余裕こいてVIPPERと遊んでシャワー浴びてたら遅れそうになったので、あわてて出発。
とりあえず、チャリで駅前の駐輪場へ行き、そっから徒歩で待ち合わせ場所へ行く

関西はもう来ていた。
「オス」
「メス」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
いきなりスベったが、そこはソレ、キニシナイ。それがVIPクオリティ。違う気もするが。

「じゃ、行こうか」
「うん」

関西のファッソンは、いつもと変わらない。ジーンズに、動きやすそうでサッパリとしたファッソン。ウホッ
まあ、仮に彼氏の前だとしてもたぶんこの格好だろうな・・・妄想だが。

正直、俺は半ヒキだったので寿司屋の位置なんておぼろげにしか覚えていない。
でもわかんないのもアレなので、そこらへん気取られないように関西について行く。
まあ、ついて行くもなにも、待ち合わせ場所から歩いて五分もかからないところなのだが。

ついた

まず、外観を見た感想は
「あー、あったあった!!」
って感じ。
確かにこんなんだった。うん。正に「SUSHI」って感じの佇まい。
商店街の端っこに、場違いな空気を携えて聳え立つこじんまりとした瓦の屋根を持つ日本住宅。
誰がなんと言おうと和食。寿司。
どんなに母国に興味の無い国民だといっても、この建物を見て、飲食店という事実を知れば
十中八九「寿司屋」と答えるだろう。
「蕎麦屋」程度の間違いならアリだが。

何故か意味も無くある庭(二歩で通り過ぎることが可能。)を越え、
とりあえず入ると、中は案外こじんまりとした感じ。
白色蛍光灯とは違う、電球の温かみのある光が店内を包む。
社会人だらけという話だったが、ちょっと時間をズラしたコトもあってか、客はカウンターにハデなおばちゃんが二人のみだ。

「ヘラッシェー!!」

とか入店と同時に声をかけられる回転寿司の雰囲気は、ない。
とりあえず奥の席に腰かけ、お品書きを熟読。
マグロ・・・400円
トロ・・・600円
高い。高いぞ。いや、しかし×10で6000円か。そんな高いわけでもないのかも。
でもカウンターじゃないところに座ったし、とりあえずセットメニューにしとこう。無難に。

そんなコト考えてたら、それまで口数少なげだった関西が口を開いた。

「うわっ・・・結構高いねー」
「うーん。確かに。でも寿司屋ってこんなもんじゃない?」

内心現実に早くも引け腰だったが、それは悟られないように動揺しない自分を演出。

「ねえ、マジで大丈夫なの?」
「大丈夫だって。俺の気持ちみたいなもんなんだから。その話はもう無しの方向で。」
「・・・わかった。もう聞かないぞ。破産してもアタシの責任じゃないからなw」
「おう。ところで、個別に頼む?セットにしとく?」

微妙に誘導、OK、ナイスハンドリング。

「うーん、そうだねぇ・・・痴漢はどうするん?」
「俺は回らない寿司なんて超久しぶりだし、セットにしとくよ。」
「じゃあアタシもそれで。」

なんやかんやで、二人とも「荒海」とか「舞姫」とかよくわからんサブタイ付けられた
魚類の屍骸と穀類の蒸し焼きの盛り合わせを頼むコトにする。

ちょっと思ったのだが、この漢字のタイトルは店主が付けるのだろうか?
・・・やりかねん。あのオールバックで目つきの悪いカトちゃんみたいな店主なら。
きっと中卒でオヤジの店を継いだに違いない。
そして、就職活動はおろか生活の心配さえ下コトの無い甘っちょろのクセして、
「自分は苦労人」とか思ってるんだ。間違いない。妄想だが。

