
相手にするには分が悪すぎる人物だったよ」
「・・・まあ、私は元々そんなことを
する気はなかったが、
血の気が多い者も、中にはいてね」
「彼らが下手な真似をせずに済みそうだから、
逆によかったと思っているよ」
和泉
「お父様・・・」
お父様
「・・・仕方がないのだよ、桜子・・・
確かに彼は人を殺めている。
その罪はいつか償わなくてはならない」
「・・・それが、今だというだけだ」
和泉
「!!」
「・・・でも・・・でも・・・お父様・・・、
私、いやな予感がしてならないの」
「もう二度と、戒徒に会えないような
そんな気がして・・・」
お父様
「・・・・」
和泉
「お父様、何かご存知なの?!
・・・お父様!」
お父様
「・・・・・・忘れなさい」
和泉
「!?」
お父様
「彼のことは何もかも、忘れなさい。
それが、お前のためだ」
和泉
「・・・そんな・・・どうしてそんなこと・・・
そんなの無理に決まっているのに・・・
だって、私は戒徒のことが・・・!」
お父様
「・・・だからこそ言っている」
和泉
「?!」
お父様
「彼がどんな気持ちで出頭したのか、
分からないわけではあるまい。
そして、これから何をするのかも・・・」
和泉
「・・・?!」
お父様
「彼は頭のいい子だ。
いつだって一番に何をすればいいか
よく知っている。
そして、今も・・・」
和泉
「!!」
「まさか・・・!」
(これが一番いい方法だなんて言い方、したくない。
だけど、分かる。戒徒が何を選ぶのか)
「まさか、自分で、自分の命を・・・?!」
(すべてを自分の内に秘めたまま、
私たちを守るために)
お父様
「・・・・」
和泉
「ダメよ、お父様!
そんなことさせないで!!
お願い!」
お父様
「・・・・」
和泉
「お父様!」
お父様
「・・・・無理だよ、桜子。
私にだって、出来ることと出来ないことがある」
「彼の気持ちを変えることは、
もう誰にも出来ないのだよ・・・」
和泉
「!!」
お父様
「私だって、こんなことはさせたくない。
私は、ずっと彼に期待し、
教えられることはすべて、彼に教えてきた。
・・・彼になら、私の大切なものを、すべて
託してもいいとさえ、思っていたよ」
「あの事件が起こるまでは・・・」
和泉
「お父様・・・」
お父様
「忘れなさい、何もかも。
それが彼の望みでもあるはずだ。
・・・そうだろう?」
和泉
「!!」
お父様
「彼の最後の願いを、
聞いてあげなさい。
・・・いいね?」
(お父様、退室)
和泉
「お父様・・・・」
(確かに、戒徒も
「すべてを忘れろ」と、
言っていたわ。
だけど・・・・)
「・・・すべてを忘れる・・・?」
|
UP↑
UP↑ |
|
|
|
|
|
|
和泉
「・・・忘れない・・・
ううん、忘れられるわけがない」
(だって、こんなに私の心が、
あの人の名前を呼んでいるのに)
(こんなに愛おしい人を、
どうしたら忘れられるというの?)
「戒徒、戒徒、戒徒・・・!」
(お願い、死なないで・・・!)
「私は、どうしたらいいの?!
どうすれば戒徒を止められるの?!」
(どうしたらいいか、分からない。
分からないけど・・・)
「とにかく、社長に会いに行こう!
戒徒のことで、
何か分かるかもしれない・・・!」
|
|
|
|
|
|
|
| UP↑ |