アーヴィング・カウエン(人名)
 Irving Cowen。
 Fate/the Factの編集者。


アーチャー(サーヴァント)
 主人公が契約を選べる三騎のサーヴァントのうちの一人。
 宝具は『無限の剣製』(アンリミテッド・ブレイドワークス)』。この世界では発生しなかった第五次聖杯戦争のアーチャーと同一人物。『錬鉄の英雄』の称号を与えられており、これは彼が戦いではなく潜像に適した人間であった証である。
 主人公には真名を5回戦6日目に開示したが、それは『無銘』という不可解なものだった。自分は英霊ではあるが英雄ではないので真名なんていう大層なものはない、という意図であって、人間だった頃の名前がないわけではない。真名が伏せられているのは正義のために尽くしたが人々に認められることのなかった無名の英雄たちの代表であるため。『正義の味方』の概念として使役されているこの英霊は、大衆が望む都合のいい『正義の味方』のカタチが人のカタチで起動したものと言える。
 当初は主人公に真名を訊ねられても、自分は知名度が低く参考にならないとして教えなかった。力が戻っていようがいまいが、歴史にどんな功績が残っていようが、自分は一介の兵士に過ぎず、強力なサーヴァントではないと言う。宝具についてもどこにでもある平均的なものだと言った。幸運の値は元から低い。武器を作る事に特化した魔術師(ウィザード)。主に弓と干将・莫耶という剣で戦うが、彼が使用する武器はどれも投影という魔術で作られた贋作である。なお彼の肌が浅黒いのは魔術行使の影響。
 名前のない英雄。架空の英霊。己を殺して理想に徹した『正義の体現者』という名も無き英雄。社会機構的な顔の無い英雄であり、反英雄。フェイカー。人類にとっての悪を排除したわけでも、多くの人間に崇められたわけでもなく、正義の味方をしていたら英雄扱いされていた。本来は目的のためには手段を選ばない狙撃手。魔術師やシリアルキラーの扱いには慣れており、犯罪者を超法規的に取り締まるのが得意。
 生前は一介の魔術師で、万能性はないが一つの事柄に特化した魔術回路を持っていたらしい。幼年期に大災害で唯一生き残ったことでサバイバーズ・ギルト(災害で生き残った人間が自分以外の人間が死亡したことに過度の責任やストレスを感じること)の権化になり、死んでいった人たちの代わりにその悲劇を二度と起こさないと誓った。彼の闘争は個人的なものにすぎなかったが、人々の噂になる程度には活躍していた。闘争を始めて数年後、彼の理想に賛同する友人を得てマネージメントを彼に任せるようになる。また恋人もいた。
 しかし正義の味方としての活動とはいえ、本当の意味で死に瀕した人々を救うのではなく危険因子を排除するという彼の行為は、客観的に見ればただの犯罪者であった。命を秤にかけて大を救うために小を殺すことを続けた結果、独善を執行する冷徹な装置に成り果ててしまい、最終的に唯一の友人の手で捕らえられ、司法の手によって断罪された。
 神話じみた業績はないが、彼が死後英霊として扱われることになった原因の事件では周辺住民を合わせて一万人は救っている。その事件とはある発電所の炉心が融解したため、単独でその炉心に入り込んで解体するというもので、例えるならセキュリティを含めアリーナ10階層を一時間で駆け抜けるようなものだった。「誰かの、何かの手を借りるしかない」という彼の言葉と併せて、この事件においてムーンセル・オートマトンと『死後の自分』を売り渡す代償として奇跡を得る契約したものと思われる。
 この英霊の元になった人物は存在するのだが、彼が英霊として祀られた時点でその人間の名前は人々の記憶、歴史から忘れ去られている。敵味方関係なしに強烈な皮肉を浴びせる皮肉屋だが、根は過保護。英霊としての立場では『私』、個人としての立場では『俺』と一人称を使い分けている。第五次聖杯戦争における彼と比べてやや性格が丸くなっているが、これは自分自身を抹殺するという目的と葛藤がないため。生前は平等であろうとして誰にも肩入れしなかったが、ムーンセル・オートマトンにサーヴァントとして召還された際は人間的な感情を充分に備えている。
 アイテム集めが好きで、ムーンセル・オートマトンにコレクター認定されて称号を受けている。倹約が得意。料理にはうるさく、調理人として胃にダメージを与えるような食事を作らないという信条を持っている。
 冬木の聖杯戦争を知っており、「こんなに長い聖杯戦争は初めてだ」と発言していることから複数の聖杯戦争を経験していると思われる。『機械が得意でない』遠坂凛、月の聖杯戦争に参加したのでない過去の間桐慎二、言峰神父の実物、『この世の財全てを集めねば気が済まないような男』、『性別を超えて戦場を駆けた英霊』を知っていると発言をしている。また、凛が従えるランサーの正体を知っていた。蒼崎姉妹にいい印象は持っていない。20世紀の学校に縁がある。聖杯を『猿の手のようなもの』と表現している。また分解される直前には『夢から覚める自分に未来を託す』ことも自分と主人公の共通点だと語った。
 霊子虚構世界の聖杯戦争に出場した遠坂凛とは別人ながら遠坂凛とは根源に刻まれた腐れ縁があり、霊子虚構世界の聖杯戦争に出場した凛の魔術特性さえ把握している。凛はアーチャーという英雄の誕生に深く関わっているらしいのだが、凛の前では必要以上の無関心を装っている。なおアーチャーと凛は極めて相性が良い。しかし『主人公との契約は正当な手順ではなかったため記憶に一部障害がある』と言って凛との因縁については語ろうとしない。この記憶の障害というのは本当らしく、主人公がアーチャーの経歴を閲覧すると所々にノイズが走っている。
 ユリウス・ベルキスク・ハーウェイと契約したアサシンの拳を『インビジブル・エア』と表現し、それを「彼女の剣より数段上のようだ」と評した。
 知恵を持つ生命の最低の義務は安定を望んではいけないということだと語る。それはつまり、人間とはどのような水準にあろうと工夫し進む生き物であるためである。そして、霊子虚構世界に学校があるのは、進歩をやめられない人間の魂の核を重要視しているためだろうと推測した。しかし同時に学校という舞台を用意したのが聖杯そのものならば単なる偶然だが、聖杯の意志の代行者がいるのならばその作為が混じっていることになるとも言う。
 当初は最後の相手まで宝具を温存するとして主人公にも開示しなかったが、5回戦6日目に主人公を一人前と認め、宝具と真名を開示した。
 7回戦では既に『マスターよりもムーンセル・オートマトンを優先する』というサーヴァントの基本設定よりもマスターへの思慕が上回っており、自分のせいでマスターまでSE.RA.PHに処罰を受けるのではないかという危惧を抱いていた。そのため、令呪に余裕があるのなら自分をバーサーカー化させるよう提案したが、マスターにそれが二人の絆だと言われて懊悩は消えた。そして3日目には自分の生前のことを語り、今のサーヴァントとしての自分は幸運で、主人公はいいマスターだと言った。
 トワイス・H・ピースマンと対面した際にはトワイスのように『失ったもの、消えていったものに報いようとしたあまり、全てを台無しにした愚か者』を知っていると言い、これを余計なお世話、子供の理論だと断じた。そしてトワイスを打倒した後、主人公が七天の聖杯の中枢に赴いた時には一緒にそこに入った。どうせマスターが消えればサーヴァントも消える、ならば最後まで手を貸そうと考えてのことだった。

 保有スキルは以下のとおり。
 対魔力:D…一工程による魔術行使を無効化する。魔力避けのアミュレット程度の対魔力。
 単独行動:C…マスターを失っても一日の間ならば現界可能。
 心眼(偽):B


アーチャー(サーヴァント)
 ダン・ブラックモアのサーヴァント。
 真名はロビンフッド。宝具は『祈りの弓(イー・バウ)』。イチイの毒は地形汚染に近い。
 大元の伝説はシャーウッドの森に潜む義賊。オリジナルのロビンフッドは暴君ジョン失地王に抵抗し、カークリースの修道院で修道院長の陰謀により出血多量で死亡したとされる。ギリシャ神話のオリオンとケルト神話の妖精、ドルイド信仰が融合して誕生した義賊。モデルとなった人物は多数存在するが、それが複数混合した結果と思われる。
 ロビンフッドはもともと諸外国からの度重なる侵入を受けたイギリス人たちの祈りから生まれた顔のない英雄であり願望。その時代にいた小さな英雄が、人々の願いを受けて顔のある英雄ロビンフッドの名を襲名していた。このアーチャーも、そんなロビンフッドを襲名した名もなき狙撃手の一人。
 もともとは放浪のドルイド僧の息子で、幼くして父を亡くした孤児。森の知識は父譲りで、森でのサバイバル術に長け、村人には見えない森の妖精とも交友があった。そのため、妖精憑きとして村人に迫害を受け、厄介者として村外れに住むことになる。村人は彼を受け入れず、彼も村人に歩み寄ることはなかった。しかし父の最期を看取ってもらった義理を感じており、村人を愛してこそいないが、捨て去るほど嫌ってもいなかった。
 彼は激化していく圧制に苦しむ村を見捨てられず、若さゆえの勢いで弓を取り、偶然に助けられて領主の軍隊を撃退。その後正体を隠して戦ううちに『緑の人』として扱われることになる。村の部外者である彼はロビンフッドになることで村の英雄になるが、同時に過酷な戦いを強いられ、生涯にわたりフードで素顔を隠して素性を明かさないという、『正義であるために人間としての個を殺す』という無名の存在になった。
 保身に走る村人たちは、ロビンフッドは村の人間ではなく、村とは無関係に森を通る人間を襲う、すべての責任はあの狩人にある、と彼を王と村の共通の敵として罪を逃れた。それでも彼は村を守り続けたが、ただの青年である彼に英雄の真似事ができるはずもなく、ロビンフッドとして活躍してから二年足らずで敵の凶弾に倒れ、ロビンフッドとして英霊化した。
 彼の戦いは卑怯そのものである。一人対軍隊である、待ち伏せの罠や食事に毒を盛ることなど日常茶飯事。殺した兵士たちの『戦いの中で死にたい』という願いさえ踏みにじった。彼は自身の誇りよりも村の平和を選び、卑しい戦いに徹し、報われないまま死んでいった。そんな彼が望んだものは、もっとも縁遠い『騎士としての誇り』だった。
 最期は『自分をこの矢が落ちた場所に埋葬して欲しい』と言い、矢を放った。矢はイチイの木の根元に刺さり、彼は望み通り親愛なるパートナーであり、冥界に通じる木とされたイチイの大樹の元に埋葬されたという。
 性格は善良でやや小心。不真面目に見えるが、それは正義にこだわる青臭い自分を隠すため。死よりも生を尊重し、生き抜いた末に温かいものが残ればいいと考えている。もっとも、それらは彼の人生では手に入れることができず、『そんなものは夢物語みたいなもんだ』と肩をすくめるだけ。
 オリジナルのロビンフッドと同様精霊の加護を受け、ドルイド僧としての知識を持つ。このアーチャーが自然界の毒に精通しているのは、彼が優れた『森の守り手』である証だろう。
 イチイの木を基点とした毒の結界を張ることができ、アリーナにそれを張る、奇襲、待ち伏せ、毒矢など勝つためには手段を選ばない。そのためナイトの称号を得るほどの高潔な武人であるダン・ブラックモアとは意見の不一致が見られる。なお一回戦は独断専行で勝利した。
 主人公に対してイチイの毒の結界を使用した際にブラックモアから受けた卑怯なことはするなという注意に耳を傾けず、次は単独行動して毒矢で主人公を奇襲する。しかし主人公には逃げられたばかりかその翌日にブラックモアによって毒の無効化のため矢の元になった宝具、祈りの弓の学園内での使用を令呪によって封じられた。さらにはシステムサイドからのペナルティにより、アーチャーの能力値にかなりの制限がかけられた。
 奇襲戦術を捨てて正攻法で敵に臨めとブラックモアに言われ、自分から奇襲を取ったらハンサム顔しか残らないと言い捨てる。しかし狙撃兵であったブラックモアこそがよく知る弓の技量を以って戦うよう諭すと、大いに不服だと不平を漏らしながらも満更でもなさそうにそれに従った。
 生前は騎士には縁がなかったが、騎士の誇りというものに憧れを抱いていた。それはブラックモアとぶつかりながらもついには奇襲ではなく正々堂々たる勝負をした最後の戦いでついに得られた。

 ステータスは以下の通り。
 筋力:C
 耐久:C
 敏捷:B
 魔力:B
 幸運:B

 保有スキルは以下の通り。
 対魔力:D…一工程による魔術行使を無効化する。魔力避けのアミュレット程度の対魔力。
 単独行動:A…マスターからの魔力供給を立っても自立できる能力。ランクAならばマスターを失っても一週間は現界可能。
 破壊工作:A…相手が進軍してくる前に六割近い兵力を戦闘不能に追い込むことも可能。


アームストロング(サーヴァント)
 ニール・アームストロングのことと思われる。
 間桐慎二がアームストロングをサーヴァントにしたマスターと会ったことがあると発言している。


INQ-EXIT(用語)
 西欧財閥によるネットワーク検閲システム。
 事実上INQ-NETを介さないネットワーク接続は不可能となっている。2032年7月ごろ、ムーンセル・オートマトンと地上システムとの通信径路が確立された直後に基本OSのバージョンアップと併せてINQ-NETの強制バージョンアップも行われた。これによってINQ-NETを介さない例外的アクセスの追跡機能が搭載された。


アエストゥス・ドムス・アウレア(宝具)
 →招き蕩う黄金劇場


蒼崎青子(人名/魔法使い)
 現実の青子は黒髪だが、霊子虚構世界の青子は赤髪。アーチャー曰く、倫理はあるが常識がない。
 橙子が評して曰く、ビームを撃つだけなら魔術師たちの中でもトップランクに位置するのでは、とのこと。青子はこれに対してビームではなく魔弾であり、むしろ波動砲と言って欲しいと反論している。最近、『宇宙戦艦』なるあだ名がつけられた。さすがに星を壊すのは無理。
 サーヴァントの魂を改竄して強化する役割を負っているが不器用で、以前に失敗してムーンセル・オートマトンから苦情が来たらしい。というのも、違法スレスレで強化してくれという依頼を受けて幾つかスキルを付加したところ、巨大化したあげくロストしたというもの。
 知り合い以上友人未満の吸血鬼が何人かいる。
 霊子虚構世界に入った目的は、何やらきな臭い未来があったためおかしなことにならないように見に来たというもの。橙子とは霊子虚構世界の中で出会った。
 聖杯戦争の参加者でないのに霊子虚構世界に存在していられるのは、橙子ともどもムーンセル・オートマトンとマスターの手助けを条件に永続権を得るという締約を結んでいるため。ムーンセル・オートマトンの中枢である聖杯ではなくムーンセル・オートマトンが作り出しているネットワークにこそ用があったため、侵入経路もマスターたちが用いる聖杯戦争用のものではなく、別のルートを使っている。もっとも、ログアウトの条件はマスターたちと同じく聖杯を得ることなのだが。


蒼崎橙子(人名/魔術師)
 人形師としての腕は英霊の魂を改竄するまでに至っている。容姿は『空の境界』同人誌版・新書版に準拠する。霊子虚構世界は全域禁煙のため、電気煙草を吸っている。さらにコーヒーまでないためいくらか気が立っている。アーチャー曰く、常識はあるが倫理がない。
 魂の改竄は不器用な青子よりもはるかに得意で十倍は効率よく強化できると言う。これは青子も認める事実である。しかし坊や(黒桐幹也か)の頼みで人(両儀式か)を探しており、そちらで手一杯のため魂の改竄には関与しない。何でも式と思われる人物が『意識の一部がどっかに引っかかっている』と言ったため電脳空間を当たっていたところ、霊子虚構世界に行き着いた。青子とは霊子虚構世界の中で出会った。月海原学園の中庭にある教会を初めに拠点にしたのは橙子。
 聖杯戦争の参加者でないのに霊子虚構世界に存在していられるのは、青子ともどもムーンセル・オートマトンとマスターの手助けを条件に永続権を得るという締約を結んでいるため。
 ムーンセル・オートマトンの中枢である聖杯ではなくムーンセル・オートマトンが作り出しているネットワークにこそ用があったため、侵入経路もマスターたちが用いる聖杯戦争用のものではなく、別のルートを使っている。もっとも、ログアウトの条件はマスターたちと同じく聖杯を得ることなのだが。しかし彼女は死ねば次の肉体にスイッチするという彼女の人形の特性により、用が済んだら死ぬことで外に出る。
 戦闘能力では主人公にも劣る。
 吸血鬼に会った事はない。
 ありすがサイバーゴーストであると見抜いていた。


蒼崎橙子の知り合いの知り合い(人名)
 両儀式のことと思われる。
 『意識の一部がどっかに引っかかっている』と言うので蒼崎橙子が電脳空間を当たったところ、霊子虚構世界に行き着いた。