「ねえ、ちょっとワクワクしてこない?」
「ん?何が?」
「だって○○円だよ?○○(和食ファミレス)とどう違うか気になるじゃん!」

たしかに気にはなるが・・・

正直、俺はネタ抜きでカニのお吸い物を頼む気でいたのだが、お品書きの

カニの味噌汁・・・・・・・・1500

を見て、絶句→みなかったコトに。
何かの間違いだ。ここのお品書きにはカニ料理はなかった。もしくはアレだ。150.0円
ってコトだ。うん。間違いないって。マジで。

とりあえず、トリオ ザ 諭吉を連れてきたのは正解だったようだ。
決して大げさではなかった。まあ、三人もいれば流石に足りなくなるということはなさそうだ。

待っている間、二人でお品書きを肴にいろいろ話す。

「ヒラメとカレイってさ、なんで見た目ほとんど同じなのに、片方が寿司に使われないんだろ?」
「いや、カレイも使われるコトもあるんじゃない?詳しくは知らんけど。」
「ふーん。でも普通使われないじゃん。」
「まあ。俺もつりの本で読んだくらいだし。」
「味がやっぱ違うのかね?」
「そりゃやっぱ違うでしょうよ。食べてるもん違うし。」
「え?違うの!?」
「ヒラメは基本的に魚食性だし、カレイは無脊椎とか、もっとショボいもん食べてる。」
「ショボイって?」
「ゴカイとか、イソメとかで釣るよね。」
「なんだそれ?」
「なんつーか・・・海産ミミズ?」
「ウワッ・・・そりゃ刺身では食えないわ・・・」
「いや、そりゃゴカイは刺身では食えないけどさ。」

話は、結構盛り上がった。いや、マジに。それ自体は勘違いではなかったハズ。

他にもいろいろ読めない漢字とかで悪戦苦闘したりしているウチに、ついに
「荒潮(仮名)」
が到着。
荒潮という割にはあまり磯の香りは感じられず、なんかヒラメとかタイとかがメインだ。
大将、アンタやっぱしイメージだけで名づけたな。

会話すらしていないのに大将の人間性を奥の奥まで見据えた気分になりつつ
「荒潮(仮名)」に手を伸ばす俺たち。

「じゃあ・・・俺はこのタイみたいなの食うから・・・」
「じゃあアタシはこのデッケー甘エビみたいなので・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・早く喰えよ」
「じゃあ、せーの で。 せー・・・」
「まて!待て!!味わえよ!味わえよ!!」
「んだよ!!ここに来て器ちっちゃいな!!」

経験者ならわかると思うが、こういう、思い切った行動をする時は躊躇するポイントが複数回存在し、
どれだけ多く、そのポイントにひっかかるかでそいつの人間的ちっちゃさが垣間見えるのだ!

1.行動のプランを立てる
2.実行の決意をする
3.プラン発動
4.実行直前

大体こんな。今4。

「よし、喰おう。」
「お・・・おう。」

パク
モグモグモグモグ・・・・・・・・旨い。
確かに旨い。美味いのだが、驚くほど旨くも無い。
なんつーか、値段のこともあって、「驚くほど〜〜」を期待していたのだが・・・
「○○円もした のに/から、驚くほど 不味い/旨い」
みたいな。どちらにしろ極端な結果。サプライズを求めていたのだ。

「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」

当然、反応しずらい。
奢られている反面、関西の表情は一瞥して理解しがたいものになっている。
ここは俺が切り開かねば。

「いやー・・・なんつーか・・・微妙な。」
「そう?おいしいじゃん!」
「いやいや、気を使う必要はないぞ。正直に・・・・・どうよ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・なくなよ?」
「泣かない泣かないw」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・微っ妙だなぁ〜!!」
「だよな!!」
「いや、でもおいしいよ?おいしいんだけどさぁ」
「だよなだよな!!俺もそう思ったんだよ!!」
「なんつーか、伊豆?」
「そう!それ!!」

楽しくなくは無いが、とても楽しいわけじゃない。そんな観光地。それが伊豆。

大将がいることも忘れ、とりあえずはしゃぐハタ迷惑な若者二人。
まあ、ハタ迷惑というほど五月蝿くはしなかったが。

三十分ほどで談笑しつつの飯タイムも終了。
茶飲んで諭吉と別れ、外に繰り出そうとすると、やはり
「割りカンでいいよ。痴漢。」
「いいって。それじゃ意味ないでしょーう。」
「いいからアタシも払うっつってんの!」
「払わせないぞ!」
「払わせろよ!!」

