打抜き井戸掘り(続)
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目的:前回挑戦の打抜き井戸では、期待した水量が確保できなかった。そこで場所を変え、より深く、より太く(井戸枠径:VU40→VU75以上)して、水量確保を目指す。また水質向上も楽しみ。 |
| 1.準備 ●擁壁内側での打抜き穴確保 打抜き場所は擁壁内側35cm。埋設配管ないポイントを選ぶ。但し、水抜きのために地表1mから2mのところまで砂利が押し固められている。そこで、ここを露天掘りとコンクリートハンマーで貫通させ、2mのVU100パイプを通し穴を確保する。 |
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| @穴掘りスコップで土砂層1m掘り、擁壁用砂利層に到達 Aコンクリートハンマーで砂利層1m掘ると再び土砂層 |
B2mのVU100パイプを挿入し 土砂で埋め戻す。このパイプの 中を次に打抜き具で掘っていく ことになる |
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●打抜き具
前回と同じタイプを使用。本体はVP40パイプを新しいものとし、弁、弁座、刃は前回のものを転用した。
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| 打抜き具全体図 | 排出口まわり | 弁と弁座は前回と同じもの | |
| 平刃刃先(粘土層には不適) | リーマ刃先(粘土層に最適) | ||
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| 足場管切込加工 | 先端刃(角パイプ端材を加工) | 足場管に先端刃を差込みボルト で固定し、これを塩ビパイプ ジョイントに挿入 |
リーマを取付けた刃先:粘着性 の大な粘土層の打抜きや破砕 が必要な際に有用(お勧め) |
●井戸穴拡大具
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| @打抜き具から先端刃を外し A足場管の円周に6ケ穴をあけ、 ナット押えボルトで外側に突起を放射状に出す |
使用例 | |
●その他の準備
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| 穴をコの字型に足場管で囲む | 粘土水容器(オーバーフロー用ホース付き。抜出し物から沈殿する土砂を取除き、上澄みを戻す。またベントナイトを適宜追加し攪拌) | 地下から揚げた土砂水は一端、浅底容器(コンクリート混合用舟)にあける。そして濁り水は粘土水容器へ移す。 | 引掛け具でパイプを引掛けた状態(角パイプ端材) |
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| J型フックで打抜き器を吊っている状況(接続のため) | 打抜き具と接続パイプをリズム良く上下させるためのゴムベルト |
2.打抜き
| 作業風景 | ![]() |
| 地表からの深さ(cm) | 地層 | 特 記 事 項 | |||
| 穴底 | 水面 | 種類 | 抜出物写真 | 抜出物拡大写真(×15) | |
| −700 | −323 | 砂 | ![]() |
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| −1000 | −330 | 砂 | ![]() |
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| −1230 | −330 | 微細砂 | ![]() |
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砂粒が小さくなり打抜き具の水抜き穴を通り抜けるものが多くなる。井戸底さらい併用。 |
| −1255 | −340 | 微細砂+粘土 | ![]() |
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打抜き具の刃に粘土の付着 但しメインは微細砂。 *写真は打抜き具の刃に付着した粘土 |
| −1295 | −315 | 微細砂+粘土 | ![]() |
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打抜き具の刃に粘土の付着(連続7度)あり。 但しメインは微細砂。 |
| −1316 | −320 | 微細砂+貝殻 | ![]() |
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貝殻と小砂利が微細砂に含まれる。 |
| −1404 | −315 | 微細砂+粘土+軽石+貝殻 | ![]() |
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水に浮かぶ軽石が含まれる |
| −1430 | −310 | 微細砂+小ジャリ+粘土+貝殻 | ![]() |
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拡大写真は比較的多い軽い赤褐色石(富士登山道で見かける噴石様)。粘土玉ほか丸くなった海岸ジャリ様小石や貝殻も含む |
| −1500 | −320 | 砂+小ジャリ+粘土+軽石+木炭、木片 | ![]() |
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軽石、軽い赤褐色石、粘土玉ほか丸くなった海岸ジャリ様小石や石英のほか木材片も含む。拡大写真は木材の筋が残る木炭。 |
| −1600 | −330 | 粘土+小ジャリ+軽石 | ![]() |
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打抜き具の刃に粘土がびっしり付着。生物関連の気配が全くなくなった(貝殻や木片が見当たらない)。 |
3.井戸枠挿入
打抜き具落下トラブルがあり、回収を試みたが失敗。結果的に7mの3−1号井戸と10mの3−2号の並列井戸とした。
| 井戸番号 | 3-1号井戸 | 3-2号井戸 | 特記事項 | |
| 井戸枠 | 深さ(地表基準) | -700 cm | -1000 cm | |
| サイズ、径 | VU150 | VU75 | ||
| 集水穴深さ (地表基準) |