アカラベース(地名)
 月の裏側に位置する月面資源探索基地。2010年代に放棄された。
 ハック&クラックのデータマイニングチームがアカラベースを拠点に月面探査を行っている集団があることを突き止めた。この事実の送信中に大規模なデータジャミングが発生したため全容は明らかではないが、断片的な事実からこの月面探査には西欧財閥が関与している可能性が極めて高い。


アサシン(サーヴァント)
 葛木ことユリウス・ベルキスク・ハーウェイのサーヴァント。真名は1864年から1934年に生きた河北省滄州市塩山県出身の中国武術家である李書文。武侠に生き、圏境に達した八極拳の達人にして暗殺者、中国拳法史上有数の達人。李氏八極門の祖である。宝具は『无二打』。
 李書文の剛打は牽制やフェイントに放ったものでさえ一撃で敵の命を奪うに足るものであった。『李書文に二の打ち要らず(神槍无二打)』と言われ、彼の宝具である无二打はそんな彼の称号が形になったものである。无二打は正確には宝具ではなく、武術の真髄。達人である李書文の頸力が優れているのは言うまでもないが、一説によると彼によって命を絶たれた者たちのほとんどは内臓の破壊ではなく現在で言うショック死の状態であったらしい。
 気を心身に巡らせ、全身に、そして周囲の空間に自身の気を満たして完全に自分の領域を形作り、そこに敵を包み込む。これがいわゆる『気で呑む』ということである。気で呑まれた者は一部の感覚が眩惑されて緊張状態になる。この状態で神経に直接衝撃を打ち込まれると迷走神経反射によって心臓が停止する。即ちショック死に至る。
 アサシンの共通スキルとしての気配遮断スキルは持たないが、体術によって気の流れを整えてあらゆる気配を遮断することによる透明化能力がある。これはスキルによる透明化が多大な魔力を使用することによって魔術が使われている気配を残してしまうのに対し、それが無い。つまり魔術に生きる者たちにとって絶対に感知できない技である。これはもはや人間の域を超えた魔技。この不可視の拳を主人公と契約したアーチャーは『インビジブル・エア』と表現し、それを「彼女の剣より数段上のようだ」と評した。
 『神槍李』とあだ名されるほど槍に長けた人物であったとされている。彼が使った六合大槍は八極門の基本的な武器であり、極論するならば八極門の素手の技法である八極拳のほとんどはこの六合大槍の技を学ぶ前段階に過ぎない。そのため、本来の彼のクラスはランサーであり、晩年の姿で現れる。しかしマスターであるユリウスとの相性から若く猛々しい李書文が望まれ、アサシンとして現れたと思われる。
 単純に強さのみを求めたが、晩年は暴力の強さではなく自身の生き方、信念の強さに部を見出したと言われる。自身を拳法家というより殺し屋の類であると自認しているが、それを卑下も誇りもしていない。生前はよく学び、よく戦い、よく殺めたので無念や怨念はまったく持っていない。饒舌だが、生前に饒舌になったのは晩年のことだった。
 一戦一殺を心掛けている。これは一人しか殺さないし、一人は必ず死んでもらうというものである。仕事の外であれば無暗に殺しはしない。実際に五回戦二日目には姿は見せなかったものの主人公に声をかけ、主人公のサーヴァントを殺すには惜しいと評価している。またマスターのユリウスとは違い、強敵を打ち倒すことを愉しむ性格。己の拳に自信があるようで、『二の打ち要らず』の二つ名を自ら明かしている。
 現代的に言うならば合理主義で、彼が生きた信念や義侠が幅を利かせていた時代では合理主義は不義とされ、彼自身は酔狂者と笑われていた。彼は某の行いが非合理的ならばその某に対して嫌悪を抱く。そしてその某によって被害を蒙っている者から懇願があった場合、彼は『縁が出来た』として某と対峙し、結果として殺害する。『情を以って剣を取る』という中華の義侠に照らせば、李書文の行いは真逆であった。
 義理を通す善性の人物だが悪もまた良しとしており、彼の障害となるものは善悪の区別なく縊り殺す。あまりに多くの対手を殺めたために憎しみを買い、最後は毒を盛られて命を落としたという。サーヴァントとしての李書文は道徳性こそ一般常識から逸脱しているが、人間性そのものは合理性を重んじる良識人である。
 レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイが3歳の頃に、聖杯に潜入した西欧財閥の者が召還した。ユリウスがそれを引き継いだのか、改めて別途召還したのかは不明。
 三回戦の初日に多数のマスターを殺害した。
 五回戦1日目に主人公を襲い、サーヴァントに闇討ちをかける。これはサーヴァントの魔術回路を乱すことでマスターからの魔力供給を妨害し、魔力切れによる消滅に至らしめるもの。その後も度々ユリウスとともに襲撃をかけてくるが、3日目の襲撃では戦闘を楽しんだためシステムの介入による戦闘中止となった。
 五日目にはラニ[または遠坂凛によってユリウスともどもアリーナに追い込まれ、三種の術炉のうち対精神炉によって透明化を破られる。この際に圏境を破られ神経頸を傷つけられたため、以後数日は透明化ができなくなる。この時には主人公たちが何らかの罠を仕掛けていることを見抜いた上でユリウスにそれと知らせず、愉しんでいた。
 レオナルド・ベルキスク・ハーウェイが三歳の頃、まだユリウスが暗殺者になる前と思われる時期にユリウスではないハーウェイの手の者がこのアサシンを引き当てている。
 七回戦一日目にサイバーゴーストとなったユリウスとともに主人公の前に立ちはだかるが、その際にはアサシンとバーサーカーの二属性持ち(マルチクラス)としてバーサーカーのクラスを発現していた。

 ステータスは以下の通り。
 筋力:B
 耐久:C
 敏捷:A
 魔力:E
 幸運:E

 保有スキルは以下の通り。
 気配遮断:-…アサシンのクラスが持つ共通スキルだが、このサーヴァントが持つ気配遮断はそれらのどれにも該当しない。
 中国武術:A+++…宇宙と一体になることを目的とした武術をどれほど極めたかの値。Aでようやく『修得した』レベルで、+++ともなれば達人中の達人。
 圏境:A…気を使い、周囲の状況を感知し、また自らの存在を消失させる技法。


アタランテ(サーヴァント)
 聖杯戦争で召喚された英霊。少なくとも一回戦は突破している。


アトラス院(組織)
 かつては魔術協会三大部門の一つだったが、何らかの要因でマナが枯渇した2030年代においては魔術協会そのものが消滅し、マナに頼らない魔術大系を持つ彼ら錬金術師のみが旧き魔術の探求を続けている。魔術協会の崩壊後も在り方を変えず、逃亡した魔術師を迎えることはせず世界から孤立した閉鎖社会であり続けている。霊子虚構世界の聖杯戦争にも根源に至るための聖杯を求め、参戦している。ラニ=[の言葉によれば、彼女の師であるシアリム・エルトナムがアトラス院に残った最後の一人。
 ハーウェイの支配は人類の滅亡を加速させると結論付けているが、西欧財閥にもそれに対抗するレジスタンスにも特段の対立も協力もしていない。
 錬金術と占星術に通じている。仮想検証で確定した戦いは戦いではなく、消費あるいは殺戮であると考えているため、アトラス院ではこういった戦いを禁止している。フォトニック結晶の研究では西欧財閥の先を行くが、それでも3cm角の筐体を製作するのが限界。ラニ[はアトラス院によって作り出され、聖杯戦争に送り込まれた。ホムンクルスを鋳造する技術はあるのだが、その素材がもうないため実質的にラニ=[が最後のホムンクルスである。
 凄腕の霊子ハッカーに関する記録を収集した書庫がある。
 2021年以降、クローン売買シンジケートからクローンを購入しており、その数は毎年百人単位でクローンの有力な購入先である。2032年に近づくとその数はさらに増加している。大量のクローンを購入してアトラス院の施設内で生育させ、様々な人体改造を施している、クローンに遺伝子レベルの注文をつけている、といった噂もある。
 Fate/the Factの調査によれば、アトラス院が購入しているクローンは魔術回路を遺伝子レベルで組み込んだものであり、アトラス院に供給するためのクローン製造工場がアフリカ大陸に所在するとのこと。
 ちなみに前述の調査においては、Fate/the Factの記者が実際にアトラス院の施設に潜入し、ラニ[に発見されながらもその写真を撮影している。


アフリカ・ベルト(用語)
 エジプト共和国とビアフラ連邦を結んだ地域。
 西欧財閥とレジスタンスの抗争の空白地帯であり、クローン売買シンジケートの総本山がある。


アムネジアシンドローム(用語)
 脳の機能が麻痺し、突然記憶を失ってしまう病気。感染経路は口内からの粘膜感染、要するに汚染された水を飲むだけで感染する。既にトワイス・H・ピースマンによってワクチンが発見されており、治療法は確立している。
 なおアムネジアとは健忘の意。
 主人公の本体が感染しているのもこれか。


嵐の航海者(技能)
 サーヴァントのスキル。船と認識されるものを駆る才能。集団のリーダーとしての能力も必要となるため、軍略、カリスマの効果も兼ね備えた特殊スキル。

 A+…ライダー(フランシス・ドレイク)


アリーナ(用語)
 霊子虚構世界が用意したダンジョン。侵入者を排除するため聖杯が産み出したエネミーが徘徊しており、これを倒すことで経験値や霊子虚構世界で流通している通貨が入手できる。
 情報の海ということで、海をモチーフに作られている。それぞれ二階層で構成されている。一の月想海第一層から七の月想海第二層まで、深海から海面に向けて構成されており、七の月想海第二層は海上に出ている。日没はシステムに制御されているので、探索中に陽が沈むことはない。
 入り口は誰でも共通だが、転送されるアリーナは対戦者同士のみが共通のものでそれ以外は個別。不適格なマスターを排除するためムーンセル・オートマトンが産み出したエネミーが徘徊しており、これを倒すことで経験値や霊子虚構世界で流通している通貨が入手できる。
 極めて強固なファイアウォールで守られており、それを破ろうとすれば攻性の呪い(プログラム)で脳を焼かれることになる。このファイアウォールはユリウス・ベルキスク・ハーウェイでさえ突破できず、映写機でアリーナの中の光景を覗くに止まったが、主人公はその攻性プログラムに接触しながらもしばらくしたら何の後遺症も無く治まったうえ、令呪を一画使ったとはいえファイアウォールを突破して他の組のアリーナに侵入さえしてのけた。
 アリーナそのものへのハッキングは規制されているが、アリーナにトラップを仕掛ける程度ならば規制されない。
 データバグは一旦アリーナに転送され、消去待ち状態になる。アリーナ内の落し物は二日ほどで消去される。


有稲幾夜(人名/NPC)
 アリーナの管理NPC。外見はショートヘアの少女型で、制服は生徒会の証である黒でリボンは青、穿き物は黒タイツ。図書室にいる。
 言峰が何か計画している場合、それを準備するのは彼女なので愚痴をこぼすことも。『二周目をするなら』というメタ発言をすることがある。


アリシア(人名)
 レオナルド・ベルキスク・ハーウェイの母親。ユリウス・ベルキスク・ハーウェイに暗殺された。
 不要ですらない、生きる価値が無いと断じられたユリウスの名を呼んだただ一人の女。自分を暗殺しに来たユリウスに対し、レオナルドを守ってくれと頼んだ。


ありす(人名)
 月海原学園の3階廊下に現れる白と水色のドレスの少女。キャスターのマスター。アバターの外見年齢は10歳以下程度。手足は球体関節の白い人形のそれになっているが、これはタイツで実際は綺麗な肌をしている。ちなみに下着は桃色のドロワーズ。
 聖杯戦争の予選の頃は主人公に友達になってほしいと思っていたが、アリス(キャスター)と出会ったことで主人公のことはどうでもよくなる。それでも主人公には遊びと称して度々鬼ごっこやかくれんぼなどを仕掛けており、鬼ごっこの際にはアリーナの暗号鍵のアイテムボックスへの道を塞いだジャバウォックの弱点となる概念武装を教えた。無邪気で警戒心が薄く、訊ねられればそれが自らのサーヴァントに関することであろうと簡単に喋ってしまう。
 聖杯戦争で戦っているという自覚はなく、ありすとしてはただ遊んでいるだけという感覚。ウサギやネズミの出てくる本(おそらく不思議の国のアリス)が大好きだった。ずっと走ることができなかったため、走ることが好き。
 霊子虚構世界の中を頻繁に瞬間移動しているが、少なくとも一般的な霊子ハッカーにとってそんなことができることさえ聞いたことがない。ラニ[はありすとアリスからは生きて聖杯戦争に参加している者特有の電脳的揺らぎを感じないと言っている。遠坂凛は最初から死んでいたマスターではないかと予想し、蒼崎橙子は十中八九精神体(ゴースト)であると見ている。
 ありす自身が語るところによると、彼女はかつて別の国に住んでいたが、戦車や飛行機、鉄の兜と鉄の銃、黒い四角の国がやってきて空は赤く、建物は黒くなって気が付いたら白い部屋にいた。ありすは何事も我慢をしていたが、我慢できないほど痛いことのあと、気付いたら霊子虚構世界にいたと言う。霊子虚構世界の外では長く入院していたらしく、現実での自分が既に死んでいることを半ば自覚していた。
 キャスターのことをアリスと呼び、ありすとアリスは同一であるような言動をしている。キャスターの性質もあり、ありすとキャスターはきわめて強く互いに依存している。というよりも、ありすとキャスターはお互いがいればそれだけで幸せだった。
 三回戦で主人公に敗れて消滅した。
 主人公について『自分に似ているが、自分とちがって身体がある』と言っていたことから、主人公の正体に気付いていたと思われる。


アリス(人名)
 →キャスター


ありすの母(人名)
 詳細不明。裁縫が得意。


ありすのメモ(用語)
 月海原学園の図書室にいたありすが残したメモ。以下の通りに記述されている。
thguoht hsiffu ni sa dnA
kcowrebbaJ ehT, doots eh
emaC emalf fo seye htiw,
eht hguorht gnilffihw
sa delbrub dnA, doow yeglut
emac ti……
 これは鏡文字であり、鏡に映すなどして逆から読めばよい。訳は以下の通り。
『荒ぶる思いで歩みを止めれば
燃え滾る炎を瞳に宿したジャバウォック
鼻息荒々しくタルジの森を駆け下り
眼前に嵐の如く現れる。
一撃、二撃! 一撃、二撃!
ヴォーパルの剣で切り裂いて
悪たる獣が死するとき
その首をもって、意気揚々と帰路につかん』


アルゴナウタイ(用語)
 少年マガディンの人気作品。


暗号鍵(用語)
 トリガー。
 敵マスターとの戦いが行われる闘技場に入る資格(鍵)。アリーナの第一階層で生成される第一暗号鍵(プライマリトリガー)と第二階層で生成される第二暗号鍵(セカンダリトリガー)の二つがあり、その両方がないと闘技場に入ることができない。アリーナ内のどこかに安置されているこれを猶予期間内に見つけ出さなければならない。なお、自分と敵マスターの分の合計二つが生成される。
 対戦ごとに規定された暗号鍵を使用することで、月海原学園一階の用具室の扉が闘技場へのエレベータに変化する。これを入手できなかった場合、自動的に聖杯戦争から脱落する。


アンジェリカケージ(用語)
 七天の聖杯の中枢のこと。


アンチプロテクトコード(用語)
 →抗防御結界術式


アンヌ(人名)
 ダン・ブラックモアの亡妻と思われる。造園に凝っていた。


アンリミテッド・ブレイドワークス(宝具・魔術)
 →無限の剣製



  


イー・バウ(宝具)
 →祈りの弓


1年A組前のマスター(人名)
 一般的な女生徒のアバターを使用している。リボンの色は青、穿き物は黒のハイソックス。五回戦で敗死したと思われる。


1年C組前のNPC(人名)
 生徒会に所属する女子生徒のアバターを使っている。リボンは青、穿きものは黒のハイソックス。情報マトリクスの説明をする。


1年B組前の女子マスター(人名)
 一般的な女子生徒のアバターを使っている。リボンは青、穿きものは黒のハイソックス。浅黒い肌に黒髪のショートカット。
 常にダーリンと呼ぶ男子生徒のアバターを使うマスターと一緒にいる。情報収集はダーリンに頼っている。二回戦でダーリンと対戦し、彼を殺したが、三回戦で敗死したと思われる。


1年B組前の男子マスター(人名)
 一般的な男子生徒のアバターを使っている。
 常にハニーと呼ぶ女子生徒のアバターを使うマスターと一緒におり、ハニーのために情報収集をしてあげている。一回戦ではハニーのためにその対戦相手のサーヴァントの真名まで調べあげたが、そのせいで自分の対戦相手の調査が満足にできなかった。しかし強力なサーヴァントを引き当てたため、あまり危機感を抱いてはおらず、無事に一回戦を突破した。
 二回戦でハニーと対戦し、彼女に殺された。