バカ二人の一進一退の攻防は、談笑という行為からの尿意で席を立つ女性のスキを狙った俺の勝利に終わった。

さーて、ここからが問題です。

「うーん・・・喰ったねー!」
「喰った喰った!」
「なんつーか寿司じゃなくて金を喰った気分だね!」
「オマエ実は後悔してるだろ?」
「してないしてない。」

歩き出すと終わる(ていうか、どっちに向かって歩くよ、オイ。)ので、とりあえず寿司屋の前で談笑。
考えろ、考えるんだ俺。落ち着いて考えろ。ビークワイエット。あ違う。これ確か静かにしろって意味だ。
落ち着くってなんだっけ?フォールダウン?落下だ。っていうかプロレスか?

「つったってるのもなんだし、歩きながらしゃべろうよ」

関西からの驚くべき提案。この後、彼女がどっちに向かって歩き出すかですべてが決まる!!

とか気負って考えていたのだが、向かった先はでっけー公園のある方向。
これって・・・好転してる?

公園までは結構歩くので、歩きながらいろんな話をした。
ファッソンの話やら、ダメージケアの話。俺のブリーフ→トランクス→ボクサーパンツへの変遷と歴史など。
あとヘビ。
「ねえ、寒いけどヘビって冬眠しないの?」
「いや、冬っていう季節がある地域のは大体冬眠する。ヘビに限らず。」
「へー、痴漢のはどうなの?」
「冬眠するけど、飼育下ではあんまりさせないほうがいい。特に若いうちは」
「なんで?自然の方がいいんじゃないの?」
「まあ、繁殖を目指すなら、季節感を与えるって意味でも必須なんだけど、冬眠ってのは
モトモト、生命活動を極端に抑えて、半死亡状態で止まるわけよ。」
「知ってる。それならいいじゃん。」
「でも、半死亡なんていっても死ぬわけじゃない。何ヶ月も、普段なら絶対耐えられない低温の中で
全くのまず喰わずで耐え切らなきゃいけないわけ。」
「ふーん。」

「赤ん坊には、それが耐えられない。ポックリ逝ってしまうのも少なくないんだよ。」

結構興味を示してくれたと思う。あと熱帯魚の話とかも。
関西の話もいろいろ聞いた。

「そー言えばさ、関西って趣味はないの?コレが一番!っていう。」

〜僕も私も知りたかった!関西さんのヒ・ミ・ツ(小学館)〜

「趣味〜?んー・・・あんまないね。」
「あんまって?」
「アタシさ、嫌いなことってないんだよね。特に。」
「そりゃ見てればわかる」
「やっぱり?w でも、その代わりに特別好きなことがないんだよね。」
「へぇ〜。」

そんな話をしているうちに、公園到着。
とりあえず噴水の前のベンチに鎮座。

ウホッ。これハタから見たらカップルそのものじゃんwwwwwwwwwwうはwwwwwwwwオケ

「寒くない?なんか買ってこよっか?」
「じゃあ、アタシコーヒー。」
「わかった。ちょっと待ってて。」

ここらでやさしい男度アピール。
が、俺は半ヒキ。街には詳しくない。
もちろん、公園のどこに自販機があるかなんて、知ろうはずもない。
最初は意気揚々だったが、そのうち焦って来て、散々公園内を探索した挙句、
最後は結局ダッシュでコンビニまで行って、速攻戻った。
俺カッコワルイ。

ハァッ!ハァッ!!
息を荒げて戻る俺。
唖然とした様子で俺を見る関西。

ハタから見たらドラマを感じさせる一コマだ。

「・・・なにやってたの君は」
「コーゼハッヒーを探しゼハッて公園を見てたんだけゼハッど全然ゼハッ」
「わかったから、ちょっと休めよ。」

汗だくな俺。わりかしピシッとしたジャケットがこれほど実用性がないとは。
やっぱり社会人の正装をジャージにしようよ。ジャージ。
動きにくいのがデフォなんて不便だって。人民服の有用性を感じろ。
もしオフィス街に敵が現れたらどうするんだ。
普段着だったら逃げ切れたものを、スーツを。革靴を。ネクタイを装着していたばっかりに、
捕獲され、改造され、モルモットにされる可能性だってあるんだぞ。

