vol 55 バリの不動産

主婦であってまったく素人だった私が、家族にも内緒のままバリに家を建てたことをホームページに記録しました。それを見た見知らぬさまざまな方からお問い合わせを頂きます。
特に多いのが「自分もバリに土地を借りようとしている」とか「コントラクターと契約をしようとしている」といった方のご相談です。
自分の知っていることや経験して学んだことはできるかぎりお返事しています。

でもひとくちににバリに家を建てると言ってもその方の目的や条件はいろいろです。私の経験が参考になることもあればならない場合ももちろんあります。
私の場合は老後を暖かいところで送りたいというのが目的でした。同じ趣旨のかたの質問にはかなり参考になることが答えられるかと思いますが、目的が異なった方には参考にならないことでしょう。私の場合は十年の租借契約ですが、個人的に土地のオーナーとの特殊な契約を付け加えました。
原則として外国人はバリで土地を買えません。租借契約をするか現地の人の名義を借りる方法をとることになります。
バリ人が日本人と結婚した場合もこれに準じると聞きました。
国際結婚した場合は以上の方法のいずれかを選ぶことになるのだと思います。お問い合わせのなかで特に多いのが日本人女性とバリ人男性の恋愛がらみの不動産取得のケースです。
いずれ結婚するから事前に家や土地を準備しておきたいということです。
結婚する予定のバリ人男性の名前で不動産を購入し、費用は女性の方が出すというケースが多いようです。
この場合相手が結婚予定の相手だからということでお互いの間では代理名義に
関する契約書などは取り交わしていない場合も多いみたいです。あかの他人のバリ人に名義を借りる場合は
名義借用料やコミッションを支払って領収書をもらいます。
法律にかなった契約書に内容をうたいお互いが確認して持ちあうのが普通です。
私もそうしています。司法書士手数料や税や自治体に関しての支払い、年税や電気代等の公共料金
もあることです。
地域によってはバンジャール(村共同体)の運営会費等も定期的に支払う必要が有るしユウランという地域の警察署に支払う(月間)費用もあることです。アクタージュアルブリ(売買証明書)を先に発行してもらい誰の持ち物か明らかにしてから登記申請をします。登記書はかならず取引の際に入手しなければなりません。
これらはいくら婚約中でも出資者本人が保持しておかなければなりません。 ところがこれから結婚する間柄の場合とか、すでに国際結婚しているカップル売買証明書の場合これを省いてしまうことが多いみたいです。
なにごともない結婚生活ならそれでもかまわないことです。が、もし悪意のある結婚計画だったり、悪意はなくとも離婚につながる場合はきちんとした契約がないと日本人女性の側にたいへん不利な結果になってしまいます。 バリ島で数年前から不動産のブームがきざしています。日本人女性が結婚に先立ち焦って不動産を彼の名義で購入し、いざふたを開けてみると相手には何人も妻が居たとか、それでも出資した財産は彼の名義にしてしまっているので無一文で帰国することになったとかいう話はいやになるほど聞かされることです。
結婚してから彼の態度が豹変して暴力的になり親戚縁者村中で監視されていて逃げようにも逃げられない、といったちょっと信じられない話も聞きます。このようにまだ働きのあるうちは逃がさないと言うケースもありますが、せっかく建てた新居に誰やら分からない親族が次々と住み着いて、当の出資者の女性はいたたまれずアパートを借りてひとりで暮らしているという変な話も聞きます。彼の名義にした登記書に女性がわが裏書きをしたからと安心をしている話も聞きます。
書類は弁護士か司法書士事務所で資格のある人が立ち会ったものでなければ正式なものにはならないそうです。
それどころか逆に「盗まれて勝手にサインをしたものだ」と訴訟を起こされても仕方がないということです。自分たちだけは違う、愛情の裏付けがあると思っていてもくれぐれもしっかりした契約をなさって後で後悔することのないようにしてください。
私は恋愛の絡む年齢でなくて幸いでした。年を取っていて良かったと言うこともたまにはあるものです。もしバリに住まわせてもらおうとするのであれば私達はしょせんバリ人にはなりきれないのですからよそ者として出来ることをする。つまりはその国の文化や宗教を尊重して土地の人になにか良いことをする。
このことにつきるのではないかと私は思っています。

29 jul 2001 ぺる。

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