祈りの弓(宝具)
 イー・バウ。
 ダン・ブラックモアのサーヴァント、アーチャー(ロビンフッド)の宝具。黒と緑、紫という三色で彩られたクロスボウで、矢は赤。
 彼が拠点とした森にあるイチイの木で作られた短弓。標的が腹に溜め込んでいる不浄を瞬間的に増幅・流出させる力を持つ。対象が毒を帯びているのならその毒を火薬のように爆発させるのである。
 単独行動をとり主人公に毒矢で奇襲をかけた翌日、その毒を無効化するためと謝罪のためにブラックモアは学園内での祈りの弓の使用を令呪によって封じた。
 イチイはケルトや北欧では聖なる樹木とされ、これを素材とすることでこの森と一体であるという事を意味したという。またイチイは冥界へ通じる樹ともされ、ロビンフッドは末期の時に「自分をこの矢が落ちた場所に埋葬して欲しい」と言って矢を放った。矢はイチイの根元に刺さり、彼は望み通り親愛なるパートナーだった大樹の元に埋葬されたという。


隕鉄の鞴「原初の火」(武器)
 いんてつのふいご アエストゥス エストゥス。
 セイバーが持つ真紅の大剣。彼女がセイバーとして召還される時に持ち込むお手製の武器らしい。
 regnum caelorum et gehenna(天国と地獄)と銘が刻まれている。


インテリア(用語)
 マイルームに配置することができる家具。タイガークエストをクリアすることで藤村大河から貰える。これ自体には特に効果はない。


インビジブル・エア(用語)
 主人公と契約するアーチャーが、ユリウス・ベルキスク・ハーウェイと契約したアサシンの不可視の拳をこう表現した。それによればアサシンの不可視の拳は『彼女』の剣より数段上とのこと。


インリン・ラボ(組織)
 リアルライフの運営会社。



  


ヴォーパルの剣(用語)
 ヴォーパルのつるぎ。
 詳細不明。どこにあるとも知れない架空の剣。
 遠坂凛によると理性のない怪物に有効な概念武装。錬金術の領域であり、魔術師である遠坂凛には練成できない。ラニ[ならばマラカイトなどの錬金の素材があれば練成できる。近傍に理性のない怪物がいると自動的に発動し、対象を弱体化する。


腕が良くて、気が利いて、美味い珈琲を淹れる社員(人名)
 蒼崎橙子が口にした人物。



  


エーテライト(用語)
 →第五真説要素


エクスカリバー・ガラティーン(宝具)
 →転輪する勝利の剣


NPC(用語)
 月海原学園に配置されたノンプレイヤーキャラクター。
 聖杯戦争を運営する生徒会のNPCの他、教師や一般生徒の外見をしたいわば賑やかしのNPCも存在する。そうした一般のNPCの中には生徒会NPCが自分たちを見下していると感じている者もいる。一般NPCに生徒会パッチを適用することで生徒会NPCに拡張することが可能。
 マスターの助けになる役割のNPCは実在の人物のデータをリメイクして作成されており、聖杯戦争のたびに使い回される。前回のキャッシュは消去されるが基本人格は同じ。対して賑やかしの生徒のNPCはもとになった人物の上っ面だけをコピーした仮想生命で、毎回別のものが割り振られている。こちらは聖杯戦争終了後に削除される。
 これは聖杯戦争を円滑に進行するための役職を持ったNPCは多くのリソースを割いて人間以上の昨日と知性を与え、レギュラーとして使いまわす事で効率化を図り、賑やかしには毎回違う思考のNPCを用いることで変化を与えるため。
 実在した人間を完全に再現したためか、トワイス・H・ピースマンや主人公のように一つの命として生きる意志を持った者が生まれた。
 執行部NPCの間ではマスターにしか配布されない間桐桜の手作り弁当がブームになっている。
 心情的にはどうであれ、マスター同士の争いには介入できない。


エネミー(用語)
 アリーナを徘徊する、霊子虚構世界の攻性防壁のこと。



  


黄金鹿と嵐の夜(宝具)
 ゴールデンワイルドハント。
 ライダーことフランシス・ドレイクの奥の手にして日常と言える宝具。主船である黄金の鹿(ゴールデンハインド)号を中心に無数の小船を展開し、圧倒的火力を以て敵を殲滅する。発動ターンの勝敗結果によって威力が変動する。
 無敵艦隊を破った火船とヨーロッパ全域で伝承される嵐の夜(ワイルドハント)の逸話が混交された宝具。
 ワイルドハントとは暴風雨や吹雪などの嵐の化身で、猟犬や山羊、馬、武装した兵士、怪物などの姿で現れるとされる。これを率いるのは悪魔化したアーサー王やオーディン、カインなどであるとされ、特にイギリスで広く信じられているのがフランシス・ドレイクである。


黄金の鹿号(用語)
 ゴールデンハインド。
 16世紀のイングランド王国のガレオン船。フランシス・ドレイクの私掠船として有名。当初はペリカンという船名だったが、フランシス・ドレイクの乗艦となり世界周航を行う際に出資者であるクリストファー・ハットン卿の家の紋章にちなみ改称された。
 その後については不祥だが、現在イギリスに複製が複数存在する。
 サウンドドラマではアリーナでのトレジャーハンティングの際にこれに乗船して移動しているが、船自体は不可視だった。決戦日の対戦で『黄金鹿と嵐の夜』を凌ぎ切ったセイバーに乗り込まれ、舵輪を破壊され撃沈された。


大いなる作業(用語)
 マグヌス・オプス。
 ラニ=[の言葉によれば『高次の存在となった魂は宙に昇り、不完全な器としての肉体を地に捨て去る。その礎となる業』。
 ラニ=[が聖杯戦争に参加したのはこの一環。



  


海上実験都市(地名)
 2031年に大規模な災害によって壊滅し、住民は一人残らず死亡した。
 生存者は存在しないのだが、この住民達の亡霊が様々なヴァーチャルリアリティサービスに出没するという噂がある。


概念武装(用語)
 ロジックカンサー。
 詳しくは作中で説明されていないが、物理的衝撃ではなく概念の重みで相手を打倒する魂砕きであると思われる。


解放戦線(組織)
 →レジスタンス


帰らずの生徒(用語)
 月海原学園にある噂。遅くまで学校に残っていると姿を消してしまうというもので、事実少しずつ生徒が姿を消している。


学食のマスター(人名)
 一般的な男子生徒のアバターを使っている。焼きそばパンを食べたり、激辛麻婆豆腐を楽しみにしたりと、なかなか食い意地が張っている。
 二回戦を突破したが三回戦で敗死したと思われる。


カズィクル・ベイ(宝具)
 →串刺城塞


臥藤門司(人名)
 がとう もんじ。
 ラニ[を助けた場合の主人公の四回戦の相手。一人称は『小生』で、時代がかった口調で喋る。己の神(サーヴァントであるバーサーカー)を世界の神とし、その威光で遍く世界を照らすことを目的に聖杯戦争に参加した。その発言にはキリスト教や仏教など様々な宗教的なキーワードが含まれる。要するに多くの宗教がごっちゃになっている。
 いつも全力で気合を入れているため支離滅裂な言動をしているが、少し力を抜くと本物の高僧のような人格者になる。
 真祖(=地球の知覚)であるアルクェイド・ブリュンスタッドを神であると盛大に誤解しているため、バーサーカーの能力値が大幅に下がっている。同じ理由から、サーヴァントを従えるのではなくサーヴァントに従うという立場をとっている……のだが、バーサーカーが自ら何かしらの行動を起こすことはないので臥藤がそのおかしな信仰に基づいた行動をとっているに過ぎない。またバーサーカーが言葉を操れないのは天からの最後の試練で、聖杯戦争に勝ち抜いた時には声を聞かせてくれると考えている。
 多くの宗教を学んでいたが、それぞれの教義に矛盾があることに気付いたため世界を変えることは叶わないと絶望していた。しかしバーサーカーが現れたことでそれを神と信じ、もはや教えではなく神(と誤解したバーサーカー)そのものを信仰している。
 主人公がラニ[を救うことを選んだ場合に四回戦で主人公に敗退し、消滅する。


かに玉(用語)
 藤村大河が作った料理。かに玉とのことだが、小麦粉が使われておりお好み焼きとの噂がある。なお、これは完成した直後にデータバグと判断されてアリーナに転送され、消去待ちの状態にされた。


干将・莫耶(武装)
 アーチャー(無銘)が愛用する一対の夫婦剣。
 剣としての性能も高いが、巫術や式典用の魔術礼装としての側面も持つ。
 春秋時代の呉で名を馳せた名工干将の作を、アーチャーが投影したもの。



  


キース・ブラックモア(人名)
 Keith Blackmore。
 Fate/the Factという雑誌のライター。ダン・ブラックモア卿との関係は不明。


岸波白野(人名)
 きしなみ はくの。
 →主人公


騎乗(技能)
 サーヴァントのスキル。
 乗り物に乗る技能。

 B:セイバー(ガウェイン)。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、幻想種は御することができない。


北半球資源機構(組織)
 North Earth Resource Organization。略称NERO。
 西欧財閥の呼びかけによって2015年に誕生した、45ヶ国の加盟国からなる組織。主に地球上及び月面の資源採掘及び利用を厳しく制限することを目的としており、宇宙開発の徹底的な制限を掲げていることでも知られている。
 2032年の時点で参加国は48ヶ国。その48ヶ国で世界経済の67%、全世界の武力の90%を網羅しており、事実上『世界』と言った場合は西欧財閥の管理下にある諸国を指す事が多い。北半球の主要国がすべて加入していることから、事実上地球上の資源採掘活動は事実上、北半球資源機構の管理下に置かれていると言える。
 これに反対する国も多く、反NERO同盟には68ヶ国が参加しているほか多数の民間機関も反対の立場を表明している。しかしNERO諸国はこれら反対活動を無視、封殺、通商規制などの制裁を科すなど徹底している。


キャスター(サーヴァント)
 狐のような耳と尻尾を持つ魔術師(呪術師)の英霊。マスターの命令には絶対服従という従順な性格だが、他者に対しては腹黒い。セイバー曰く、極東(バルバロイ)の狐耳。


キャスター(サーヴァント)
 ありすのサーヴァント。真名はナーサリーライム。宝具は『永久機関・少女帝国(クイーンズ・グラスゲーム)』。
 ありすと同じ姿をしているが、ドレスと手足は黒。ドレスは金属製である。当初はアリスと名乗っていた。ありすが呼び出したのではなく、アリスが望んで生み出したサーヴァント。
 ありすとよく似た言動をするが、ありすに比べて警戒心が強く、ありすが重要な事柄を主人公に喋りそうになっているときにそれを制止することがある。またアリスに比べ好戦的で、対戦相手を殺すことをよく示唆する。
 ナーサリーライムとは実在の英雄ではなく、実在する絵本の総称。イギリスで愛されたこのジャンルは多くの子供達の夢を受け止めていくうちに一つの概念として成立し、『子供たちの英雄』としてサーヴァント化した。このサーヴァントの存在そのものが固有結界であり、マスターの心を映してマスターが夢見たカタチの擬似サーヴァントを作り上げる。
 陣地作成スキルにより、ありすとともに『名無しの森』という取り込んだものの名を忘れさせ、最終的には消滅させる固有結界を発動する。
 三回戦で主人公に敗北して消滅した。

 ステータスは以下の通り。
 筋力:E
 耐久:E
 敏捷:E
 魔力:E
 幸運:E

 保有スキルは以下の通り。
 変化:A+…詳細不明だが、キャスターの性質からマスターの心を映して擬似サーヴァントを作り上げるものと思われる。
 自己改造:A…自身の肉体にまったく別の肉体を付属・融合させる適性。このランクが上がれば上がるほど正順の英雄から遠ざかっていく。上記と似たものと思われる。
 陣地作成:A…工房を上回る『神殿』を形成することが可能。固有結界『名無しの森』を展開可能。


吸血鬼(用語)
 人の血を吸うモノの総称。真祖、死徒ないし死徒によって吸血種となったモノを指す。基本的に不老であり不死であるが、肉体の維持に人間の血が必要。
 貸し借りをきっちりとするあたりは人間よりもずっと義理堅い。れっきとしたルールを持っており、価値観が違うだけで人間のような不条理な悪人はまず出てこない。


弓道場のマスター(人名)
 一般的な女子生徒のアバターを使っている。リボンは青、穿きものは黒のハイソックス。
 その言葉からサーヴァントはアーチャーであると思われる。五回戦でレオナルド・ビスタリオ・ハーウェイと対戦し、敗退したと思われる。


教員用パッチ(用語)
 システムNPCの能力を拡張するソフトウェア。外見は赤いデータチップ。


教会(地名)
 楽園の死角。月海原学園の中庭にある教会。学園が立つ前から存在し、そのまま学園の中に取り込まれた。
 ここには蒼崎姉妹がおり、システムの管轄外ながらサーヴァントの魂を改竄することで強化ができる。


教会にいるマスター(人名)
 たまに教会にいるマスター。灰青色のセミロングの髪の女子生徒のアバターを使っている。穿き物は黒のタイツもしくはサイハイソックス。
 二回戦になってもサーヴァントが決まっていなかったようだが、三回戦以降は姿を消している。



  


クイーンズ・グラスゲーム(宝具)
 →永久機関・少女帝国


葛木センセイ(人名)
 月海原学園の数学教師。生徒会顧問も兼任している。常に落ち着いており、厳格な気性から生徒に恐れられている。授業では社会科の領分に脱線することがある。
 という設定のNPCであったが、ユリウス・ベルキスク・ハーウェイがキャラクタープロフィールを改竄して成り代わっていた。


クラス(用語)
 役割。
 聖杯戦争のサーヴァントの分類のこと。元になった聖杯戦争のルールに従い、サーヴァントは七つのクラスに分けられる。


クローン(用語)
 オリジナルと遺伝的に同一な存在を製造する技術、またその存在。
 クローン製造は国際協定404の対象に指定されているほか、ほとんどの国の国内法によっても禁止されている。しかしアフリカ大陸に置いてクローン製造・売買が行われており、それは現代の奴隷売買と言うべき規模である。


クローン売買シンジケート(組織)
 現代の奴隷売買というべき規模で行われているクローン製造・売買の中心組織。総本山はアフリカ・ベルトにある。ビアフラ連邦はシンジケートの傀儡政権と言われており、エジプト共和国は『商品』であるクローンの集荷センターになっている。
 クローンはエジプト共和国に集められ、アフリカ・ベルトを南西に下ってビアフラ連邦から輸出される。
 クローンはアフリカ大陸内のみならず秘密裏にヨーロッパ、アジア、北米を中心と擂る先進諸国に輸出され続けており、その輸出ルートは2000年代の兵器のそれ並みに複雑化し、何十という国を経由して取引の身元を隠蔽しているため捜査当局はクローンの製造・売買ネットワークの根絶に至っておらず、取引の証拠を押さえる事すら出来ていない。
 商品は先進諸国に輸出されてもいるが、ほとんどはアフリカ大陸内に供給されており、その有力な購入組織にアトラス院がある。アトラス院にクローンを供給するための製造工場はアフリカ大陸にある。



  


携帯端末機(用語)
 マスターに与えられるスマートフォンタイプの携帯情報端末。聖杯戦争に関する情報が送信されるほか、情報マトリクスが自動的に記録されていく。


ゲイ・ボルク(宝具)
 →刺し穿つ死棘の槍。


激辛麻婆豆腐(用語)
 月海原学園の学生食堂(実際に販売しているのは購買部)に登場するメニュー。言峰神父の発案によるもので、辛い匂いだけで五杯はご飯が食べられるレベルらしい。3回戦6日目にのみ販売される。


気配遮断(技能)
 アサシンのクラスが持つ共通スキル。
 しかし李書文が持つ気配遮断はそれらのどれにも該当しない。

 -:アサシン(李書文)


圏境(用語)
 中国において、清朝末期から中華民国時代に活躍した八極拳の使い手など数少ない達人の境地。
 気を巡らせ、周囲の状況を察知し、自らの存在を天地と合一させる。極まった拳法家はこの応用で対手に自らの姿を知覚すらさせなかったという。
 アサシン(李書文)のスキルでもある。アサシンは圏境による瞑想の極意としての透明化も成し遂げている。

 A:アサシン(李書文)


原初の一(技能)
 アルテミット・ワン。
 バーサーカー(アルクェイド・ブリュンスタッド)のスキル。星からのバックアップを受けることで、敵対する相手より一段階上のスペックになるスキル。マスターの勘違いでまったく機能していない。

 EX→×:バーサーカー(アルクェイド・ブリュンスタッド)



  


皇帝特権(技能)
 本来持ち得ないスキルも本人が主張することで短時間だけ獲得できる。該当するスキルは騎乗、剣術、芸術、カリスマ、軍略など。ランクがA以上の場合、肉体面での負荷(神性など)すら獲得する。

 EX…セイバー(ネロ・クラウディウス・カエサル・アウグストゥス・ゲルマニクス)