好きな女の子の前でいつまでもゼハッゼハッ言ってるわけにもいかないので、
ムリに平静を装ってみる・・・
フゥーフゥー
ダメ。今度はなんかほとばしる憤りを押し殺している本物の痴漢さんみたいだ。
好きな女の子の前でいつまでも鼻を広げて呼吸しているわけにもいかない。
俺はゼーハー言いながらおとなしく待つことにした。

数分経過。
だいぶ汗も引き、呼吸も落ち着いた。
フゥー。良かったぜ。

でもスグにまた鼻の穴が広がることになるとは考えても・・・いたけどね。
「あのさ・・・」

かなり重そうだとは思ったが・・・いいか?笑うなよ?

お前ら

絶対

笑うなよ?



もしかしてあっちから告白?とか考えてました

でも現実はもちろん違います。白と黒くらい違います。
脳内がいくら白って言っても、現実が黒と言えば黒なんです。それが世界ってもんです。

「・・・ロリと何があった?」

ウーンウーンーンンンンンーウーンウーンンッンッンッ

「え?」
「っていうか聞いちゃったんだけどさ・・・」
「はー・・・さいでっか」

ラヴィ!!

予想外もいいところ。
俺は彼女をオナネタにすることもなく、今まであーなーただーけみつーめーてるー
であったひかーらーいまでーもずっと あーなーたさーえそばにいーればー・・・

「ロリって痴漢のコトが好きだったんだってね」
「あー・・・やっぱそうなのかねー・・・」
「そうなのかねってことはないでしょ・・・」
「いやー。俺今までの人生で全然モテなかったし。疑っちゃうのよハハハ」
「・・・ロリは本気だったよ(半ギレ気味)」
「ハハハ(こやつめ)・・・・・・・・・ハハ(こや・・・)・・・・ハ(・・・)」

「ねえ、なんで?」
「いや、なんでっつっても・・・」

「なんでアンタはロリをフッタの!?」
「俺には・・・心に決めた人がいるから」
「誰よ!ロリの純粋な気持ちを踏みにじってまで・・・それほどまで大事な人がいるっての!?」
「オイオイ・・・落ち着けよ」
「落ち着いてなんかられないよ!!なんで・・・」
「ほら・・・キレイな顔が涙で台無しだぜ?」
「な・・・なんでよ・・・・」
「俺がすきなのは・・・オマエだよ。」
「もうっ・・・バカッ!!」

なんてことにはなるはずもありませんですた

頭は大回転。転地可動。
あれ?なんで前に地面が?ワケワカンネェ・・・

天に星、地に花、人に愛

されど我が心人にあらず、ゆえに我が心に愛、あらぬと知るべし
愛をっとりもど〜せぇえ〜!!

「事情はよくわからないんだけどさ・・・話だけはしておきたかった・・・」

それっきり押し黙る関西。
どこまで聞いてることやら・・・ヤレヤレだぜ

さてどこから話したものか。
昨日のげんしけんの展開も相まって、頭の中では都合の良いように変換された
関西が踊り狂っていらっしゃる。

ひとたび目を開ければ、そこにはちょっと泣きそうな目をした関西がこっちを見てる。
どう答えれば?

「なんで関西がそんなこと俺に聞くの?」


ウヘェ

「ロリだって痴漢だってアタシの友達だよ?」

そうか。俺は友達になれたのか。
よかった。ただヘビのうんちくを語るウザい男じゃなかったんだな。
防犯グッズ取り付けるための緊急サポートセンター員じゃなかったんだな。
そうさ
今まで俺はたった一人。
こっちに引っ越してきてから本当に一人で生活してきたんだ。
それができたんだぜ?友達。
うれしいじゃねぇかバカヤロウ・・・
笑えるハズだろ・・・笑えよ・・・笑えよこの痴漢野郎。

「あー、うん。友達・・・だしな。」

「友達同士が喧嘩してんのは見たくない・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

どこまで聞いてるんだろ?
全部聞いてて、この議論はちょっと妙だ。
大体喧嘩って表現はなんだ。
そもそも俺が関西が好きだからフったという最優先事項は耳にはいっていらっしゃるのだろうか?