-580〜-700cm | -940〜-1000 cm | 井戸枠底部は1mm目の防砂ネット、集水穴周辺部は遮光ネットで覆いステンレスワイヤーで縛る | |
| 水 面 (地表基準) |
-309 cm | -250 cm | 地層が深くなると地下水圧が高くなる現象を初めて確認 | |
| (左)3-1号井戸 (右)3-2号井戸 註:井戸枠いずれも地表基準 で+8cm |
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○井戸枠は深い方から挿入し、集水穴周辺部の遮光ネットが痛まないように配慮する。 ○ガイドはいずれも最終的には回収します。 (左)3-1号井戸のガイドには180ライト管2mを使用。VU150の継手部を通すことが出来ないので最後の穴拡大はこれを抜いて実施。 (右)3-2号井戸のガイドにはVU100管2mを使用 ○井戸の水面はいずれも上部から眼で確認できます。 写真では(左)3-1号井戸で底に水面が写っています |
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4.配管と水位計
| 3−1号 井戸(左) |
3−2号 井戸(右) |
備 考 | |
| 配管と簡易水位計 | ![]() |
<配管> @弁つき吸入口を井戸底から15cmの位置とし、VP20パイプで立ち上げる。 AVU管キャップにVP20より僅かに大きな穴を開け、継ぎ手(ソケット)でVU管キャップでVP管が落ちないように支える(キャップは接着一切なし)。 BVP20パイプはコックバルブを経て、ポンプに接続。 <簡易水位計> Cキャップには、小さな穴を開け、井戸中の浮き兼錘(おもり、水約半分入れた500mlペットボトル)に繋がるロープを通す。3−1号井戸ではナイロンガット(テニスラケット用)を使い、基準水面でのキャップ位置にマジックで印をつける。ナイロンガットがキャップと接する位置と基準水面位置の差から水面までの距離を求める。3−2号井戸では防鳥ネット用黒色糸を使う。この場合、キャップ面で糸を掴み、引っ張って浮き兼錘(セラミックボール)がキャップに接するまでの長さを水面までの距離とする。 |
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5.試運転
ポンプ(寺田ポンプ製作所製浅井戸ポンプTHP−80)を接続、3-1号井戸、3-2号井戸との間のバルブだけを開き、他の井戸(2-1号井戸、2-2号井戸)、雨水タンクとはバルブを閉じた状態にて試運転。2度ほど砂噛みでポンプ停止。泥水を約300L程度抜き出しでかなり透明になった。面白いことに、吸引中吸引後も3-2号井戸の水位が−140〜−150cmに上昇して安定化。また、3−1号井戸は、水面が−466cmまで下がったが1時間程度で回復。頼れる水量であることを確認。井戸水の清澄化も掘り抜き井戸の場合より遅いが順調に進んだ。
| アヒル池へ濁り井戸水を放水中 (池が泥色に変身。しかしアヒル達には冷たく気持ちの良い自然水のようです。) |
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| 5日目夕方から急に砂の混入が少なくなった。 6日目の朝、割安夜間電力で30分の池への放流中(手前ビニルホース。なお、写真奥のビニルパイプからの水は気泡式揚水ポンプによる循環水)。感激の冷たいきれいな井戸水です! 砂入り風呂、砂の噛み込みに起因したポンプ、洗濯機、トイレ水タンク周りでの砂によるトラブル発生しばしば(井戸利用での常識。家族の不満を抑えこれを乗り切ることが肝要です)。 |
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感想など
@平刃刃先のまま地下16mの強烈な粘土層にアタックしたため、打抜き器が抜けなくなり致命的失敗。結局この程度の深さに終わった。次回の超10m井戸では最初からリーマ刃先で進めたい。
A確かな水量を期待するには井戸枠径(充分広いこと)と深さ(その下にしっかりした粘土層)が重要。今回の並列井戸だけで必要水(生活水)量の確保ができた。雨水は非生活水用(アヒル池、水遣り用など)に向けることを考えたい。
B開放系にしたが、水位情報が得られるのが何よりのメリットである。虫などが落ち込まないように対策しておけば密閉系のメリット(集水効果)よりもトータル的に有利ではないかと思う。
C並列井戸では深い井戸ほど水面が高い(地盤が締まりきるまで水位の経緯に注目しておく)。これは被圧地下水層の圧力効果ではないか。更に深い井戸への興味が湧く。仮に深さvs水位に直線性があるなら25m以上の深さで自噴井戸の可能性(25mの深さで水位:0)があるということになる。次回はぜひ超25m並列井戸(自噴井戸?)に挑戦したい。
D傾斜地では大雨や大地震による地滑りや液状化が何よりも怖い。複数井戸枠による杭打ち効果と過剰地下水の吸上げ効果で地滑りや液状化への対策が少しは前進できたかなと考えている。
E砂の混入は、掘り抜き井戸よりも今回の打抜き井戸の方が多く、より長期に亘る。井戸枠管径が小さく線流速が大きいためか。
| <VU150 4mパイプ購入先> | 現場翌日納入、配送費込みの割安値段から選択。今後も大物を中心に見積もり依頼しメリットあれば利用したい。 |
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点検結果(2008.04.22)
3−2号井戸の簡易水位計が機能しなくなった(引っ掛かり)。3−1、3−2号井戸と井戸ポンプ間のパイプを切断し、今後の点検しやすさを考えて井戸ポンプ吸引パイプは井戸枠パイプのキャップからではなくパイプの側面から引くように変更(3−1号井戸、写真)。3−2号井戸の点検結果、吸込み口が粘土で閉塞していた。
| 3−2号井戸の吸込み口 | 改造後の3−1号井戸(左)と 隔離した3−2号井戸(右) |
FRP支柱型簡易水位計を取付 けた3−1号井戸(奥) |
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| 青色粘土がぎっしり閉塞 | キャップを外せば点検可となる | 井戸ポンプのon-offに従って上下 |
点検結果の考察と対応
当初の並行吸引では抵抗の大(配管長が大)な3−2号井戸からの水量が少なくなりついに閉塞に至ったものと推定。3−2号井戸は井戸ポンプ配管から隔離することにした。3−2号井戸は新たな技術を入れて深さへ挑戦するため打抜き再開した。
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