校庭の女子マスター(人名)
 一般的な女子生徒のアバターを使っている。リボンは青、穿きものは黒のハイソックス。
 身体を鍛えることが勝利への近道だとして、電脳世界でも走り込みをしているらしい。一回戦を突破したが、二回戦で敗退したと思われる。


購買(地名)
 月海原学園の地下一階の食堂に併設されている購買。一名のNPCが常駐している。昼以外の時間は食品が収められたショーケースに覆いがかけられているが、購入することは可能。販売している食品にパンが多いのは店員NPCの元になった人物の嗜好が原因。


購買のNPC(人名/NPC)
 購買のカウンターの中に常駐しているNPC。服装は上下ともに白のパンツルックに茶色のエプロンという出で立ちで、月海原学園の制服ではないため設定上は生徒ではないと思われる。
 彼女の元になった人物の嗜好の影響で、購買で売っている食品はパン類が多い。


抗防御結界術式(用語)
 アンチプロテクトコード。
 人形に偽装されたサーヴァントの能力を弱体化させるプログラム。


コードキャスト(用語)
 礼装に付与されている特殊能力で、魔術のようなもの。あくまで礼装に付与された機能であるため、礼装を変えれば使用できるコードキャストも変わる。


国際協定404(用語)
 封印指定と通称される。
 西欧財閥が対象物を指定し、北半球資源機構加盟国の同意と承認を以って効力を発揮する協定。当然ながら、NERO加盟諸国にのみ効力が発揮される。対象物に対するあらゆる接触・調査・分析はもとより発言さえ禁じる。宇宙開発技術やクローン製造などが対象となっている。
 また、これによって西欧財閥の検閲ネットワークINQ-EXITによる検閲を受けない通信行為は処罰の対象とされている。
 これによる罰則は超法規的に規定されている。違反者に対する処罰は制裁金などではなく、主に投獄であると思われる。
 国家規模でこれに違反していても、その国家が資源採掘権を放棄していれば西欧財閥による武力介入の対象にはなりえない。


国連(組織)
 2032年においても存在するが、実質的にその効力を失っている。


言峰神父(人名)
 言峰綺礼をモデルにしたNPC。
 聖杯戦争が遅滞なく進行するよう監督する聖職者。月海原学園の中庭の教会の神父(だが教会には蒼崎姉妹がいるため、言峰はいない)。聖杯戦争に関して疎い主人公に情報を与える。
 アリーナを改変する権限がある。4回戦ではアリーナ探索に特別ルールを追加したが、この準備をしたのは有稲幾夜。
 月海原学園の近所の中華料理店で凄く辛い料理を食べていることがある。


固有結界(魔術)
 強力な魔術により術者の周囲の空間を全く別の空間に作り変える秘術。
 聖杯戦争予選での仮初めの学園生活を送る月海原学園、本戦での月海原学園、アリーナ、決戦場はそれぞれが個別の固有結界である。これほどの規模の固有結界を長時間、しかも複数同時に維持し続けることは2032年の最新鋭スーパーコンピュータを以ってしても不可能。



  


サーヴァント(用語)
 ムーンセル・オートマトンのデータベースから選抜された英雄を一時的に霊子虚構世界に再現したもの。神話体系(マイソロジ)と史実体系(ヒストリア)に大きく分類され、さらに7つのクラスに分類される。
 ムーンセル・オートマトンのサーヴァントシステムは地上の聖杯のそれの完全コピーだが、仮想空間とはいえ同時に100体以上のサーヴァントを運用できるのはムーンセル・オートマトンならでは。ムーンセルによって再現されたサーヴァントは最終的にはマスターよりもムーンセルを守らなければならないという誓約が課せられる。バーサーカー化したサーヴァントならムーンセルを守らなければならないという基本設定から除外される。
 マスターの力量に合わせて能力が限定されているが、魂を改竄することでマスターとの繋がりを深めて本来の能力を取り戻すことができる。サーヴァントはマスターのIDに関連付けられているため、一人のマスターが複数のサーヴァントを持つことはシステム上不可能。
 学園内での私闘禁止という規則を破った場合のペナルティはマスターのみに科されるため、サーヴァントには何の影響もない(ただし柳洞一成は『サーヴァントの能力値にかなりの制限がかかる』と発言している)。ただしマスターよりもムーンセル・オートマトンを優先するという基本設定を破ったサーヴァントにはムーンセル・オートマトン直轄の適正化プログラムSE.RA.PHが差し向けられる。
 原典となった冬木の聖杯戦争のサーヴァントシステムにおけるスキルの付与とは細部が異なり、クラス別能力と英霊本来の能力が区別されていない。また同一の英霊と思われるサーヴァントのスキルにも差異がある。
 媒介となる召喚者を主人とするため、高度な電脳魔ファミリアと思われがちだが、実際は第三魔法によって実体化した霊子生命体である。


サイバーゴースト(用語)
 霊子虚構世界に現れる、存在感の薄い存在。
 ネットワークインフラを支える数億という小型のコンピュータ網がもたらす莫大な処理演算能力の海を彷徨う人格(パーソナルデータ)の成れの果てとされている。詳しく言えば、ネット上に分散して複製された生前の人格が自律的な行動を停止しない現象のことで、簡単に言うと魂のコピーがオリジナルの死後も意識を保持してネット上で生き続けているという事。魔術師は死後、サイバーゴーストになりやすいと言われている。
 サイバーゴーストの噂として、ヘブンズフィール・オンラインに失踪した原作者の一人が出没する、リアルライフに2025年からずっと存在するジェシカ・ヒルトン、海上実験都市の住民の亡霊がヴァーチャルリアリティサービスに出没する、長時間ネット接続を続けていると出現する白衣の男といったものがある。
 レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイはこれを霊子虚構世界の中に生まれた擬似的生命、生きた肉体を持たない死者の記録であると想定している。
 しかし遠坂凛によればゴーストは未練や怨念を残したハッカーが電子上に焼き付いた痕跡であり、人が死ぬことがない(霊子化して侵入したマスターも死ぬのではなくムーンセル・オートマトンが消滅させる)霊子虚構世界には存在しない。ラニ[によれば魂の模造品がネット上に残ったもの。霊子虚構世界でサイバーゴーストに似たものが許容されるとすれば、それは最初から死んでいたマスター。
 サイバーゴーストは肉体を持たないので、身体的制約に縛られずに魂が燃え尽きるまで巨大な魔力を扱うことができる。


刺し穿つ死棘の槍(宝具)
 ゲイ・ボルク。ランサー(クー・フーリン)の宝具。
 突けば必ず相手の心臓を貫くと恐れられた呪いの朱槍。因果を逆転させて『すでに心臓に命中している』事実を作ってから槍を放つので、確実に当たる。槍を放つよりも前に槍は心臓に命中しているため、結果が作りあがった後になにをしようとも回避も防御も不可能。放ったから当たったのではなく、当たったから放ったという、運命に対する攻撃と推測される。
 これを回避するためには敏捷値の高さではなく、発動前に運命を逆転させる幸運値の高さが重要となる。
 宝具発動に必要な魔力量が少なく、しかも一撃一殺という最も効率のいい宝具である。


3階ホールのNPC(人名)
 6回戦1日目から2日目に登場する女子生徒型NPC。色が濃い制服を着用しており、リボンは青。穿き物は黒のサイハイソックス。
 一般NPCで、生徒会NPCが自分たち一般NPCを見下していると思っている。そのため、主人公に少年マガディンと引き換えに生徒会パッチを要求する。


三種の術炉(用語)
 ユリウス・ベルキスク・ハーウェイに揺さぶりをかけるため、ラニ[が作ったもの。
 それぞれ装具に反応する対装具炉、魔術に呼応する対魔術炉、相手の気の流れに感応する対精神炉となっている。


三種のトラップ(用語)
 ユリウス・ベルキスク・ハーウェイに揺さぶりをかけるため、遠坂凛が作ったもの。
 それぞれ装具に反応する対装具トラップ、魔術に呼応する対魔術トラップ、相手の気の流れに感応する対精神トラップとなっている。


残留魔力(用語)
 ノイズ。
 揺らぎにある、本来そこにはないはずの情報や処理されていない霊子。攻性防壁そのもののようなデータ。遠坂凛が持つ礼装である宝石のペンダントを持っていると、残留魔力と接続できる。



  


シアリム・エルトナム(人名/錬金術師)
 ラニ=[を鋳造したアトラス院の錬金術師にしてアトラス院に残った最後の一人。エルトナムの家系に属している。ラニ=[を素体から作ったのではなく、アトラス院が鋳造したホムンクルスを電脳戦に特化した素体としてラニ=[を作り上げた。
 ラニ=[は自身を道具と看做しているが、師はラニ=[を人間として育てた。しかし師はラニ=[に魂を入れることができなかったと言っている。この魂とは要するに感情・心といった意味であると思われる。聖杯戦争参戦に当たり、ラニ=[に赤原礼装を与えている。
 ラニ=[を人間として扱いながらも道具としても見ているようで、『人形に過ぎないラニ=[の命を大切に思う人を見つけなさい。その時こそラニ=[という器に魂が宿る』という言葉を与えるとともに『入手が叶わぬ場合、月と共に自壊せよ』という命令も与えてもいる。
 世界は間違った滅びに向かっていると言い、ラニにムーンセルの調査と手に入らない場合はそれを破壊することを命じた。ハーウェイをして世界を停滞させる楔と称しており、それがまた滅びの契機に繋がるとも言っている。


ジェシカ・ヒルトン(人名)
 リアルライフの利用者。
 2025年のサービス開始から2032年現在まで、仮想空間内のありとあらゆる場所、時間において目撃されており、まるで24時間365日ずっと仮想空間に存在している様だとの噂がある。運営会社が用意したNPCという説があるが、運営会社はNPCではないとしている。


ジェレミア・クロムウェル(人名)
 Jeremiah Cromwell。
 Fate/the Factの編集長。


自己改造(技能)
 自身の肉体にまったく別の肉体を付属・融合させる適性。
 このランクが上がれば上がるほど正順の英雄から遠ざかっていく。

 A:キャスター(ナーサリーライム)


史実体系(用語)
 ヒストリア。
 サーヴァントの分類。


獅子の襟章(用語)
 ユリウス・ベルキスク・ハーウェイが持つ、純金でできたハーウェイの襟章。
 地上にあるハーウェイのクラウドコンピュータの使用キーであり、そのバックアップを受けることで本来は侵入不可能な場所への侵入など、多少はムーンセル・オートマトンへの介入が可能となる。
 ユリウスの死後、主人公の6回戦の対戦者によって改竄され、アリーナに扉を作るために使用される。その後、襟章自体は中庭の噴水付近に放置されていた。レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイの許可によって獅子の襟章は主人公の物となり、アリーナの中の扉をデリートするために使用されるが、それきり砂のように崩れてしまった。


事象選択樹(用語)
 七天の聖杯の中枢のこと。


七天の聖杯(用語)
 セブンスヘブン・アートグラフ。
 フォトニック純結晶によって作られた檻。ムーンセル・オートマトンの中心。霊子虚構世界を作り出す大本。
 あくまで霊子虚構世界から見たものだが、七天の聖杯に至る門の外見は浮遊する単眼のオブジェ。その門の奥に中枢がある。この中枢にはこれまでムーンセル・オートマトンが予測した無限ともいえる地球のシミュレート結果が光の束として閉じ込められており、もはや事象書き換え機能さえ有するムーンセル・オートマトンの中枢を手に入れた者はその無限の仮説から未来を選び取って望みのままに地球を変革する権利を得る。
 そのため、七天の聖杯の中枢はフォトニック深淵領域、事象選択樹、アンジェリカケージと呼ばれる。


視聴覚室(地名)
 ユリウス・ベルキスク・ハーウェイの工房。生体認証があり、ユリウス以外が扉に触れるとトラップが発動する。


漆黒の尾羽根(用語)
 ユリウス・ベルキスク・ハーウェイの遺品。ユリウスのコートの装飾の羽根で、サイバーゴーストとなったユリウスが消滅した場所に落ちていたもの。
 これを用いてユリウスの工房だった視聴覚室の生体認証を迂回した。


熾天の門(用語)
 月の中枢に至る門。


ジャバウォック(用語)
 ルイス・キャロルの小説『鏡の国のアリス』のジャバウォックの詩に登場する正体不明の怪物。詩の中では名も無き一人の勇者によって倒される。
 ありすがこれを生み出して主人公のアリーナ探索を妨害した。


呪術(技能)
 サーヴァントのスキル。キャスターが保有する。
 EX:キャスター


主人公(人名/魔術師)
 漫画版及びサウンドドラマでは岸波白野という名前の男子。セイバー、アーチャー、キャスターの三騎から契約するサーヴァントを択ぶ。
 髪型は男子の場合は短めの濃い茶髪、女子の場合は男子と同じ髪色で毛先にウェーブがかかったロングヘア。遠坂凛がNPCと勘違いしたほど標準的な容姿をしており、制服を着崩したりアレンジを加えたりということもない。制服の下は男子の場合は黒の半袖Tシャツ、女子の場合は黒の長袖ハイネックと黒タイツを着用している。女子制服のリボンは青。
 月海原学園2年A組の生徒の役割を負っている。学園生活に強烈な違和感を覚えており、同じクラスの新聞部員の後を追ってダンジョンに入る。先に入って死亡した新聞部員の人形に敗北するが、死の寸前でサーヴァントを召還し聖杯戦争の本戦へと進む。128番目のマスター。令呪は左手に宿った。二回戦で対戦したダン・ブラックモアの『自分が通ってきた道を信じろ』という胸の言葉に感銘を受け、彼を師のように思っている。
 アーチャーによると素質は平均と優秀の中間くらいで、肉体面のモデルは個人としてのパーソナリティを守っているが外装はドレスコードに収まっている。ゴーストを知覚できるがそれを撃退するだけの力はなく、憑かれやすい体質。魔術回路は質はともかく量が絶対的に劣っている。
 セイバーを見て「紅蓮の衣を着込んだ勇ましい少年」と形容し、その後よく観察してようやくその身体に男性らしからぬ柔らかさを見出した。
 霊子虚構世界に入場する際の記憶の返還がなぜか失敗しており、完全な記憶を取り戻していない。失われた記憶は自身の経歴・思想・嗜好に及び、父と母がいて、どんな町に住んでいたかという輪郭だけは思い出せるものの詳細は思い出せない。霊子状態では夢を見ることはないのだが、災害あるいは戦争の夢らしきものを度々見ている。そもそも記憶は存在せず、それどころか聖杯戦争以前のログさえない。
 システムエラーにより一回戦の対戦組合せがなされず、組合せの発表が遅れた。宝具の存在を一回戦突破後に遠坂凛に指摘されるまで知らなかった。
 令呪を一画消費したとはいえユリウス・ベルキスク・ハーウェイでさえ突破できなかったアリーナのファイアウォールを突破し、他の組(遠坂凛とラニ[)のアリーナに侵入してのけた。その際にアリーナの攻性プログラムに接触したが、しばらくしたら何の後遺症も無く治まった。この攻性プログラムは普通ならば脳を焼くもので、死あるいは廃人と化すものである。
 遠坂凛の見立てによれば真っ当な魔術師ではなく、それどころか人間でさえない。本体がなければ脳へのダメージもないという理論から、ラニ[の見立てでは本体とのリンクが切れている状態。
 凛を救うことを選んだ場合、セイバーがバーサーカーを引き付けている間に主人公に対する強制退去が発動し、それに乗る形で凛とアリーナを離脱する。しかしその際、ギリギリで離脱が間に合わないと見たランサーはその身を捨ててラニ[の心臓を貫いたが同時にバーサーカーによって重傷を負い、アリーナに残されて消滅した。
 ラニ[を救うことを選んだ場合、敵味方の判断がつかずラニ[の制止も聞かないバーサーカーをセイバーが引き付けている隙にランサーがラニ[の心臓を貫く。その直後に強制退去が発動したが、僅かな差でラニ[の心臓が爆発。しかし心臓と主人公らの間にバーサーカーが割って入ったことで主人公はラニ[と一緒にアリーナを離脱できた。
 5回戦4日目に、5回戦2日目に主人公には肉体が存在しないことを知ったラニからそのことを伝えられる。ラニの推測では、ムーンセル・オートマトンが作り上げたNPCが何らかのバグによってマスターとしての力を得た存在、もしくはサイバーゴーストであるとのこと。
 6回戦の対戦相手は掲示板の表示データそのものが破壊されていた。
 6回戦3日目ではラニ[が主人公のために弁当を作ってくれて教室で一緒に食べようと提案してきたが、その場に凛が中華料理の弁当を引っさげて登場し、次々に主人公に食べさせたため機嫌を損ねて教室を出てしまう。ラニ[の感情にまったく気付かないその朴念仁ぶりにとうとうサーヴァントがどうしてラニ[が席を立ったか教えたため彼女を探しにいくが、昼のうちに見つけることはできなかった。
 7回戦1日目にサイバーゴーストとなったユリウス・ベルキスク・ハーウェイと対話し、ユリウスがムーンセル・オートマトンによって解体される寸前に知った主人公の正体を教えられる。それによれば、20年以上も前の人間の再現であるとのこと。トワイス・H・ピースマンが死亡したのと同じテロの光景が記憶にあることから、主人公もまたそのテロで死亡した8200人のうちの一人なのだろう。
 レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイを打倒し、聖杯戦争の優勝者となる。そして七天の聖杯に至る門がある空間でトワイスと対話をするが、彼の戦争を是とする理想に反発して彼を撃破。
 主人公もまたトワイスと同じ不正規なデータであるため、七天の聖杯の中枢に入り込めば分解されるのだが、それを覚悟のうえで戦いの原因となるムーンセル・オートマトンを魔術師でさえ接触できないほどに封印することと、ラニ[を地上に帰還させることを願う。
 七天の聖杯の中で、自分のオリジナルとなった人物が記憶障害を引き起こして最期には死に至る脳症に冒されているが、冷凍睡眠処置を施されてまだ死んでいないことを知る。もっとも主人公はそのオリジナル自身ではなく再現体に過ぎないため分解される運命に変わりはなかったのだが、主人公とオリジナルが同一であるか否かのデータ照会のための猶予時間でラニ[に自分のオリジナルのことをメールで送った。
 遠坂凛を救うことを選んだ場合、敵味方の判断がつかずラニ=[の制止も聞かないバーサーカーをサーヴァントが引き付けている隙にランサーがラニ=[の心臓を貫く。その直後に強制退去が発動したが、僅かな差でラニ=[の心臓が爆発。しかし心臓と主人公らの間にランサーが割って入ったことで主人公は凛と一緒にアリーナを離脱できた。
 5回戦4日目に、5回戦2日目に主人公には肉体が存在しないことを知った凛からそのことを伝えられる。凛の推測では、ムーンセル・オートマトンが作り上げたNPCが何らかのバグによってマスターとしての力を得た存在、もしくはサイバーゴーストであるとのこと。しかしそれでも戦い続けることを選ぶ。
 6回戦の対戦相手は掲示板の表示データそのものが破壊されていたが、ラニ=[と対戦することになる。6回戦3日目では凛が主人公のために弁当を作ってくれて教室で一緒に食べようと提案してきたが、その場にラニ=[が中東料理の弁当を引っさげて登場し、次々に主人公に食べさせたため機嫌を損ねて教室を出てしまう。凛の感情にまったく気付かないその朴念仁ぶりにとうとうサーヴァントがどうしてラニ=[が席を立ったか教えたため彼女を探しにいくが、昼のうちに見つけることはできなかった。
 トワイスの撃破後は主人公もまたトワイスと同じ不正規なデータであるため、七天の聖杯の中枢に入り込めば分解されるのだが、それを覚悟のうえで戦いの原因となるムーンセル・オートマトンを魔術師でさえ接触できないほどに封印することと、凛を地上に帰還させることを願う。
 七天の聖杯の中で、自分のオリジナルとなった人物が記憶障害を引き起こして最期には死に至る脳症に冒されているが、冷凍睡眠処置を施されてまだ死んでいないことを知る。もっとも主人公はそのオリジナル自身ではなく再現体に過ぎないため分解される運命に変わりはなかったのだが、主人公とオリジナルが同一であるか否かのデータ照会のための猶予時間で凛に自分のオリジナルのことをメールで送った。
 サウンドドラマでは予選期間終了間際まで違和感こそ覚えていたもののマスターとして目覚めていなかったが、暴走したランサー(ヴラド三世)とセイバー(ガウェイン)の戦いを目撃して目覚める。その際にどういうわけかユリウスの拠点に入り込み、バーサーカー(李書文)の攻撃を受ける。そこで選定の間に辿り着くも黒いドールの攻撃を受けて死に瀕するが、死ぬことを拒否したことでセイバー(ネロ)を召還して令呪を得、マスターとなった。