なんて思考は及ぶはずもない。
ただただshock。
北斗の拳の歌詞の「you are shock!!」が、実は「you は shock」という和製英語どころか
全く未知の言語だったという事実が判明した時くらい思考が回らない。
何も考えられない。
返事なんてできっこない。

もうずっと押し黙ったまま。
かれこれ五時間ぐらい。
いや、じょうだんヌキにそんぐらい長く感じられた。
時計がないから確認しようがないが、むっさながい。
うはwwwwwwwwwww沈黙wwwwwwwwwwwww長いwwwwwwwwwwwうぇ
アレだな。沈黙ってのは現世に存在する魔法だよ。時と間延びさせる魔法。
きっと忙しい社長とかにこの魔法をさずけたら珍重することだろうぜ。
もっとも使ったら思考も停滞するがなぁーーーーーーーーーーーーーーー!!

そんな思考を氷解させる出来事が

「ウッ・・・・ウゥ・・・・・・・」

泣いてる
泣いてる
ヤバイ。泣いてる。
しかもこれはアレだ。こらえてる系統の泣きだ。
なんてこったいセニョール?車をカベにぶつけちゃったよ!新品だったのにこりゃないぜ!!
まあなんてことフランツゥ!!でも大丈夫!!これさえあればどんな傷も元通り!!
ワーオ!こいつぁスゴいや!!
当然さ!このハイパーマトリックスZXは、なんとあのNASAで開発されたんだぜ!!
そりゃこの効果も納得だね!!

車の傷を消すのに国力を傾ける余裕のある寛大なる米国さま。
心の傷を埋める新製品も是非開発してください。

泣かれたら何もできません。
っていうか何も話せません。
だって何を話せばいいのよ?
とりあえず自体を進展させるためには
ロリからどこまで聞いたのかを聞き出さないことには話がすすまないわけだけど、
泣いてる女にんなこと聞けるか?聞けないでしょ?無理でしょ?

俺にはムリだった。

黙ってるしかないって。
ありゃムリだって。ムリのムリムリ。
絶対黙るしかないって。

というわけで泣き止むまで沈黙。

しばらくしたら、流石に泣き声も収まってきた。
さてとりあえず・・・

「俺だってロリが嫌いなわけないじゃん。」
「じゃあなんで?(超ビブラートかかった声で)」
「なんでって・・・」
「フるにしてもやりかたってあるでしょ?」

どういうことなのだろうか?
風呂にまで入れといて何事!?ということだろうか?
それとも何か食い違いがあるのか?

「あのさ、こういうときに言うことじゃないのはわかってるけど、ロリから何を聞いたの?」
「どういうコト?」
「なんか食い違ってるようなきがする。」

たぶん、あきれられた。
この期に及んで自己保身に走ったと思われても仕方ない状況だ。
弁明の仕様が無い。この状況では。
でも聞くしかないでしょー。

この後、すごい長い状況説明があるので割愛。っていかそれほど鮮明に覚えてないし。
ようやくすると
・ロリの家に行って楽しく遊んだ
・俺の家に来たりして二人きり
・いい雰囲気なのにフった←ここを理不尽と感じているらしい。

ここまで聞いちゃったらもう保身なんて考えてない。
玉砕覚悟。っていうかもう派手に砕けてるけど。さらにすりつぶされる覚悟で。
これを聞かないと、いい思い出として残すこともできない。
聞きたいのは

ロリが言ったのか?

