模型におけるマスキングについて
模型の世界に入ったのは自分の年の割りにはだいぶ前で、もうかれこれ10年以上になりますが模型に対する取り組み方が変わってきたのも事実。
昔は時間も無限にあったし、模型誌をくさるほど見て、作例やHOW TO特集を参考にして、
全身改造→完全表面処理→完全塗装
とかやってましたけど、今ではそんな時間も気力もなし。
それ相応な作り方へと変わっていくわけです。
どんな作り方をしてもそれは作る人の自由なわけですが、最近の私が重視する過程はマスキング。
もちろん全部丁寧に作業するのが理想なんですが、エアブラシ塗装をする身には、マスキングを工夫するのが最もかけた時間に見合う効果が表れる気がします。
エアブラシ塗装をする際に最も注意すべきはなんでしょう?
まぁ埃だの塗料の湿気だのいろいろあるんですが、個人的には「マスキング漏れ」だと思ってます。
エアブラシ塗装ってのはキレイに塗れることは確かなんですが、その利点が弱点ともなります。
それは塗装面がキレイすぎて、塗り損ねた面があると、そこをリタッチするのがめちゃくちゃ難しいことです。
このリタッチをミスると場合によっては全身筆塗りよりムラが目立ちます。
木を隠すなら森の中ですが、平原に木があるのはとても目立つってことです。
では塗り損ねを防ぐにはどうするかというと、マスキングを完全にやるしかないわけですが、こいつが難しい。
マスキングはやすりがけと同じく根気を必要としながらもテクニックまで必要とするからです。
最近のガンプラなんかはもう色の違う部分がパーツ分けされていて、「マスキング?何それ?」状態なんですけど、ガレージキットなんかを作る場合にはそうはいきません。
そんなわけでいろいろと試行錯誤してきたんですけど、いまだにこれ!というマスキング方法が見つからないです。
だれか良いマスキング方法があったら是非教えてくださいませ。
ちなみに今やってるマスキングのポイントは次の5つ。
1.極小幅マスキングテープ使用
極小を具体的に言うと、最小で0.4mm幅のマスキングテープを使ってます。
他にも0.7、1.0、2.0、10.0と使い分けてます。

昔は10.0mmのタミヤマスキングテープを自分で短冊状にナイフで切って使用してたんですが、それだと大きさにばらつきがでてしまい、さらにテープの平行辺を作るのが大変なので、それぞれの極小テープを買ってきて使ってます。
ちなみにこれらを塗り分け部分に使用しております。
2.マスキングゾルを使う。
マスキングゾルってあんまり模型誌とかで紹介されてないんですが、こいつを覚えてから時間短縮&マスキングミスが大幅に減りました。
ゾルって最初は細かい所や曲面部に使うってぐらいしか認識してなかったんですが、違いますね。
曲面部に使うのはもちろんなんですが、私は塗りの境目以外はほとんどゾルを使ってます。
境目には1の極小マスキングテープを使用し、後は全部ゾルです。
ちょっと前までは、ゾルだとはがしたときに塗膜も一緒に持って行くんじゃないかという不安と、乾くまでの時間のめんどくささから使うのを敬遠して、オールマスキングテープでした。
しかし、全部マスキングテープで仕上げようとするとたいていミスります。
なんでかというと、マスキングテープの貼り合わせ面から塗料が混ざりこむからです。
重ねしろを多くすれば、そんなミスは防げると思いがちなんですが、これが場合によってはミスにつながります。
重ねしろが多いと、マスキングテープを使用する数が多くなればなるほど、テープ間の段差が大きくなっていくケースが多発するんです。
段差が大きいと必然的にそこから塗料が入り込む危険性が生まれます。
さらに、それだけテープを使用する数が増えると、もう自分でもどこをどうやってマスキングしたか記憶になく、ぱっとみてテープがいっぱいなので大丈夫だろ、とか安心しがちになってしまいます。
ところがゾルの場合はそんな心配は無用です。貼り合わせなんていう概念がないからです。
しかし、ゾルは粘性が高いためゾルのみによる色の境目の塗り分けは不可能といっても過言ではないので、ここは全部マスキングテープできっちりと貼ります。
ちなみにゾルは塗った面にムラができますが、たとえ薄くても、一回塗ればそこから塗料が浸透することはまずないと思います。
ただし、ゾルの塗膜が薄いと、剥がすときに苦労することが多いので、できれば厚く塗ったほうがいいかとも思います。
そして剥がすときに気になる「塗膜も一緒に持って行くんじゃないかという不安」ですが、ちゃんと表面処理をしていればそんなことはまずないです。
でも、クレオスのゾルはちょっと食いつきが強すぎる気がするので、私はモデラーズの緑のやつを使ってます。