昇降口のマスター(人名)
 一般的な男子生徒のアバターを使っている。一回戦を突破したが、二回戦で敗北したと思われる。


昇降口前の金髪のマスター(人名)
 4回戦4日目と5日目に登場する男子マスター。藤村大河のことをタイガーと呼んでいる。


昇降口前の黒髪のマスター(人名)
 一般的な男子生徒のアバターを使っている。一回戦で敗北したと思われる。


昇降口前の茶髪のマスター(人名)
 一般的な男子生徒のアバターを使っている。一回戦で敗北したと思われる。


情報マトリクス(用語)
 マスターの携帯端末機にある項目。アリーナで得た情報が自動的に記録されていく。一試合につき3つ記録され、それをもとに相手サーヴァントの真名が確定すると4つ目が開示される。


情報マトリクスレベル(用語)
 情報マトリクスの収集度合いを示すもの。1、2、3は猶予期間中に収集でき、これを決戦日に整理することで情報マトリクスレベルEになる。これに応じて戦闘時の相手のコマンドが開示され、最大レベルまで集めると戦闘中に重要なヒントが得られる場合がある。


少年サンディー(用語)
 漫画雑誌。校庭の男子マスターが愛読している。人気作品は『ロジウラ!』。


少年マガディン(用語)
 漫画雑誌。人気作品は『アルゴナウタイ』。2階ホールのマスターが愛読しているらしい。
 六回戦ではあるマスターの死とともに消去されるはずのこれを女子生徒型NPCが回収しており、生徒会パッチと引き換えに入手できる。


女王(人名)
 ダン・ブラックモアの国の女王。ブラックモアにナイトの称号を与えていることから英国女王と思われる。現在の同盟体制に不満を持っているらしい。


職員室前のマスター(人名)
 一般的な女子生徒のアバターを使っている。リボンは青、穿きものは黒のハイソックス。
 すごいサーヴァントを引き当てたと喜んでいた。そのサーヴァントはたまに言うことを聞かなくなるが、かっこいいからよしとしている。サーヴァントの必殺技は左手で剣の刃を抑えて神速の斬撃を繰り出すもの。
 三回戦で敗死したと思われる。


食堂(地名)
 月海原学園の地階にある学生食堂。購買と併設されている。
 マスターは霊子虚構世界からの供給があるため食事の必要はないのだが、娯楽として食事を摂るマスターは多い。


試練(用語)
 タスク。マスターに課せられるクエストのようなもの。要するにアリーナから暗号鍵を回収すること。


シンイチロウ・ソエダ(人名)
 Shinichiro Soeda。
 Fate/the Factの編集者。


心眼(偽)(技能)
 修行・鍛錬によって培った洞察力。窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、活路を見出す“戦闘論理”。
 なお、Fate本編では修行・鍛錬で培った洞察力が『心眼(真)』、直感・第六感による危機回避が『心眼(偽)』である。

 B:アーチャー(無銘)


人工知能(用語)
 2032年において真に人工知能と呼べる自立的なそれの開発は停滞しており、完成は放棄されている。
 しかし擬似的で限定的な人工知能の開発は極度にネットワーク化が進行したこの時代において飛躍的に進歩しており、特に性風俗においてその発展が著しい。世界性風俗サービス年鑑2028によれば性風俗のシェアの32.7%が仮想空間における擬似人工知能が提供するサービスになっている。


信仰の加護(技能)
 サーヴァントの技能。
 一つの宗教観に殉じた者のみが持つスキル。加護とは言うが、最高存在からの恩恵はなく、信心から生まれる自己の精神・肉体の絶対性のみ。
 このランクが高すぎると人格に異変をきたす。

 A+++:ランサー(ヴラド三世)


シンゴンタチカワ教(用語)
 詳細不明。
 間桐慎二が聖杯に興味を持つ前に調査していた対象。


神性(技能)
 サーヴァントの技能。
 神霊適性を持つかどうか。高いほどより物質的な神霊との混血とされる。菩提樹の悟り、信仰の加護といったスキルを打ち破る他、粛清防御と呼ばれる特殊な防御値をランク分だけ削減する効果がある。

 B:ランサー(クー・フーリン)


真祖(用語)
 吸血鬼の大元。地球という星の意思、知覚。受肉した精霊。


陣地作成(技能)
 キャスターのクラス特有能力。魔術師として自らに有利な陣地を作り上げる技能。いかなる地形条件においても最善の効果を発揮する工房を最短期間で作成できるこのスキルによって、キャスターは防戦においては全サーヴァント中最強のアドバンテージを誇る。

 A:キャスター(ナーサリーライム)。工房を上回る『神殿』を形成することが可能。固有結界『名無しの森』を展開可能。
 C:キャスター。魔術師として自らに有利な陣地を作り上げるものだが、性格的に向いていないらしく工房を作る事さえ難しい。


新聞部部員(人名)
 予選に登場する人物。氷室鐘に酷似した容姿をしている。部長の言動に違和感を抱いていることからマスター候補と思われる。


新聞部部員(人名/魔術師)
 月海原学園2年A組の生徒。新聞部に所属している。
 学園生活中に様々な違和感を抱き、レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイが授業中に突然いなくなる事件をきっかけにあらゆる記憶を失っていることに気付く。その後レオナルドを追ってダンジョンに入るが、死んだ生徒が従えていたと思しきドールに殺されて予選敗退となる。


新聞部部員(人名)
 予選に登場する人物。三枝由紀香に酷似した容姿をしている。


新聞部部長(人名)
 予選に登場する人物。蒔寺楓に酷似した容姿をしている。怪談が苦手。執筆を主に担当しているようだが、取材した結果とはかけ離れた記事を書く。
 違和感のある言動からNPCと思われる。


進路指導室前のマスター(人名)
 一般的な男子生徒のアバターを使っている。
 マスター同士であることから他者を警戒し、会話すら拒否する。
 二回戦を突破したが、三回戦で敗死したと思われる。


神話体系(用語)
 マイソロジ。
 サーヴァントの分類。



  


頭痛持ち(技能)
 セイバー(ネロ)の固有スキル。生前の出自から受け継いだ呪い。慢性的な頭痛持ちのため精神スキルの成功率を著しく低下させる。せっかくの芸術の才能もこのスキルのため十全には発揮されにくい。

 B…セイバー(ネロ・クラウディウス・カエサル・アウグストゥス・ゲルマニクス)



  


セイヴァー(サーヴァント)
 トワイス・H・ピースマンのサーヴァント。
 救世の英霊、この世でただ一人、生の苦しみから解脱した回答者。真名はおそらくゴータマ・シッダールタ、あるいはブッダと思われる。
 トワイスとともに聖杯戦争を勝ち抜いた主人公に戦いを挑むが敗北し、主人公に『道は一つではない』『人の善悪に価値がないように、人の認識では世界の在り方は変わらない』と言葉を遺して消滅した。


西欧財閥(組織)
 2030年代において圧倒的な武力と財力で世界の60%のシェアを管理・運営する巨大財閥。2032年の時点で48ヶ国が参加する北半球資源機構を主導しており、その48ヶ国で世界経済の67%、全世界の武力の90%を網羅している。そのため事実上『世界』と言った場合は西欧財閥の管理下にある諸国を指す事が多い。
 複数の財閥が国家をまたいで結成した巨大な合体企業であり、盟主はハーウェイ家。その徹底した管理に反対する声も多く、西欧財閥とハーウェイ家は常に武装集団によるテロの脅威に晒されている。西欧財閥による世界支配の打倒を目指すレジスタンスを武力弾圧し、旧き魔術を研究し続けるアトラス院を警戒している。
 かなり昔から人類規模の経済活動を行っており、世界有数の財力を誇る。企業でありながら独自の軍隊を保有している。アメリカ合衆国、イングランド王国、インド共和国は西欧財閥と緊密な同盟関係にあり、西欧財閥の軍事力の大部分を担っている。
 ハーウェイが掲げる理想は全世界の資源、資産の平等配分。彼らの資源管理は独占するための管理ではなく、効率よく配分するための管理である。西欧財閥の支配地域は世界の三割に達し、GDPベースでは世界の富の六割が西欧財閥系企業のものといわれている。
 封印指定と通称される国際協定404によって、その対象物に対するあらゆる接触・調査・分析はもとより発言さえ禁じているほか、西欧財閥の検閲ネットワークINQ-EXITによって人々のあらゆる通信やドキュメントを監視しており、その検閲を受けない通信行為を超法規的な処罰の対象としている。
 平等を謳いながらも、現在の指導者たちには特権意識があるのも確かな事実であるが、レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイは自分が当主になればそれも消えると信じている。
 北半球資源機構加盟諸国と、対象物に対するあらゆる接触・調査・分析はもとより発言さえ禁じる国際協定404を結んでいる。同協定によって西欧財閥の検閲システムINQ-EXITの検閲を受けない通信行為は処罰の対象とされている。
 西欧財閥はこれ以上の技術進化は不必要であるとの考えのもと徹底した資源管理により技術革新を封印し、その結果表立った人類の技術は2000年代のそれから停滞し続けている。そのため西欧財閥の技術は30年前の水準のまま停滞しており、地上のネットワーク経由でのムーンセル・オートマトンへの侵入が可能なレジスタンスに対して、実際に月面に赴いての物理的な接触でしかコンタクトが出来ない。西欧財閥に魔術師クラスのハッカーはいない。
 技術開発を規制している理由は人類にこれ以上のテクノロジーは不必要であるという判断であると同時に、物理的にムーンセル・オートマトンに到達する手段(宇宙開発)を封じるため。フォトニック結晶の研究もしているが、いまだ1cm未満の筐体を作るのが限界。
 西欧財閥の支配による停滞した平和を覆しかねない聖杯を危険視し、これを入手・処分するため次期当主であるレオナルド・ビスタリオ・ハーウェイを聖杯戦争に送り込んだ。


聖者の数字(技能)
 セイバー(ガウェイン)が持つ特殊体質。午前9時から正午までの三時間、午後3時から日没までの三時間だけ力が三倍になる。これはケルトの聖なる数である3を示したものである。