ってコト。
別に言ってもイイとは思ってたが、俺はロリを信用してた。
それがアッサリ関西に「チクった」のだとしたら、俺の信用すら台無しにされということになる。
これは打算的な問題ではなく、人間としての尊厳の問題。

ひとしきり話し終えた関西に
「それはさ・・・いつ聞いたの?」

砕けろ俺

「○○(ファミレス)でさ・・・バック(おそらくスタッフルーム)で話してる時、痴漢の話題が出たんだよ」
「うん」
「そしたら、急にロリが泣き出してね・・・・・・・」
「あー・・・」
「しょうがないからロリの家にアタシが着いて行って・・・・・・・・」

オーケー、把握した。
ロリは話すつもりはなかったんだな。
で、こんな言い方するとうぬぼれてるみたいだけど、俺の話題が出て、抑えきれなくなってしまった、と。

正直、ロリが何か打算的なコト、あるいは愚痴のように関西に都合の良いコトを
話したのでは?とか思ってしまった自分が恥ずかしい。
全くの勘違い。勘ぐりすぎ。
そして関西も断片的な情報で勘違い。暴走しすぎ。

「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」

もう限界。耐え切れない。

「俺がロリとヤらなかったのはさ・・・」
「ハ?ヤる!?」
「え?いやあの」

決心したのに微妙な言葉でこれですよOTL

「ヤるってどういうこと?」

声のトーンが一段低いですよ。関西さん。

「いやそのロリがシャワー浴びてそれでおれがことわってそのあの」
「何?」
「いやだから誘いはことわったんだよ」
「ヤったの!」
「だからやってないってょ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・信じられない」

うはwwwwwwww関西wwwwwwwwwwwww潔癖wwwwwwwwwwwwww
告白しようとした俺の決心爆裂。
フハハハハハハハ!!チリすら残らぬわ!!

ああ・・・もうだめだ。
なんで俺ってばこんなんばっか。
後悔してもアフターザフェスティバル・・・

関西も感情の起伏激しすぎ。
女って友達とかから聞いた話をさぞ自分が体験したかのように感じる習性を持つって聞いたけど、
本当なのかもしれないな。

またしばらく沈黙。
その時気づいたのだが、公園には時計があった。
その時点で時計の針はもうだいぶ見えにくくなっているが、17:00くらいを指していた。

「・・・・・・・・・・・・・・帰ろっか」

ダメだ。ここで帰ってはならない。
だって「帰ろう・・・俺たちの未来(あす)へ」とかナチュラルに浮かんでくるもん。
ここで立ち上がったら最後。俺は無職童貞道をひた走り、やがては世界を揺るがす大魔道士になることうけあい。

とにかくここで立ったら最後。
本当に最後になってしまう。

「・・・どうしたの?」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「立ちなよ・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・」

「あのさ・・・俺がロリをフったのはさ・・・」

今度は言葉を選んで

俺がロリをフったのはさ、ロリよりも好きな人がいるからなんだ。
「・・・・・・・・・・」
「ロリから聞いてる?」
「・・・・・・・・・・聞いてない」
いや、お前。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


時計、17:25

俺は関西が好きだから
「は?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・勘違いでしょ?」

アヒャヒャヒャヒャここまで着たらこんがりうんちだ!!いってやらーーーーーーーーーーーーーー!!!
スゥーっと息を吸い込んで!はい!!

俺がロリをフったのは関西が好きだからだっつーの!!!!!!!



thats now!!

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

よし、恥ずかしい。
死ぬほど恥ずかしい。
今書きながらも貧乏ゆすりが止まらないほど恥ずかしい。
関西は、どう思ってたのかはわからない。
うれしがってたのか、キモッ!!だったのか、ビックリしてたのか、恥ずかしがってのか・・・

またしばらく沈黙。

とりあえずみつめあっとく。死ぬほど恥ずかしいが
目をそらしたら負け
みたいな精神が働いて、なんかずっと見詰め合う。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・帰ろ」
「・・・・・・・・・・・・・・・おー」

帰り道は一言もしゃべらず、駐輪場まで歩いていき、
「またな」
とだけ言って若々しさを感じさせる立ちこぎで家に帰ってきた俺が今はずかしいぞおまえらあああああああああああ


#補足

・勘違いでしょ→カンチの意味
・帰ろ→「帰ろっか」 って感じのある意味軽やかな感じだった

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