3.スジ彫り
スジ彫りです。
こいつが超重要。
なんでかというと、たいていが色の境目にはスジ彫りがあるからです。
特に自分のようなメカばっか作ってる人には99%といっても間違いない。
このスジ彫りを境に色が分かれるということはマスキングテープを貼るのもこの部分。
よってスジ彫りを深く彫り直すことにより、マスキングテープの淵をスジ彫りに食い込ますことができます。
そうすると、きっちりとスジ彫りを境に塗り分けられるし、スジ彫り部分はスミ入れしちゃえばOKなわけです。
またきっちりスジ彫りができている場合、マスキングテープを余分に貼り、スジ彫りに沿ってデザインナイフでテープを切ってやると「早い」かつ「正確」なマスキングができます。
ただ、注意すべきはミスった場合パーツ表面にナイフの傷跡がつくために絶対に失敗が許されないという緊張感と、デザインナイフの切れ味が落ちていると切ったテープ面がささくれ立って、キレイにマスキングできないという状態に陥ります。
そのため腕に自身があり、なおかつ常にナイフの刃を新品にするように心掛けていないとダメかと思います。
ちなみにスジ彫りにはデザインナイフを使うだのプラカッターを使うだのいろいろありますけど、私はハセガワのケガキノコギリと同じくハセガワのケガキ針を使ってます。
 
左写真が"モデリング ソー スクライパー (けがき鋸)" で右写真が"モデリング スクライパー けがき針"
いろいろ試しましたが個人的にはこいつらが一番使いやすくてミスがないです。
4.順番
なにげに重要なのはマスキングの順番。
基本といえば基本なんですが、塗る色やパーツの段差に応じてマスキングの順番を変えます。
薄い色、というか隠ぺい色が弱い色は先に塗り、強い色を後から塗ります。
白や黄色は多少はみ出ても黒や青なんかだと上から塗りつぶせるってことです。
あとは段差がある場合、上にあるものの方が、下のものより色がのりやすいので、なるべく下→上と塗っていきます。
でもこれは、色の塗りわけと段差、パーツの状態で順番がころころ変わるので、キットに応じたマスキング順序というのがあるので、単純に決められるもんじゃないですね。
なのでマスキングする際にいつも悩むところ。
5.妥協
これは万人に勧めるものじゃないけどけっこう妥協が多いです。
何が?っていうと、私はそんなに根気もテクニックも持ってないんで、マスキングを絶対できる!と思えないんです。
あとはほんのわずかな塗り分けのために周りを全部マスキングするっていうのも疲れちゃってできない。
なので、これマスキングできなくはないけど大変そうだしミスったら後処理が大変そうだなー場合によっては下地からやり直しか?っていうような局面はあっさりと筆塗りへ移行します。
筆塗りも上手くないですが、ミスったエアブラシ塗りよりマシなことが多いです。
前にも言ったとおり、木を隠すなら森の中ですが、平原に木があるのはとても目立つんです。
そんなわけでけっこう妥協。
これが模型のレベルがアップしない原因となってるかも。
こんなことやって塗装しているわけですが、一番悲しいのが、マスキング材を剥がしたときに、サフ面などの下地から持っていかれること(泣
特にガレージキットなんかだと、離型剤の油が落としきれてなくて、そのせいで下地から一気にべロっともってかれます。
これが何十回も重ね吹きした後だと、くっきりと塗膜の段差ができて泣くしかない。
もう何回も味わった苦痛なんですけど未だに防げません。
誰か離型剤の完全な剥がし方教えてください〜
なんかコレ間違ってない?という所があったら遠慮なく突っ込んでください
あとこれいいよ!っていうマスキング方法や、離型剤の剥がし方があったらぜひ教えてくださいませ
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開設日 2003年1月20日
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