生徒会(用語)
 月海原学園の生徒会。柳洞一成が生徒会長を務めている。生徒会に所属する生徒は黒い制服を着用している。霊子虚構世界のシステムサイドのNPC。


生徒会パッチ(用語)
 一般NPCを生徒会NPCに拡張するためのパッチ。外見は黒いデータチップ。


セイバー(サーヴァント)
 主人公が契約を選べる三騎のサーヴァントのうちの一人。
 主人公から敵側に真名がもれることを懸念し、主人公を見極めてから開示するとした。そのくせ名を問われると嬉しそうに名を開示しそうになる。その真名は古代ローマ帝国第五代皇帝ネロ・クラウディウス・カエサル・アウグストゥス・ゲルマニクス。
 宝具は『招き蕩う黄金劇場(アエストゥス・ドムス・アウレア)』。
 マスターの不完全さゆえ、霊格が完全に再現されておらず本来の力を発揮できない。優しい者が好きだと言うが、これは他者に優しい者ではなく、セイバーに優しい者が好きという事。主人公については魂のカタチが好み。芸術に強いこだわりがあり、何事にも美意識を重視する。自称、詩を愛する芸術家にして薔薇を愛でる華の剣士。
 嫌いなものは倹約、没落、反逆。占星術をいくらかするが、ややこしいとして好まない。暑さ寒さが苦手。
 皇帝でありながらサーヴァントとして主人公に仕えているが、美に隷属しているがゆえにその上誰に仕えようとも彼女が彼女ならば問題ないという考え。皇帝であるが騎士道も認めており、ガウェインの完全に自己を放棄した騎士道に対して怒りを露にした。彼女の騎士道とは、主を認めつつも主が間違えたならばそれを糾すものである。
 一人称は『余』。これは王者としての名乗りであり、彼女が個人としての名乗りが許されたのは幼少期まで。仮に一個人を名乗れる時があるとしたら、それは彼女の半生の敗北を意味する。母アグリッピナにより強制的に結婚させられた妻オクタヴィアがいた。
 四代皇帝クラウディウスの従兄弟であるグナエウス・ドミティウス・アヘノバルブスと暴帝カリギュラの妹であるユリア・アウグスタ・アグリッピナの間に生まれる。その出自からは皇帝の座など望むべくもなかったが、母アグリッピナが先代皇帝と再婚し54年の四代皇帝クラウディウスの暗殺などの奸計を巡らし、ネロは17歳にして義父クラウディウスから相続する形で五代皇帝となった。
 皇帝になる前からその才能を発揮しており、非常に有能な裁判官として慕われていた。その公正さと有能さから、若年を理由に義父クラウディウスが重要な訴訟の持ち込みを禁じていたにもかかわらず重要な訴訟をいくつも持ち込まれていたという。
 ネロは出自が正統でないせいか、身内よりも他人、貴族よりも民衆を愛した。即位に際しては国民一人一人に皇帝即位の祝い金を給付した。
 自らの為政に多大な自身を抱いており、彼女の気前の良い治世下で生きた市民たちは人生を三回分楽しんだと自負している。中でもローマの大火への対処は彼女を批判する多くの歴史家たちでさえ人智の限りを尽くした有効な施策と絶賛したほどである。外交にも気を使い、ブリタニアにおける後年のローマに対する人気は彼女の政策に起因する。ある意味ではアーサー王伝説を誕生させるきっかけを作った人物である。加えてペルシャはネロを絶賛することおびただしく、ネロの死後も『ネロの国だったので』とローマに大きく配慮したという。
 私利私欲で腐敗した国政にも特権化した元老院にも真っ向から対立し、すべての間接税を廃止するなどの改革を断行した。しかし、元老院属州と皇帝属州を統合して国庫を一本化する政策をとりはじめた時から元老院との対立が本格化し、さらに私欲で政策に口を出すアグリッピナの問題も大きくなっていった。そこで元老院との対決の前にアグリッピナを除くことを決意するのだが、暗殺ことごとく失敗し、西暦59年、アグリッピナがネロに毒を盛ったとして公然と切り捨てることになってしまった。これにより、暴君の名が不動のものとなった。
 この頃から彼女は頭痛に悩まされるようになった。銀の杯の愛用が原因だとも慢性的なヒステリーだとも言われているが、実際には幼時からアグリッピナに逆らえないよう毒と解毒剤を盛られており、アグリッピナの死によって解毒剤の所在がわからなくなったためでる。
 その後は、妻オクタヴィアが自殺し、権力を強固にするため義弟を殺害し、心から頼りにしていた唯一の師である父代わりでもあった哲学者セネカまでも自殺に追い込んだ。これは彼女が彼女として振る舞った結果に過ぎず、市民に絶大な人気を誇った皇帝は親族にとっては死と恐怖をもたらす悪魔だった。セネカについては、ネロは許すと言ったのだがセネカはそれを信じずに自刃して果てた。
 ガリアで起きたウィンデクスの反乱を放置したのだが、このときの気持ちは今になってもわからないとのこと。その二年後の69年に再び反乱が起き、ネロは元老院により皇帝の座を追われて国賊として裁かれた。その時にはネロは市民に尽くし、市民はネロの政策を喜んでいたという自負から市民はネロの退位を許さないだろうと考えていたのだが、実際には市民はなにもしなかった。そして彼女は逃亡中に自害して果てた。
 彼女は確かに歴史に記されるとおり暴君としての末路を迎えたが、最後まで彼女として生きたことに対して何一つ恥じることはないと信じている。ローマの国庫を空にしたことすら、放蕩なローマを自分の代で終わりにしてやったと言い切るほど。彼女自身の人生についても。誰にも理解されず、裏切られ、戦いと苦悩に満ちていたが、差し引きでは良い人生だったと振り返っている。ただ、自害に際して何度も躊躇ったことはみっともないと恥じている。
 市民が彼女を救わなかったことを恨んではいない。なぜならネロと市民たちでは愛のカタチが違ったのだと悟っているため。ネロの愛とは、何もかも与える代わりに何もかも奪わねば気がすまないというもので、市民たちが求めていた愛とは、もっと柔らかなものだった。生前もそれに気付いてはいたのだが、どうしても理解できなかった。このことが無念だと語っている。
 しかし彼女自身失敗を認める政策も2、3はある。皇帝である前に芸術の徒であると発言しているが、その人気の程は本人がしどろもどろになる程度で、友人たちには不評だったと認めている。競技会も大好きで、多忙でなければ自ら参加したいほど。ヘラクレスの偉業を真似てコロッセオでライオン裸締め殺しをしたことがある。もっとも、ライオンの首を折るまでは至らず、右腋で首を絞めて気絶させたに留まる。そして市民には不評だった。
 なお、59年あるいは60年にギリシャのオリンピックにあやかって5年に一度開催される競技会『ネロ祭』を設立。音楽、体育、騎馬の三つの部門を設けて、そのいくつかに自ら出場している。
 あらゆる宗教勢力とローマ元老院を弾圧したため、ローマ時代においては元老院への弾圧から、それ以降はキリスト教徒への弾圧から暴君と呼ばれる。一説にはこの弾圧に対する反発としてヨハネ黙示録が書かれたとも言われる。また彼女を皇帝としたヘブライ発音NRVN QSRを『666の獣』として悪魔と同一視された。なお、この666の獣にかかる『バビロンの〜』とはローマのことであり、彼女個人の異名ではない。
 レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイは王という名のデウス・マキナ(デウス・エクス・マキナ。機械仕掛けの神。演劇において錯綜した状況を強引に解決する、絶対的な力を持つ神)であると評し、己の欲望が民に結びつかぬ王など達成感がないとして気に入らないと言う。彼女の王道とは人々を華々しく栄えさせてこそのものだからである。
 肉体面での性別と、魂、精神面での性別が違う。無論肉体面は女性。精神面では半々というところ。これは立場上性別によって嗜好が偏らないように努めていた為であるが、根は乙女でありたいと思っており美しいものが好き。存在の根底にある方向性としての魂についてはどちらでもいける。性別に関係なく人間そのものを愛しているため、気に入ったなら男女問わず尽くす。美少年が好きで、美少女はもっと好き。小柄であることを気にしている。
 男装をしているのは単に男装が好きなだけであり、騎士王のように皇帝であるための必要上男装をしているわけではない。もっとも、彼女の服装はどう見ても男装とは言い難いが。
 真名の漏洩を心配してマスターである主人公にさえ真名を開示しなかったが、5回戦で宝具を使用したあとようやく名乗る。また真名開示以前には『余の悪名を知らせたくない』と発言していたが、これは主人公に対してのみであり、他者にどう思われようと一切気にかけない。要するに主人公のことが好きなので、主人公がその悪名を知ってセイバーを嫌うのならば愛されるよう努力するとのこと。
 主人公のことを好いているため、主人公への接近を試みる他の人間を敵視している。しかしラニ[を助けた場合の六回戦3日目ではラニ[を放ったまま遠坂凛の弁当を食べ続けたことでラニ[の機嫌を損ねた主人公に対し『乙女の心の機微に気付かずしてなにが勇者か』と叱責している。
 七回戦にもなると明確に主人公のことを愛しており、その恋慕がムーンセルに課せられた『マスターよりもムーンセルを守ることを優先する』という誓約を上回る。しかしだからこそ、主人公がムーンセルに敵対したときに自分が迷わず主人公の側につくだろうこと、そしてそうなったらムーンセルは主人公を消去するだろうということに思い至って懊悩する。しかしアリーナで主人公も同じ気持ちだと明かされ、悩みは消えた。
 聖杯戦争に勝ち抜き、七天の聖杯に至る門の前でトワイス・H・ピースマンと対話した際、トワイスが主人公よりも前の優勝者達を悉く殺してきたと知って『勝者に栄冠ではなく毒杯で報いてきた』ことを理由に敵対を決めた。そしてトワイスを打倒した後、主人公が七天の聖杯の中枢に赴いた時には一緒にそこに入った。分解される異物が二つになることで、分解までの時間を稼ぐためなのだろう。
 筋金入りの浪費好きで、主人公が大量に(100個)アイテムを使うとそれにつられてスキルの消費魔力を多くする(『喝采は剣戟の如く』が『喝采は万雷の如く』に変化する)。
 『隕鉄の鞴「原初の火(アエストゥス・エストゥス)」』という真紅の大剣を携えている。

 保有スキルは以下の通り。
 対魔力:C…二工程以下の詠唱による魔術を無効化する。大魔術、儀礼呪法等、大掛かりな魔術は防げない。彼女自身に対魔力が皆無であるため、セイバーのクラスにあるまじき低さとなっている。
 皇帝特権:EX…本来持ち得ないスキルも本人が主張することで短時間だけ獲得できる。該当するスキルは騎乗、剣術、芸術、カリスマ、軍略など。ランクがA以上の場合、肉体面での負荷(神性など)すら獲得する。
 頭痛持ち:B…生前の出自から受け継いだ呪い。慢性的な頭痛持ちのため精神スキルの成功率を著しく低下させる。せっかくの芸術の才能もこのスキルのため十全には発揮されにくい。


セイバー(人名/サーヴァント)
 レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイのサーヴァント。真名はアーサー王の甥で円卓の騎士の一人ガウェイン。宝具は『転輪する勝利の剣(エクスカリバー・ガラティーン)』。アーサー王の影武者とも言われた、もう一人の聖剣の使い手。
 アーサー王の片腕と称されたランスロット卿に並ぶ騎士だったが、兄弟をランスロットに殺されたことを忘れられず、彼とは相容れなかった。高潔な人格ゆえ肉親への情も人一倍厚かったためであろうが、しかしこの怨恨がガウェインの騎士としての格を落とすばかりかアーサー王の没落にも繋がってしまった。
 ガウェインはアーサー王最後の戦いであるカムランの丘でランスロットに受けた古傷を敵に打たれて死亡したとされている。その死の淵で自らの怨恨が王の破滅を招いたのだと悔い、ランスロットへの私怨も、彼の不忠さえも自らの不徳からであると受け入れた。
 ガウェインはランスロットへの憎しみさえなければ完全な騎士である。相手を軽んじることも侮辱することも無く、相手が力量不足であっても戦意と覚悟を汲み取り、礼節を持って相対した。そして王の前では影に徹し、号令が下れば颯爽と戦場に赴き爽やかな笑顔で勝利する。まさに理想の騎士である。
 こうした在り方は英霊になることで甦った。迷いから解放されたガウェインは文字通り『太陽の騎士』として本来の姿を取り戻したのだった。
 アーサー王を妄信的に崇拝するが故に王の苦悩を知ることは無かった。アーサー王の最期を看取ったヴェデヴィエールも同じく忠節の騎士だが、ヴェデヴィエールは心の底では王の人間としての幸福を願い、ガウェインは王の王としての活躍を願ったのだろう。
 アーサー王が夜・月の象徴であるのに対し、ガウェインは昼・太陽を背負っている。見目麗しい容姿もあって、王城キャメロットでは王の影武者乃至王が倒れた際の代行候補の一人であった。しかしそんな周囲の評価も意に介さず、ガウェインはあくまでアーサー王の右腕であり続けた。
 しかしランスロットに対しては彼に兄弟を殺されたばかりか彼が王の妻を拐かしたことで、王がランスロットを許した後もガウェインは許さなかった。破門されながらもカムランの丘に馳せ参じようとするランスロットをガウェインは拒み続け、結果的に王を戦死させ自らも戦死する。そのせいで英霊としてのガウェインは『王の補佐に徹する』事を絶対の使命として捉えているらしい。
 彼は太陽の恩恵を受ける騎士であり、陽が上る午前中は無敵の力を誇り、正午において最大限の力を発揮した。つまり、アリーナの照明が点灯している間はいかなる攻撃でもダメージを受けないという特殊スキル『聖者の数字』を持っているのだが、これは一度破られると再発動はできない。もっとも、アリーナの照明はムーンセル・オートマトンに管理されているため、探索中に日没を迎えることはあり得ず、外部からムーンセル・オートマトンにハッキングをして消灯させると同時にスキルの効果がなくなったガウェインに攻撃をしなければならない。事実上、複数のマスターが協力しなければ破れないスキルである。
 彼の言う騎士道とは、主に剣のみならず心まで預けるというものであったが、本当に心を放棄していたわけではない。内心ではレオナルドに敗北が必要だと思いながらも、レオナルドの勝利のために剣を取った。そして七回戦においてレオナルドが主人公に敗れ、初めて敗北を知って成長したことを喜びながら消滅した。

 ステータスは以下の通り。
 筋力:B+
 耐久:B+
 敏捷:B
 魔力:A
 幸運:A

 保有スキルは以下の通り。
 対魔力:B…魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化。大魔術、儀礼呪法等を以ってしても傷つけるのは難しい。
 騎乗:B…大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、幻想種は御することができない。
 聖者の数字:EX…ガウェインが持つ特殊体質。午前9時から正午までの三時間、午後3時から日没までの三時間だけ力が三倍になる。


聖杯(用語)
 聖杯戦争の優勝者に与えられる、あらゆる願いを叶える万能の願望機。ムーンセル・オートマトンのこと。西欧財閥が封印指定にしている。
 願いを実現させる願望機として機能するならばどのようなものであれ聖杯とカウントされる。


聖杯戦争(用語)
 この聖杯戦争のオリジナルとなった冬木の聖杯戦争は各所で模倣され、その儀式形態は普遍性を持った。
 ムーンセル・オートマトンが自身の担い手を選出するために執り行う儀式。ムーンセル・オートマトンに招かれた魔術師たちが最後の一人になるまで競い合うもので、この聖杯戦争はこれまでに何度も行われている。
 月海原学園を舞台に、128人のマスターがそれぞれの下僕となるサーヴァントを召還して毎週の『決戦日』に事前に通達された対戦相手と雌雄を決するトーナメント戦。こうして勝ち抜いていった最後の一人に聖杯を獲得する権利が与えられる、というのが霊子虚構世界での聖杯戦争の形式。
 霊子虚構世界に入場する時に全てのマスター候補は地上での記憶を剥奪され、月海原学園の一生徒として日常を送る。この日常の四日間が予選期間であり、タイムリミットまでに自我を呼び起こして自分を取り戻した者だけがマスターとして聖杯戦争本戦に参加できる。この予選通過者には本来の記憶が返却され、予選を通過できなかった者は電脳死を迎える。なお、ダン・ブラックモアやありす、ユリウス・ベルキスク・ハーウェイなどのようにもともと生徒としての役割を負っていないマスターもいる。
 本戦での敗者は全ての令呪と生命を失うことになる。聖杯戦争のシステム上、霊子虚構世界から出られるのは最後まで勝ち残ったマスターただ一人。対戦中に勝敗が決まる前にアリーナから退出した場合、消滅すべき敗者でも勝ち抜くべき勝者でもないイレギュラーとして扱われ、生き残るのはただ一人という聖杯戦争のシステムから外れた存在となる。このイレギュラーは令呪がくすんだ灰色になる。
 対戦相手が決まったマスターには一週間の猶予期間が与えられ、この間に敵陣営を打ち倒すための段取りを整える。なお対戦相手は月海原学園二階の掲示板に張り出される。
 私闘は禁じられており、アリーナで私闘が行われた場合は3ターンほどでシステムサイドにより強制終了され、学園での私闘はマスターのステータス低下という罰則が与えられる。逆にマスター同士の同盟については特に制限していないが、アリーナ内での共闘などシステムから逸脱することはできない。
 ムーンセル・オートマトンの条約により安全地帯である月海原学園内ではマスターの身体機能は最低限保障され、例えば毒に冒されたとしても学園内ならばそのうち治癒する。
 ノーリスクで他のマスターの手の内を探る(要するに他のマスターの戦闘の覗き見)行為は当然ながら違法であるが、それをした場合でもセキュリティの一環としてサーヴァントの姿にはマスクがかけられて詳細な姿は見えなくなる。
 この聖杯戦争のルールは大まかには以下の通り。
 ・一対一であること。
 ・毎週発表される組み合わせに従いトーナメント形式で行われる。
 ・一週間に一度の決戦の日以外に戦うことは許されない。アリーナでの私闘はムーンセル・オートマトンにより停止させられ、月海原学園での私闘はマスターの能力低下というペナルティが科せられる。
 ・オリジナルの聖杯戦争でも重要だった敵サーヴァントの情報収集は情報マトリクスという形式にまとめられている。
 ・六日間の準備期間の間に暗号鍵を入手しなければならない。暗号鍵を入手できなかったマスターは不戦敗となる。
 この聖杯戦争もともとはムーンセル・オートマトンの情報収集活動の一つに過ぎず、聖杯戦争などという名称もなかった。簡単に言えばトライアルで性能を競い、最良のサンプルを得るためのものだったのだ。しかしかつてのそれでトワイス・H・ピースマンが勝利して七天の聖杯に至り、表層のルールを操作したためにただ一人だけが生き残る苛烈な生存競争という現在の聖杯戦争になった。ただし、『ムーンセル・オートマトンに侵入して地上に帰還できるのはただ一人』というのはトワイスでも変更することができない、ムーンセルが定めた絶対条件。
 当然、主人公よりも前に優勝して七天の聖杯に至る権利を手にした者が数多くいたが、七天の聖杯に至る門の前で待ち続けるトワイスの戦争を是とする理想を受け入れなかったため、トワイスによって悉く殺されている。七天の聖杯に至る門がある空間に数多転がっている石柱は彼らの墓標である。


世界情勢(用語)
 新たな聖杯戦争の舞台となる2030年代の世界情勢について。
 世界の60%が西欧財閥の支配下にあり、実質的に西欧財閥が地球の支配者となっている。西欧財閥は強大な武力・財力によって強制的に世界に秩序をもたらしており、これ以上の技術進化は不必要という考えのもと徹底した資源管理により技術革新を封印し、その結果表立った技術は2000年代のそれから停滞し続けている。つまりほとんどの戦争も貧困もなくなったかわりに技術革新も宇宙開発もなくなっており、端的に言い表すと西暦2000年がそのまま30年続いたようなもの。
 何らかの要因により大源が枯渇してしまったため、大源を力の源とする旧き魔術そのものが失われている。結果、魔術協会は消滅し、大源に頼らない魔術大系を持つ錬金術師のアトラス院のみが残っている。
 この時代における魔術とは、『術者の体内あるいは外界に満ちた魔力を変換する』旧き魔術ではなく、霊子虚構世界を管理するシステムに介入して世界の理を捻じ曲げることである。
 オリジナルの世界とは1980年代に分岐した多元並行世界であるとされているが、実際にはそれより以前、1970年に魔力が枯渇している、アポロ11号の月面有人着陸(1969年7月20日)がなされていないといった差異が見られる。
 またユリウス・ベルキスク・ハーウェイのサイバーゴーストの言葉によれば、世界が停滞したのはここ20年ほどのことであるらしい。
 簡単な時系列を以下に列挙する。

 1970年に20XX年に起きるはずのある儀式が起きたためにマナが枯渇。これにより古き魔術師は衰退した。
 20世紀末に極東で都市紛争があった。
 2000年代(2002年ごろ)に大規模な災害があったが、それによる人口減少によってむしろ世界情勢は安定した。
 2010年代に地球上のスーパーコンピュータの開発の殆どが停止してクラウド・コンピューティングにシフトした。
 しかしながら新規格のディスクメディアや、大抵の病気は治療できるというナノ医療など、ある程度は2000年代から進化している技術もある。ムフロンは絶滅している。
 2015年に人工衛星の新規打ち上げが禁止され(打ち上げそのものが禁止されたのか、後継機の打ち上げは許可されているのか不明)、それ以降は軌道上のあらゆる人工衛星は西欧財閥の検閲ネットワークINQ-EXITを介して動作している。教育機関については、ハーウェイの管理地域外では機能していない場所が多い。
 2020年代に入ってから世界各国で性風俗産業が国営化が進行している。


世界性風俗年鑑2028(用語)
 性風俗産業に関する書籍と思われる。
 これによると2020年代に入って世界各国で国有化が進められている性風俗産業の32.7%が仮想空間において擬似人工知能が提供するものになっているとのこと。


殺生院キアラ(用語)
 詳細不明。臥藤門司の発言に出てくるおそらくは人名で、魔性菩薩らしい。


セブンスヘブン・アートグラフ(用語)
 →七天の聖杯


SE.RA.PH(用語)
 セラフ。
 →霊子虚構世界。


SE.RA.PH(用語)
 ムーンセル・オートマトンの触覚であり分身。アンチウイルス。適正化プログラム。
 七回戦でサーヴァントの誓約を上回る絆で結ばれた主人公とそのサーヴァントを排除するため、アリーナに送り込まれた。



  


ターメイヤ(用語)
 6回戦3日目にラニ[が練成した弁当の一品。エジプト料理で、簡単に言えばソラマメのコロッケ。


タイガークエスト(用語)
 藤村大河から依頼されるクエスト。これをクリアすることでインテリアを獲得できる。


第五元素(用語)
 プネウマ。
 詳細不明。ラニ=[はシアリム・エルトナムの宿願たる実験(聖杯戦争のこと)においてこれに選ばれたと発言している。
 プネウマという語自体は、ギリシャ哲学においては人間の生命の原理や一切の存在の原理、キリスト教においては聖霊を意味する。


第五真説要素(用語)
 エーテライト。
 詳細不明。ラニ[の心臓がこれ。
 エルトナム家に伝わる第五架空元素(エーテル)を編んで作られた、擬似神経となるミクロン単位のモノフィラメントであるかは不明。


第三虚構世界(用語)
 →霊子虚構世界


第三世界(用語)
 西欧財閥の支配が及ばない地域・国家を指す。
 世界各国に散らばるレジスタンスの活動が盛んな中東からインド北部、中国東海岸にかけては西欧財閥の影響が薄く、特に両勢力の衝突の空白地帯と言えるアフリカ大陸を指す事が多い。
 アフリカでは2010年代中盤以降、主に中華資本と西欧財閥資本が鎬を削っている。


対精神トラップ(用語)
 マインドブラスト。
 ユリウス・ベルキスク・ハーウェイに揺さぶりをかけるため、遠坂凛が作った三種の術炉のうちの一つ。
 気の流れに反応するもので、これがユリウスのサーヴァントに反応すればその透明化は精神的なスキルによるものだとわかる。アサシンはこれに反応し、さらにアサシンの気功をアサシンに返すことで圏境を破り神経頸を傷つけ、透明化を破った。


対精神炉(用語)
 アンチ・マインド。
 ユリウス・ベルキスク・ハーウェイに揺さぶりをかけるため、ラニ[が作った三種の術炉のうちの一つ。
 気の流れに反応するもので、これがユリウスのサーヴァントに反応すればその透明化は精神的なスキルによるものだとわかる。アサシンはこれに反応し、さらにアサシンの気功をアサシンに返すことで圏境を破り神経頸を傷つけ、透明化を破った。


対装具トラップ(用語)
 ドレスブラスト。
 ユリウス・ベルキスク・ハーウェイに揺さぶりをかけるため、遠坂凛が作った三種のトラップのうちの一つ。
 装具に反応するもので、これがユリウスのサーヴァントに反応すればその透明化は宝具や装身具の力によるものだとわかる。対精神炉と同じように装具による透明化を破る仕掛けがあると思われる。


対装具炉(用語)
 アンチ・アーティファクト。
 ユリウス・ベルキスク・ハーウェイに揺さぶりをかけるため、ラニ[が作った三種の術炉のうちの一つ。
 装具に反応するもので、これがユリウスのサーヴァントに反応すればその透明化は宝具や装身具の力によるものだとわかる。対精神炉と同じように装具による透明化を破る仕掛けがあると思われる。


第二東京大学最先端情報科学研究所(組織)
 ネットワーク研究で名を馳せる研究所。
 魂の霊子化についての専門研究が行われている。この研究所の魂の霊子化研究の被験者リストにある魂を霊子化させる才能を持つ人間の名前と、西欧財閥による一斉検挙・摘発されたハッカー達の名前が97.2%の割合で一致していた。


対魔術トラップ(用語)
 キャストブラスト。
 ユリウス・ベルキスク・ハーウェイに揺さぶりをかけるため、遠坂凛が作った三種のトラップのうちの一つ。
 魔術に反応するもので、これがユリウスのサーヴァントに反応すればその透明化は魔術によるものだとわかる。対精神炉と同じように魔術による透明化を破る仕掛けがあると思われる。


対魔術炉(用語)
 ユリウス・ベルキスク・ハーウェイに揺さぶりをかけるため、ラニ[が作った三種の術炉のうちの一つ。
 魔術に反応するもので、これがユリウスのサーヴァントに反応すればその透明化は魔術によるものだとわかる。対精神炉と同じように魔術による透明化を破る仕掛けがあると思われる。


対魔力(技能)
 魔術を無効化、あるいは効果を軽減する技能。
 A:A以下の魔術は全てキャンセル。事実上現代の魔術師では傷つけられない。一画ならば令呪の強制さえ食い止める。
 B:魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化。大魔術、儀礼呪法等を以ってしても傷つけるのは難しい。
 C:第二節以下の詠唱による魔術を無効化。大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。
 D:一工程による魔術行使を無効化。魔力避けのアミュレット程度。
 E:無効化は出来ず、ダメージ数値を多少削減する。


魂の改竄(用語)
 教会にいる蒼崎橙子と蒼崎青子が行う。改竄役は青子。橙子の方が改竄の腕前は遥かに上だが、橙子は人探しで手一杯のため関わらない。
 簡単に言えばマスターの魂とサーヴァントの魂を連結させることで、マスターの魂の位階が上がればそれだけ強く連結させることができる。どのように連結させるかを決めて直接魂にハッキングをする。詰まるところ、マスターの霊体を改造すること通じてサーヴァントの魔術回路を変革している。改竄に痛みはない。


単独行動(技能)
 マスターからの魔力供給がなくても行動できるサーヴァントの能力。マスターが最大魔力を動員した魔術を発動したい場合や、サーヴァントに充分な魔力を供給できない場合などに重宝する。反面、マスターが完全にサーヴァントを支配下に置いておく事が難しくなる。
 A:マスターを失っても一週間は現界可能。
 C:マスターを失っても一日間現界可能。


ダン・ブラックモア(人名/魔術師)
 サー・ダン・ブラックモア。
 高名な退役軍人(レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイは軍属と発言していたが、本人は軍人と言っている。なお、軍属とは軍に雇用された民間人のこと)。女王の懐刀。退役後も重用されており、女王の命により聖杯戦争に参加した。妻がいたが死別しており、妻を取り戻すために聖杯戦争に出場した。令呪は右手に宿っている。なお、彼は学園内での仮初の役割を負っていない。
 かつては西欧財閥の一角を担うある王国の狙撃兵だった。匍匐前進で1km以上進んで敵司令官を狙撃する程度は日常茶飯事だった。なお狙撃兵とは見えない場所から一方的に殺すことから敵に卑怯であると嫌われ、安全な場所から一方的に攻撃することから味方からも卑怯であると嫌われる兵種である。ナイトの称号を受けていることと女王に仕えていること、レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイの『あなたの国にとって聖杯は真実』という言葉からイギリス人と思われる。
 1回戦の前、教会の前で騒いでいた慎二に注意を与えるがそのあまりの無礼さに呆れて立ち去る。
 極めて高潔な武人で、アーチャーが主人公に対してイチイの毒の結界を仕掛けた時はきつい注意を与えただけだったが、その後主人公に毒矢で奇襲をかけたときには毒を無効化するためその矢の元になった宝具『祈りの弓』の学園内での使用を令呪によって封じた。この奇襲ではシステムサイドからのペナルティにより、アーチャーの能力値にかなりの制限がかけられた。
 高潔といってもそれは個人的なものであり、軍務であれば命令を優先する。だからこそ、軍人ではなく個人として戦える聖杯戦争に参加したとも言える。
 2回戦で主人公に敗れ、死亡した。



  


チャンポン(用語)
 漫画雑誌。格闘漫画が有名らしい。


中国武術(技能)
 アサシン(李書文)のスキル。
 中華の合理。宇宙と一体になることを目的とした武術をどれほど極めたかの値。修得の難易度は最高レベルで、他のスキルと違いAでようやく『修得した』と言えるレベル。+++ともなれば達人の中の達人である。

 A+++:アサシン(李書文)。


沈黙の大海賊要塞 〜南海の決闘編〜(用語)
 映画研究会が上映を予定している映画。一人で海賊の要塞に挑む料理人の物語らしい。



  


月海原怪奇スポット(用語)
 月海原学園に伝わる怪談。
 ・放課後、弓道場の裏手に霊界への入り口が開く…そんなものはなく、藤村大河がいるだけ。
 ・屋上から真っ赤な服を着た女が地上を見ている…遠坂凛のこと。
 ・3階廊下を外国人の少女の霊が彷徨っていて、廊下を歩いていると突然声をかけられ振り返ると魂を抜かれる…ありすのこと。
 ・ミッション系でもないのに中庭に建っている教会の謎…不明。学園よりも先に教会が建っていたため、取り込まれている。


月海原学園(地名)
 つくみはらがくえん。
 霊子虚構世界により作り出された固有結界の一つ。聖杯戦争における安全地帯。ムーンセル・オートマトンの条約により安全地帯である月海原学園内ではマスターの身体機能は最低限保障され、例えば毒に冒されたとしても学園内ならばそのうち治癒する。ここでの私闘はマスターの能力低下というペナルティが科せられる。ただしこのペナルティはマスターのみに科されるため、マスターがペナルティを覚悟したうえでの奇襲ならば容認されるということでもある。だが柳洞一成は『サーヴァントの能力値にかなりの制限がかかる』と発言している。
 制服は男女共にブラウンを基調としたものだが、生徒会に所属している生徒は黒を基調とした制服を着用している。これは生徒の憧れの的である。女子制服のスカートはハイウエストのプリーツスカート。男子制服のパンツはローライズ。
 女生徒は黒のタイツを着用している者が多いが、ハイソックス、サイハイソックス、素足などの生徒もいるため特にソックス類に関しての厳密な規則はないようである。なお一般生徒の制服には薄い色のものと濃い色のものがある。男女ともにジャケットの下に着用するものは個人の自由となっている。
 学食は地階、一年生の教室と職員室、保健室は1階、二年生の教室と図書室、進路指導室は2階、三年生の教室と生徒会室、放送室、視聴覚室は3階にある。2年B組は体育会系が多い。廊下の突き当たりに各クラスの共用ロッカーがあるが、2年A組のものは藤村大河の私物入れと化している。
 1階から3階にある用具室への生徒の立ち入りは禁止されている。一階の用具室の扉は規定の暗号鍵を使用することで闘技場へのエレベータに変化する。図書室はいわばデータベースであり、一定のレベルに達したマスターにはムーンセル・オートマトンに関する情報を記した本の閲覧が許可される。購買部は学食に併設されており、様々なアイテムや礼装が購入できる。購買の食品にパンが多いのは店員NPCの元になった人格の影響。
 弓道部の成績はよく、立派な弓道場がある。中庭には月海原学園が建つ前からある教会がそのまま建っている。
 校則で雑誌類の持ち込みは禁止されている。
 予選である仮初めの学園生活は、聖杯が自らの所有者を決めるために作り出した固有結界である。これとは別に、本戦での学園、アリーナ、決戦場は全て聖杯が桁外れの魔力で作り出した個別の固有結界。


月海原学園新聞(用語)
 月海原学園新聞部が発行する学園新聞。掲示板に張り出される。途中までは面白おかしいゴシップ記事だったが、最終号では聖杯戦争の予選期間が終わることを告知している。



  


デミエルフ(用語)
 →半身半妖


電脳死(用語)
 魂を電脳化した魔術師が、電脳空間で死亡することで現実空間にある肉体も死に至ること。
 電脳死の死因はほぼ全てが脳神経に多大な負荷を負った結果、心肺機能が停止すること。


転輪する勝利の剣(宝具)
 エクスカリバー・ガラティーン。
 セイバー(ガウェイン)の宝具。最大HPの120%相当のダメージを与える効果を持つ。
 エクスカリバーの姉妹剣とされており、本来の持ち主はエクスカリバーと同じく湖の乙女である。伝承ではエクスカリバーの陰に隠れ、多くを語られることは無かった。
 アーサー王のエクスカリバーは星の光を集め、ガウェインの聖剣は日輪の熱線を顕すという。



  


闘技場(地名)
 聖杯によって作り出された固有結界。聖杯戦争での決戦の舞台。決戦場とも呼ばれる。
 規定の暗号鍵を使用することで月海原学園一階の用具室の扉が闘技場へのエレベータに変化する。なおエレベータは二組の主従が同じものに乗るが、内部ではそれぞれ仕切られている。闘技場の階数表示は『0』。
 闘技場のセキュリティは最高レベルで、令呪の奇跡をもってしても戦いを見ることすら不可能。その障壁を破ろうとすると攻性の呪いで脳が焼かれる。


遠坂(家名)
 おそらく遠坂本家。1990年代に没落している。


遠坂凛(人名/魔術師)
 日本出身。遠坂本家の血統ではなく、かつて遠坂時臣が海外に渡った際の落胤の血統。日本にいれば学校に通うことになる年齢。幼い頃から活動を行っていたため、学校には通っていない。ハッキング、クラッキングなど多くのスキルを持つ『五大属性』の魔術師。ソフトウェアを宝石の形で持ち歩いているらしい。聖杯戦争には違法呪文(ルールブレイカー)も持ち込んでいる。
 スカートの下にはスカートと同じ素材でできたナイフホルダー兼ガーターベルトを巻いており、左脚にのみストッキングを吊っている。スカートは腰の後ろの部分が深く切れ込んでいるが、ここから見えるのは下着ではなくナイフホルダーのベルト部分。ナイフホルダーにはポリカーボネートのナイフが数本収められている。なお下着はシンプルな黒のローライズ気味のもので、赤いリボンがワンポイントでついている。靴は黒のサイハイブーツ。なおパンツルックの時もパンツの後ろ側にはスカートと同じく切れ込みが入っているが、その場合はナイフホルダーを左足に巻いているため素肌が見えるだけである。
 霊子虚構世界で使っているアバターは黒髪だが、現実での容姿は金髪碧眼。ただし魂のパーソナリティはFate/stay nightの遠坂凛と同一。聖杯戦争の予選では月海原学園2年B組の生徒の役割を負っていたが、月海原学園に到着した時点で既に自我を取り戻している。聖杯戦争の予選期間における月海原学園では非の打ち所のない優等生を演じている設定で、男子生徒からの人気が高い。現実世界での肉体の場所は中東の荒野の真ん中の崩れかけた廃墟に機材を持ち込んで作った秘密基地。
 自身でも理由はわかっていないが、言峰神父が苦手。主人公が契約することができるアーチャー(無銘)に対して『初めて見るくせに妙に懐かしい』という不可解な感情を抱いている。
 物心ついたときからフリーのエンジニアで、学校にはろくに通っていなかった。子供の頃に遠坂本家には何度か行ったことがあり、そのとき出会った気の合う女性から麦藁帽子を貰っている。現実でやきそばパンを食べたことがあるらしい。メールアドレスは頻繁に変更する。
 かつて国連からその将来を期待されていたが、中東の武装集団に身を投じた。普段は単身で中東や欧州を中心に活動しているため、日本にはあまりゆっくりといたことがない。そのため、聖杯戦争が終わってハーウェイを打倒したら日本でのんびり暮らすのもいいと思っている。西欧財閥と戦っている建前はビジネスだが、実際は進歩・進化を行動原理とし、常に前に進み続けることを信条とする凛にとって世界の停滞・安定を望む西欧財閥が敵であるため。
 物心ついた時からジャンク屋で電脳戦に明け暮れていたため、恋愛経験どころか(おそらく同年代の)男性とまともに会話したことさえない。数々の解放戦に参加したレジスタンスの英雄として知られているが、敵対する西欧財閥からは国際テロリストとして指名手配を受けている。ハック&クラックに特別技術顧問として雇われていた時に西欧財閥による攻撃を受けるが、その直前に攻撃を察知して安全な場所に脱出していた。その際にハック&クラックにも攻撃があると警告したが、彼らは命よりも機材とデータを重視して逃げずに空爆を受け、壊滅した。ハック&クラック壊滅後もレジスタンスに雇われている。
 ハック&クラックとの3年間の共同研究で纏め上げたムーンセル・オートマトンへのログイン方法をネットワーク上に公開した。これはさらにハック&クラック壊滅後に凛がFate/the Factの誌面に入口となるヒントを掲載したほか、レジスタンスの資金でUVD-ROMに情報の隠し場所にアクセスするためのキーを記録してばら撒かれた。
 西欧財閥との戦いにおいて、ゲリラ戦術の有効性と不毛性からより公平なルールの上で戦える聖杯戦争を選んだ。特に西欧財閥に恨みはないが、その施策は緩やかに滅びに向かうものであるとして嫌っており、それを打破したいと願っている。レジスタンスに雇われたことから来る職務として聖杯戦争に参戦する。聖杯によってネットワーク資源において西欧財閥より優位に立てるのならば地上で戦う必要はないとしている。聖杯戦争ではランサー(クー・フーリン)を従えている。
 地上では無関係の者も知らないうちに奪われるが、理由・結果・犠牲者・加害者がはっきりしている聖杯戦争はシンプルであり、全否定するほど悪いものではないと考えている。また勝つためには相手を知る必要があることから、聖杯戦争は元は人間を識るために作られたシステムだと考えている。
 霊子虚構世界への侵入前に、霊子虚構世界から出られるのは聖杯戦争に勝ち残ったただ一人だけだということを調べて知っており、そのことを記録に残している。
 遠坂の血を引くだけあっておっちょこちょいで、主人公をNPCだと思って身体をべたべた触って調べた。その後は主人公の方が与しやすそうだと考え、たびたび助言を与える。小悪魔的で気に入った相手に意地悪をして楽しむという厄介な一面もある。マスターとしての実力は非常に高く、ラニ=[を圧倒した。
 1回戦前の学園での間桐慎二との会話では慎二の「僕と、彼女の艦隊はまさに無敵」という迂闊な発言から即座に彼のサーヴァントの真名を推測し、対策を立てた上で「『無敵艦隊』はどうなのかしらね。それはむしろ彼女の敵側のあだ名だし?」と皮肉まで言ってみせた。
 3回戦の直後にレオナルド・ビスタリオ・ハーウェイと対話し、彼や彼を始めとする西欧財閥の徹底した管理思想を再確認したことで人の自由や希望を否定し、従わない者は殺すというその理想を打ち砕くため明確に敵対の意思を表明した。
 4回戦一日目にアリーナでラニ=[と戦っており、その光景は視聴覚室に設置された映写機に映し出されていた。この映写機はユリウス・ベルキスク・ハーウェイによるものと思われる。
 主人公がラニ=[を救うことを選んだ場合は闘技場を無事に脱出できたが、その際に主人公に対して絶対障壁越しに爆発寸前のラニ=[の心臓が危険であると凄い剣幕で警告をしている。その後主人公に事の経緯を質し今後も戦い続ける気なら敵同士なのは変わらないと言って去る。アリーナに侵入した主人公の存在をいぶかしみ、礼装を渡してアリーナの揺らぎに接続するように勧める。これは生身ならば意識の断絶、魔術回路が無ければ死に至るほどの付加を脳に強いる行為だが、主人公は僅かな頭痛のみで済んだことから主人公が普通の魔術師ではない、ともすれば人間ですらないことを確信する。
 6回戦で主人公と対戦することになるが、その時は戦いを避けるように掲示板の対戦者の表示データを破壊し、さらにアリーナで暗号鍵を入手できないよう扉を設置していた。アリーナの探索さえサーヴァントの能力をコピーしたドールを用いて行っていた。3日目にはエビチリや春巻き、シュウマイなどといった中華料理の弁当を作り、主人公と親交を深めようと教室で会食をする。主人公との対戦に敗北し、レオナルドを倒して西欧財閥の支配に抗うことを主人公に託して消滅した。
 主人公が凛を救うことを選ぶと、ランサーを失いながらも令呪を保持して生存しているという聖杯戦争のシステムから外れたイレギュラーな存在になる。この時のラニ=[との戦闘を無傷で切り抜けることは不可能と見ており、その次かさらに次で敗退するものと思っていた。そのため、聖杯獲得は不可能になったもののレオナルドを倒すという目的の遂行ができる可能性があるイレギュラーな状態の方が望ましいと、主人公に礼を言った。その際に闘技場の障壁の呪いを受けた主人公がなんともないと言ったことで、主人公の正体にうすうす感付いた。
 4回戦3日目からは保健室のベッドを自室のように使い、本を何冊も持ち込んで復帰の方法を調べていた。読書の後、主人公と会話してラニ=[が出した『主人公は人間ではない』という結論を聞き、『主人公には本体がない』、つまり本体とのリンクが切れていると結論する。その上でSE.RA.PH解析のついでと断りを入れながらも、主人公の肉体とのリンクを回復するのに協力を申し出て、それまで言っていなかった救出の礼も伝えた。4日目にはリハビリがてらと言いながら、主人公の対戦者のことを調べることを申し出る。以降、主人公に協力していくことになる。
 五回戦2日目に主人公と自分の携帯端末をリンクさせる。ユリウス・ベルキスク・ハーウェイの襲撃で魔術回路を乱されたサーヴァントを診て、一時的に自分から魔力を送ることを思いつく。これはアリーナに割込回路のバイパスを仕掛けることでルートを作り、その上で主人公とサーヴァントの契約に凛を割り込ませるプログラムを書き加えるもの。プログラムの追加はマスターとサーヴァント双方について行う必要があり、おそらくは唇と唇の接触によるものと思われる。サーヴァントとの儀式は間桐桜さえ追い出した保健室で行い、その際に侵入者に対するかなり凶悪なトラップを仕掛けていた。
 2日目に割込回路を仕掛けている主人公がユリウスに襲われた際に強制転送を実行したが、この時に主人公のデータに接触し、肉体がないことを知る。4日目にそのことを主人公に伝え、死にたくないという理由で戦ってきた主人公が、それでも戦いを続けるのかを問うた。その後主人公にアリーナに三種のトラップを仕掛けさせ、5日目にトラップを仕掛けたアリーナにユリウスを単身で追い込んだ。この際に失敗したらユリウス諸共自爆するつもりだったが、手持ちの宝石をすべて投入して辛くも成功した。
 6回戦3日目には中華風の弁当を作り、教室で主人公と一緒に昼食を摂ろうと提案する。なお、料理は知ってはいたがそれまで実践したことはなかった。そこに『たまたま携帯食料のマニュアルを拾い、たまたま材料があった』ためエジプト風の弁当を練成したラニ=[が登場し、次々に主人公に食べさせたため機嫌を損ねて席を立ってしまう。しかしサーヴァントに諌められた主人公が言葉を尽くして謝り、『またいつか凛の弁当を食べる』と約束することを条件に謝罪を受け入れた。
 4日目には方々手を回して入手していた切り札の赤原礼装を主人公に譲渡し、主人公が赤原礼装の承認を受けるために強大なエネミーを探すことのバックアップをする。さらに対戦者が使っている人形のサーヴァント能力を弱体化させる抗防御結界術式を主人公に譲渡するが、これは『こんな事もあろうかと』対バーサーカー用のものを用意していた。
 7回戦3日目に主人公に自分が聖杯戦争に参加した理由を語る。ただしそれは自分の願いを主人公に託すためではなく、ただ知っておいてほしかったため。自分は自分でムーンセル・オートマトンを解析し、脱出する手段を探していた。4日目にガウェインの能力について相談を受け、それを打破するためにアリーナの照明を落とすことを提案する。5日目には主人公が手に入れた漆黒の尾羽根で視聴覚室を解錠し、そこからアリーナにハッキングをかけて照明を消灯する。6日目には聖杯戦争の後を見据え、主人公が自分を頼れるようメールアドレスを教えた。
 聖杯戦争の勝者となった主人公がトワイス・H・ピースマンをも打倒し、聖杯に向かう際は自分では実力ではなく心でトワイスに負けていたと言い、その結末を受け入れていた。しかし主人公が分解され、ムーンセル・オートマトンが封印されたことで最後の一人となり、地上に生還する。そこで主人公が分解される直前に送った、自分のオリジナルとなった人物についてのメールを受信し、それを探し出すことを決意する。


通り魔(用語)
 月海原学園の近辺に出没するという噂の通り魔。正体はマスターを殺してまわっているユリウス・ベルキスク・ハーウェイ。


図書室(地名)
 月海原学園の二階に設置されている図書室。一定のレベルに達したマスターにのみ開示される聖杯に関する情報を記した本の閲覧ができる。


図書室前の女子マスター(人名)
 一般的な女子生徒のアバターを使っている。リボンは青、穿きものは黒のハイソックス。
 三回戦で敗北したと思われる。


図書室前の男子マスター(人名)
 一般的な男子生徒のアバターを使っている。
 いいサーヴァントを引き当てたと喜んでおり、それについては有稲幾夜もすごいと評していた。6回戦まで勝ち残っていたが、レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイと対戦して敗死。


図書室の女子マスター(人名)
 図書室にいる女子マスター。
 書架の陰にいるため容姿は不明。一回戦で敗北したと思われる。


図書室の男子マスター(人名)
 図書室にいる男子マスター。一般的な男子生徒のアバターを使っている。
 マイナーなサーヴァントを引き当てたため、図書室でそのサーヴァントについて調べていた。
 三回戦を突破したが四回戦で敗北したと思われる。


虎の魔法瓶(用語)
 虎のイラストが描かれた水筒。藤村大河の願いを叶えるものだという。
 藤村がこれに願ったところ、両儀式が呼び寄せられてしまった。


トリガー(用語)
 →暗号鍵


トワイス・H・ピースマン(人名)
 Twice H. Pieceman。
 実在したトワイスをモデルにしたNPCでありマスターでもある。外見は20代後半ほどで特徴のない顔立ちをしている。
 オリジナルの彼は20世紀末の科学者・医師で、サイバネティクスや脳外科の分野で大きな功績を残した。霊子ハッカーの才能があり、一説には霊子ハッカー技術の初期の実践者とも言われる。アムネジアシンドロームのワクチンの発見者。
 戦争を憎むためか、戦場に出向いて人命救助をするという奇行でも知られている。
 1970年代、ある地方で起きた民族紛争という体裁の大国の代理戦争で生まれた戦災孤児。後に養子となり、死の間際までその戦争の光景を忘れて成長した。
 学生時代に人類史に傾倒し、その時に知った人類史に見られる歪みと戦争の後遺症の深さに大きな衝撃を受けたて病的なまでに戦争を嫌悪するようになる。その度合いは戦争の映像を見る度に焦燥感を覚えて激しい動悸を起こすほどで、戦場での人命救助をしたのはこの焦燥感が原因。
 後方でできる救助はいくらでもあるのにわざわざ戦地に赴いて戦争を体験する必要があるのか、という疑問は本人も抱いていたが、それでもなお戦地に赴くことをやめなかった。
 彼は戦争を憎み、だからこそ当事者になろうとしたが、その核にあったのは否定ではない。まさに地獄と言える戦場でなおも生きようとする命の強靭さを見、そして彼の発明や救命といった業績もまたその地獄あってこそのものであった。つまり彼が幾度も戦場に足を運んだのは、戦争の犠牲者である彼自身が、戦争の全てを過ちだと否定しきれなかったためなのだ。
 1999年に極東の地方都市である脳症が発生し、症例とその都市では何度かテロが発生していたという事実から化学兵器が原因だと推測された。トワイスは医師としてその都市に招かれ、公式記録による死者数5000人、ムーンセル・オートマトンの記録で死者8200人という大きなテロに遭遇し、死亡。
 そしてムーンセル・オートマトンによって彼の死に際の思いも記録され、後にその記録からNPCとしてのトワイス・H・ピースマンが生み出された。そして理由は不明だが、やがて心を持つに至る。自意識を獲得したNPCのトワイスは、生前の彼が最期に見た夢を実現するために行動を始める。
 即ち、戦争を。全人類に等しく、同じステージでの殺し合いをさせようというのである。ムーンセル・オートマトンが記録した人類史を見聞し、この世界は間違えていると結論した。1900年までは成長期であったが、その後に来るはずの成熟期がまるでなかったのだと。ゆえに、戦争によって人類を前進させようというのが彼の目的なのである。それ故、アーチャー(無銘)を『私の思想の体現者』と評している。
 彼はかつての聖杯戦争の勝者であった。敗北しても何度でも繰り返すことができるというNPCならではの特長を活かし、何十回という戦いの末に七天の聖杯に至る。そして表層のルールを操作して、現在の『ただ一人の勝者だけが生き残る』という聖杯戦争を作り上げた。後に聖杯戦争に勝利した主人公を七天の聖杯がある空間で迎え、聖杯に接続して『進化のために戦いは必要だ』と告げるよう促した。彼の理想とする戦争とは、殲滅のためではなく正しく行動すれば誰もが生き残れる生存のための戦争とのこと。七天の聖杯の表層からの情報操作でも地上に紛争の芽は作り出せたのだが、それでは遅く不確実で小規模なものにとどまるため、聖杯の中枢に至る門の前で自分以上の戦いの申し子である正規の勝者を待ち続けた。
 なお自ら聖杯に願いを入力しないのは、彼がムーンセル・オートマトンにとって不正なデータに過ぎないので聖杯に触れることができないためである。表層だけならば誤魔化しも効くが、中枢に至ればNPCであった素性が看破されて分解されてしまうのだという。
 当然、主人公よりも前に聖杯戦争を勝ち抜いて七天の聖杯に至る権利を手にした者は数多くいたのだが、戦争を是とするトワイスの理想に従わなかったため悉くトワイスに殺されている。トワイスが待ち続ける七天の聖杯に至る門がある空間に数多転がる石柱は彼らの墓標なのだ。
 主人公が『聖杯に戦争を願え』というトワイスの要求を断ると、洗脳によってその思想を変えようと救世の英霊セイヴァーを従えて戦いを挑んでくるが、主人公に撃破されて消滅した。
 主人公が聖杯戦争の予選を突破した際に『光あれ』と祝辞を送ったのは彼か。



  


名無しの森(用語/魔術)
 ありすが契約したキャスター(ナーサリーライム)の固有結界。陣地作成スキルによって展開する。
 『ここでは、鳥はただの鳥』『ここでは、人はただの人』という詠唱の通りに、自我が極限まで薄められることで自他や個別の名称が無意味になっていき、段々自分が誰かさえもわからなくなって最後には取り込まれた者は存在そのものが無くなってしまう。ただしこれは即効性ではなく、効果が出るまで多少の時間が必要。
 またこの固有結界に有効かどうかは不明だが、己が何者かを錬金術によって魂に刻み込む、呪刻によって肉体に刻み込む、といった方法で自我を失うことを防げるらしい。またもっと単純に手にでも書いておけばそれを見ることで思い出すことができる。そして取り込まれたものが己の名を言うことで名無しの森は解除される。
 遠坂凛によれば、メモを残すことが固有結界発動の条件らしい。およそ一日という長期間にわたり展開し続けることができ、術者であるありすが外に出ることもできる。



  


二属性持ち(用語)
 マルチクラス。
 本来は一つだけのクラスを重ね持つこと。ユリウス・ベルキスク・ハーウェイのサーヴァントがアサシンとバーサーカーの二属性持ちである。これはユリウスがバーサーカーのマスターから令呪ごと奪った左腕を接いでいたため。


2年C組(組織)
 柳洞一成が在籍する。


2年B組(組織)
 体育会系の生徒が多い。聖杯戦争の本編ではこのクラスの扉がマイルームへの通路になる。



  


Netwalker.(組織)
 Fate/the Factを発行する出版社。西欧財閥による検閲と妨害を避けるため、出版物にも連絡先は一切記載されていない。


NERO(組織)
 →北半球資源機構



  


North Earth Resource Organization(組織)
→北半球資源機構


ノイズ(用語)
 →残留魔力




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